画像出典:http://stage-nana.sakura.ne.jp/narcissu.htm
可愛い女の子とキャッキャウフフしたい……。
したい……。
したいぃぃ!
そんな、男の永遠のテーマを叶えるだけが美少女ゲームじゃない。
最初は女の子目当てでも、話を読み進めるうちにその世界観に没頭していく、美少女よりも物語に夢中になるスマホゲーム3選をご紹介。
目次
眩しかった日のこと、そんな冬の日のこと。100万DLを記録した名作ノベルゲーム「ナルキッソス」
「ナルキッソス」はPCゲームや携帯アプリ、PSP版など様々なプラットフォームで展開されているノベルゲームだ。
すぐそこに迫る「死」を待つ青年と、少女のような幼い容貌をした女性「セツミ」。
家か病院、最期を迎える場所を決めかねた2人は父親の車を奪って旅へと出かける。
男女どちらかが死の淵に立つ物語はよくあるが、本作は2人とも余命が決められた一見救いのない物語に思える。
死が間近に迫る現実を受け入れられない主人公がセツミと過ごすことで少しずつ変化していくのだが、物悲しくもどこか優しい世界が描かれていて胸を締めつけられる。
泣けるや感動という言葉で片付けられない読後感がある。
※Androidでのみ配信
星待。浴衣。繋いだ手。名作アドベンチャーのリニューアル版「ほしのの。」
夜になると無数の星が瞬く栃木県星野町。川島 結城(かわしま ゆうき)は事故で両親を亡くし、この地に住む親戚の和泉家へと預けられた。
両親を亡くした悲しみ。
慣れない田舎暮らし。
従姉である和泉榛奈(いずみ はるな)は彼のことを心配し、何かと面倒をみてくれるのだが、それさえも鬱陶しいと思っていた。
しかし。
ゆっくりと進む田舎での日々が。
はるねぇやその家族、友人との生活が、主人公の中から失われた「何か」を少しずつ埋めていく。
その心の変化が丁寧にかつ誰にでも分かる文章表現で描かれている。
15時間の大ボリューム!ヤンデレ恋愛アドベンチャー「NOeSIS-嘘を吐いた記憶の物語-」
紅い夕日に照らされた屋上。それを見て「死にたくなる」と言った少女「千夜(ちや)」。
彼女との出会いが、主人公を奇怪な連続殺人事件へといざなう。
瞳を見て相手の記憶をとらえる少女、不気味な人形を『両親』だと思いこむ幼なじみ、ほほえみで人を操る妹。
ヒトとして生きるうえで必要な「何か」が欠損したヒロインたちとの関係が、その事件を通して少しづつ変化していく。
上記はシリーズ1作目だが、2作目もすでにリリースされており、ガンガンコミックスONLINEで漫画されるなどメディアミックス戦略もとられている。
今回はあえて1作目をオススメしたい。
【番外編】魂を『現世』というネットワークに移したSF世界が舞台のサスペンスノベルゲーム「無限姉妹-走馬灯症候群-」
テーマから少し外れるが、オススメしたいのがこのアプリ!
今よりも少し先の未来。
人間は肉体を廃棄し、『現世』と呼ばれる電子ネットワークに『自ら』を移植していた。
人々はそちらの世界で生活しながらも、サイボーグに自らを宿し、定期的に現実でも活動している。
しかし、移植の過程で問題が生じ、現実に取り残された人間も少数ながら存在する。
御次 仁(ミツギ ヒトシ)もその例外のひとりだ。
彼は肉体を持ち、呼吸をし、現実でしか生きられず――容易に死ぬ。
物語は、仁が学校の屋上から身を投げたところからはじまる。
世界観は全体像の把握が難しいほど凝られたものになっていて、物語が進行するうえで各所に説明が入る。
それを長ったらしいと感じるか。
興味深くおもしろいと感じるかで評価が分かれる。
数時間ぶっ通しでプレイしてしまった筆者は間違いなく後者だ。
凝った言い回しのない簡潔な文体は読みやすく、伏線も張られていてその回収も淀みがなく、シンプルにうまい。
物語に深く関わる主人公の姉妹たちも個々にキャラが立っていて魅力的に感じられた。