ワンダーランドドリームズ初回の環境、最後の週となりました。
様々なナーフの予想を立てる人がいますが、同時に構築済みデッキが公式より発表されています。
その中でも注目したいのが一際異彩を誇っているデッキ「異形の茨」。
「攻撃を当てれば即死」という一見最強の能力を誇っているカード、「深き森の異形」をテーマにしたデッキです。
各所での評判はまちまちですが、現環境向けにこのデッキをチューンナップするとなるとどうなるのでしょうか。
面白いカードだけに少しずつ研磨を続けている方も何人かいらっしゃるようで、ここではそんな方々のデッキ構築を参考にしながら、「異形エルフ」を紹介していきたいと思います。
参考デッキレシピと紹介動画
以下は「すてむ」氏によるデッキ紹介動画です。
明確な目標と共にデッキを組み立てており、サブの勝ち手段も搭載しているデッキ構築に注目です。
なお、参考デッキレシピはあくまでもサンプルなので、動画のものとは異なる点に留意してください。
https://www.youtube.com/watch?v=WrJQYEp9nrc
デッキ概要
プレイヤーに攻撃するとそのままゲームに勝利するという、とんでもない能力を備えたフォロワー、「深き森の異形」を中心に据えたデッキです。
切り札は当然「深き森の異形」。
しかしながら、彼(彼女?)は単体だとただの8/8バニラに過ぎず、何か強力な耐性があるわけでもありません。
エルフには「風読みの少年・ゼル」のような疾走を付与する能力もないため、基本的には1ターン生き延びなければ能力を発動することは不可能です。
最大の弱点である確定除去系カードの採用率が減少しているとはいえ、シャドウバースには進化というシステムがあるため、ただ単体で立たせるだけでは簡単に処理されてしまいます。
よって、このデッキは「深き森の異形と守護を1ターンの間に同時に並べる」ことを目標としています。
そのためのコンボパーツとして活躍するのが「古き森の白狼」。
規格外に低いマナレシオをもってはいますが、自分のターンで特攻して能力を発動させれば、「深き森の異形」が0コストになります。
そして、0コストになった「深き森の異形」と「エンハンス版ジャングルの守護者」を並べることが出来れば、相手が手札に除去を抱えていない限りほぼ勝利……という形がこのデッキの理想系です。
マリガンとプレイング
「異形エルフ」のマリガンとプレイングを紹介します。
以下はあくまでも基本的なものなので、環境や相手のデッキによっては異なる点に留意してください。
マリガン
1.2コストカードを探します。
「深き森の異形」はデッキの主軸となるカードですが、単体では決して強くないカードなので返してしまいましょう。
とにもかくにも、8ターン目以降まで辿り着かなければ話にならないので、序盤を凌ぐことができる手札を目指します。
「大魔法の妖精・リラ」は3コストのカードですが、その戦闘能力はフォロワーが強くないエルフとしては破格の性能を持っているので、ほかの手札がよければキープしても構いません。
プレイング
序盤はとにかく凌ぎきりましょう。
相手のライフは「深き森の異形」が全て消してくれるので、盤面だけに集中します。
相手のフォロワーがいないときを除いて、相手のリーダーを攻撃する必要は基本的にありません。
出来るだけ相手のフォロワーを削り、そしてこちらのリーダーの体力は温存しておくのがいいと思います。
ただし、相手が除去に優れたリーダーである場合は話が別。
勝利手段を「深き森の異形」から「リノセウス」によるコンボに切り替える必要があります。
ただ、このデッキはワンターンキルに特化しているわけではないので、「リノセウス」で勝つためには序盤に相手の体力を削っておく必要があるでしょう。
なので、相手のリーダー、戦法によっては序盤から盤面を無視して致死圏内に持っていくことも考えるといいでしょう。
相手のリーダーがどんなデッキ選択をしているのか、相手リーダーの持っているカードは何か、常にデータを予想しながら戦う必要があるのです。
デッキ改造案
とにかく序盤が弱いので、序盤に強くする構成に変えてみるのもいいと思います。
現環境最強の序盤といえばやはりニュートラル主軸が思い浮かぶと思いますが、ナーフ後を見据えるとどうなるかは微妙なところです。
ただ、ニュートラルデッキのお供となっている「エルフの双撃」は非常に高いマナレシオを誇るカードなので、このデッキにはぴったりだといえるでしょう。
場合によってはメインの勝利手段を「ビューティー&ビースト」に頼ってしまい、「深き森の異形」はサブの勝利手段として添えるだけ、という構築にするのも1つの手だと思います。
感想とまとめ 異形エルフはナーフ後環境で戦えるのか?
「深き森の異形」は、最初こそ騒がれたものの、環境に食い込んだことはありませんでした。
というのも、「魔将軍・ヘクター」の存在から、7ターン目には勝負がついてしまうことが多くあったからです。
彼が強い点は、序盤を押さえつけるネクロマンサーの展開力が支えていたところもあり、AOEが貧弱なエルフでは勝ちきれないことが多かったと思います。
しかしながら、現環境最強のフィニッシャーである「昏き底より出でる者」は「魔将軍・ヘクター」と比べればエルフが対処できる範囲のフォロワーであり、そういう意味ではエルフが活躍できる環境でしょう。
次環境でどうなるかはナーフの内容次第でしょうが、環境によっては「深き森の異形」がトップレベルに強いデッキとして君臨することがあるかもしれません。
とにかく一撃必殺の破壊力が脳汁が出るほど気持ちよい勝ち手段なので、是非一度味わってみてほしいデッキの1つでもあります。
工夫の仕方もまだまだたくさんありますし、デッキビルダーの方も自分なりの「異形エルフ」を作成してみてはいかがでしょうか。