ナーフ後新環境第三週のメタリポートが発表され、その結果によるとネクロマンサー、ウィッチ、ヴァンパイアがある程度勝率をキープしているようです。
その中でも、RAGEで一大勢力を築いていたネクロマンサーをメインデッキにしているという人も多いのではないでしょうか。
さて、そんなネクロマンサーですが、メタリポート上も、大会でも、使用されるのはほとんど「ミッドレンジネクロ(ヘクターネクロ)」でした。
神々の騒乱環境でさえ圧倒的制圧力を誇ったヘクターですから、ここに来てその強さを再認識させられたような気がします。
しかしながら、ネクロマンサーのフィニッシャーは何も魔将軍・ヘクターだけではありません。
13/13疾走のステータスを持つ超凶悪なフィニッシャー、「デスタイラント」の存在を忘れてはならないでしょう。
しかしこのカード、ネクロマンス20という規格外の重さから、コンボカード、或いはロマン扱いされることも多いカードです。
シャドウバースを運営しているサイゲームス社自身もこのカードをコンボカード扱いしているようで、墓地を13枚増やす「死霊の宴」、ネクロマンス消費を0にする「魂の番人・ミント」といったカードを発表しています。
しかしながら、ここに、逆転の発想として「あえてミントと死霊の宴を不採用にしたデッキ」を作った方がいるようです。
ここでは、そんなデッキを紹介したいと思います。
デッキ紹介動画と参考デッキレシピ
以下は、カクテル氏によるデッキ紹介動画です。
独特な構築センスが光りますね。
スカルビースト 3枚
ソウルコンバーション 3枚
スパルトイサージェント 3枚
スカルウィドウ 3枚
よろめく不死者 3枚
デーモンイーター 3枚
ゾンビパーティ 3枚
ボーンキマイラ 3枚
闇の従者 3枚
骨の貴公子 3枚
ウルズ 2枚
ネクロアサシン 3枚
悪夢の処刑人 2枚
ケルベロス 3枚
デスタイラント 3枚
デッキ概要 殴りながら墓地を溜めてトドメのデスタイラント
このデッキは、特別なことをしなくとも普通に攻めていれば墓地が溜まっていく構成になっています。
そのため、自ら墓地にいくことで能力を発揮するフォロワーや、墓地を溜めやすいフォロワーを主にして採用。
そして注目すべきは、一切の「ネクロマンス」カードが投入されていないことです。
もちろん、ネクロ最強のフィニッシャーである「魔将軍・ヘクター」もまた例外ではありません。
そこまでして何をするのかといえば、目的はもちろんデッキの名前にもなっているデスタイラント。
一見、ネクロマンス20という普通に考えれば無理な数字も、このデッキであれば流れるように溜まっていきます。
墓地を溜める役割は、強力なラストワードフォロワーが担います。
「よろめく不死者」などは、まさにその典型でしょう。
彼女達を叩き割りながらアドバンテージを稼ぎ、前のめりな構成で相手が対応にあえいでいる間にデスタイラント用の墓地をためてしまおうというのが、このデッキのコンセプトになります。
カードを破壊してアドバンテージを稼ぐ
当然、ただ単に破壊をしただけではなかなかアドバンテージを得ることが出来ません。
ネクロマンサーには「破壊されたときに能力を及ぼすフォロワー」以外にも、「味方を破壊して能力を発動させるカードも数多く存在しているのです。
「ソウルコンバーション」「ウルズ」といったカードはスタンダード期からの優良カードですが、このデッキにおいての鍵は「デーモンイーター」でしょうか。
自身がフォロワーであるがゆえに「ソウルコンバーション」といったカードの種になりますし、進化させて打点になることも可能です。
4ターン目に「闇の従者」を叩き割り、ドローと除去呪文を同時にうつのは、彼女だからこそできる強力なムーブといえるでしょう。
また、フォロワーを破壊するという意味では「ネクロアサシン」もデッキの強さに一役買っています。
対象はランダムですが、そのぶん「旅ガエル」をはじめとした厄介な潜伏フォロワーにも対処することができる有用なフォロワーです。
「よろめく不死者」との相性のよさは語るべくもありませんが、彼女がもたらす墓地アドバンテージとボードアドバンテージは、このデッキを大きく勝利へと前進させてくれるでしょう。
まとめ サブプランとしてのデスタイラント
基本的に、このデッキはラストワードネクロに近い構成になっています。
ラストワードネクロの盤面製圧力を超えるものはなかなかなく、相手取ると、かなりプレイングを悩ませられるデッキでもあります。
そこにデスタイラントが忍ばせてあるとは誰も思いませんし、しかも、万が一戦闘が長引けば、相手は否が応にでも魔将軍・ヘクターを警戒しなければなりません。
相手が勝手にフォロワーを処理してくれるのですから、当然のようにデスタイラントは動きやすくなります。
また、豊富なドローソースのおかげで事故を起こすこともなく、「悪夢の処刑人」が採用されていることで、守護フォロワーもそれほど怖くありません。
デスタイラントは一見するとロマン枠のカードに見えてしまうかもしれませんが、このデッキのように、サブプランとして投入するのも面白いのではないでしょうか。