いつの時代、どんな環境、どんなカードゲームであっても、「環境初期にだけ活躍するデッキ」というものはよくあります。
メタが進んだり、強いカードが出てきたり、その他もろもろあって地位を落としていく……カードゲームにはよくある悲劇です。
ロイヤルは、クラスの中でも特にそういった悲劇の主人公になりやすい傾向にあります。
ワンダーランドドリームズ環境においては、ニュートラルロイヤルがその対象でした。
確かに序盤は強烈な動きだったのですが、最強のフィニッシャーを獲得したヴァンパイアが隆盛、結果としてロイヤルは段々と影に隠れることに。
ロイヤルというクラス自体も早々と見切りをつけられてしまい、トップランカーたちからはあまり研究を行われないで来ました。
しかしながら、一途にロイヤルを使い続けていた方がデッキを発信、強力な味方を手に入れることができたのです。
そこで、ここでは環境初期に流行りながらもその地位を貶めてしまった「ニュートラルロイヤル」の地位を回復すべく、デッキをご紹介したいと思います。
デッキ紹介動画と参考デッキレシピ
以下は「あつぶー」氏によるデッキ紹介動画です。
ニュートラルロイヤルがどのように生まれ変わったのか解説しつつ、プレイングも紹介しています。
なお、サンプルデッキレシピはあくまでもサンプルなので、動画のものとは内容が異なる点に留意してください。
参考デッキレシピ
新たに投入されたカードは「ダラダラ天使・エフェメラ」。
フォロワー同士の戦闘を信条とするロイヤルにとっては不向きなカードに見えますが、ロイヤル定番のフィニッシャーと組み合わせることで非常に高い性能を発揮することができるのです。
それが雷神卿こと「レヴィオンセイバー・アルベール」。
彼と「エフェメラ」、それに進化を組み合わせることで5+1+6+1+1の計14点ダメージをたたき出すことができます。
「昏き底より出でる者」と比べるとマナコストの面では一手劣りますが、この組み合わせは手札から直接出てくるのが強みです。
特に現環境では守護フォロワーが軽視されがちなので、9PPまで伸ばすことができれば、彼の直接攻撃が簡単に通りやすくなっています。
序盤はニュートラルシナジーで支える
いくらアルベール+エファメラの組み合わせが強いといっても、エファメラは単体で置くとただの1/3潜伏フォロワーです。
そのため、4ターン目までにうまく盤面を取らなければなりません。
そこで活躍するのが、今や定番になったニュートラルフォロワーたち。
歌劇姫・フェリア
通常時はただの2/2フォロワーと及第点の性能を有しながらも、進化することで1/1バフを授けることができるフォロワーです。
何より自身もニュートラルフォロワーであるため、下述する「不思議の探求者・アリス」のバフを受けることができます。
このカード→「ゴブリンリーダー」→「アリス」 フェリアを進化……という動きは、必勝ムーヴといっても過言ではありません。
不思議の探求者・アリス
現環境最高級の4コストフォロワーです。
味方全体にバフをかけてくれるため、4ターン目にして盤面を半分固定してくれるのが強み。
潜伏状態にある「ダラダラ天使・エファメラ」をバフしたり、「トランプナイト招集」で出たナイトたちをバフしたりと、このデッキでも活躍に暇がありません。
ロイヤルカードで息切れを防止する
このデッキは「ニュートラル」と名はついていますが、一定数のロイヤルのクラスカードが採用されています。
というのも、ニュートラルカードはその効果の単純さゆえに中盤以降になってしまうといまいち活躍の機会が薄くなってしまうからです。
そんな弱点を補強してくれるのが強力な能力を持つロイヤル・クラスカードたち。
多彩な能力で、中盤以降も戦場をサポートしてくれます。
兎耳の従者
ニュートラルフォロワーの数だけドローすることができるロイヤルカードです。
2ターン目に出したニュートラルフォロワーが生き残っているだけで3コスト2/3キャントリップと、規格外の性能を誇ります。
もちろん、後半の盤面を取ったあとに出せばそのパフォーマンスはさらに加速します。
「メイドリーダー」のいないこのデッキにとっては、アルベールを手札に呼び込むことができる強力な潤滑油です。
トランプナイト招集
出てくるフォロワーがニュートラルフォロワーであることが最大の利点です。
「不思議の探求者・アリス」や「歌劇姫・フェリア」など、このデッキではバフをする手段にことかきません。
必殺を持つナイトを進化させることで、ロイヤルの苦手とする高スタッツフォロワーを除去したり、「兎耳の従者」でドローしたりと、このカードではシナジーに溢れた1枚となっています。
盤面を奪う能力の高いデッキが苦手
このデッキは強烈な盤面固定能力を有していますが、盤面を奪い返す能力はいまいちです。
よって、強力なAOEや1枚で盤面をひっくり返してしまうカードを有するデッキに対しては少々不利な戦いを強いられるでしょう。
とはいえ、そういったデッキに対しては相手のライフを狙うなど、ある程度柔軟な戦術を取ることが可能です。
また、カード間のシナジーが高く、かなり「カードゲーム」をしている感がする楽しいデッキでもあります。
仮にニュートラルセットが弱体化された場合は、うまくロイヤルフォロワーで回していくようになるのではないでしょうか。
是非一度、触ってみてくださいね。