『バンドリ』バンドストーリーまとめです。全バンド中恐らくもっとも泥臭いPastel*Palettes編15・16話をご覧ください。
大雨に見舞われてもチケットの手売りをやめない彩。また、見かねた千聖も加わりますが、それがきっかけで、千聖の心境に変化が。彩のひたむきな姿勢が、千聖の心を動かしていきます。
第15話 今日から、ここから
事務所スタッフと打ち合わせも一段落したところ、千聖は、スタッフからパスパレが評判になっていることを聞かされます。
パスパレとは距離を起き、別行動を取っていた千聖。それは恐らく自分やパスパレの根回しをしていたからですが、その甲斐あって芸能関係者からの評判がよく、注目が集まっているそうなのです。
事務所スタッフは、それらは千聖の働きによるものであり、スタッフもパスパレモ千聖に助けられていると考えているようです。
ここで千聖は、ネットに寄せられた彩の評判を思い出します。「研究生時代から彩ちゃんは頑張り屋だった。そのひたむきな姿が見られて嬉しい」。そして、その評判を知った、パスパレのみんなの喜びようも。
だからか、千聖はパスパレのメンバーは自分だけではないとスタッフに言い放ちます。
部屋を出たあと、そうした行動を取った自分自身に戸惑っていました。今まで自分のことだけを考えて動いてきたのに、パスパレのみんなを庇うようなことを言ってしまったと。
スタッフの無能さにではなく、パスパレのみんなの努力を蔑ろにする言葉に苛立ちを感じています。
一方、パスパレはいつものように自主練をしています。彩は体調を崩しかけましたが、もう大丈夫なようです。
彩と同じく雨の中でチケットを売った千聖を心配する日菜。
噂をすれば、なんと千聖が自主練をしにやってきました。
最近の千聖は、千聖らしくないことばかりすると、日菜は不思議がります。
「本番が近いから私ももっと実力をつけなきゃ」と千聖が話している最中に抱きつくイヴ。忙しいのに来てくれてありがとうと、疑う素振りは微塵も見せません。
麻弥もまた、千聖を歓迎します。過去の衝突で、もしかしたら自主練だとか地道な努力が好きじゃないのかと思ってたそうです。
彩は、千聖が何を考えているのかわからないけど、それはこれから知っていけばいいと言います。ちょうど千聖が、彩という人間を知ってくれたように。
パスパレに入るまでは、他人のことが理解できなかった日菜。ですが、ここで活動することによって、他人のことを少しずつ理解できるようになってきました。
長い道のりでしたが、ようやく5人がひとつになることができましたね。
第16話 目指す先は同じ
練習の帰り道、麻弥は千聖を呼び止めます。どうやら聞きたいことがあるようです。
千聖は「私は努力が嫌いなんじゃないかって話?」と先回りします。
努力は悪いことじゃない。むしろすることが前提で、誇ることではないという千聖。好き嫌いの次元で捉えるものではないということですね。
さらに続けます。努力だけを信じて進んだとして、もしうまくいかなかった時、その先は何を信じて進んでいけばいいんだろう?
麻弥は合点がいったとばかりに相槌を打ちます。努力、努力といってレッスンを続けるだけでは、まずデビューライブを行うという根本的な目標すら達成できません。
デビューライブをするというのが当面の目標であれば、演奏技術を磨くだけでなく、事務所のバックアップを得たり、周囲への根回しをするなどといった、もっと具体的なアクションも必要なのです。
(「腕を磨けばいつかは」という考えは、前人未到のジャングルに名画を飾るようなもの。腕を磨くだけでなく、売りに行くことが大事です)
この考えは、今の彩に話しても一生理解してもらえそうにないから、ということで特に話さなかったのでしょう。というか一言多い。
そこで一つの疑問が。それならどうして、この間の大雨の時のように、向こう見ずな努力を信じるような行動を取ったのでしょう?
それは、彩を見ているうちに、改めて、努力というもの自体を信じてみたくなったから。
彩は気が利かないし、本番になると泣いてしまうような子。千聖は辛辣に批評し、麻弥は「キツい」と苦笑しますが、それでも2人とも、彩の不思議な力に惹かれているようです。
その翌日、千聖のチェックにより、練習メニューが改められることに。本番までの時間は限られているから、闇雲ではなく、効率的な練習が必要だという、千聖の判断です。
もっと個人練習が必要だという彩に対し、全体の音合わせが重要だと譲らない千聖。
2人はケンカしているようにも見えますが、麻弥は笑って、止めようとはしません。
変更後の練習メニューは、個人練習の時間が大幅に削られます。ですが彩は、個人練習の時間は自分で作る、不安がなくなるまで練習するだけだと納得しました。
彩は、自分と千聖が目指しているものは、最初からずっと一緒だったんじゃないかと言います。ステージにもう一度立ち、ライブを成功させること。
選んだ道が違ったとしても、目的地が同じならきっと大丈夫。彩がそう言うと、千聖は「ようやく気づいたのか」と呆れて笑います。
正反対の性格だし、だからこそ違う選択を採る時はある。でも彩の言う通り、目指す先は同じなのです。
彩と千聖の様子を見て、今度こそパスパレが上手くいく気がしてきたと確信する麻弥、日菜。
イヴは「念力岩をも通す、ですね!」とオチ担当の本領を発揮します。