Minabo: A walk through life(ミナボ)
DevilishGames
育成シミュレーションゲーム
Android:660円 iOS:300円
思わず自分の人生を振り返っちゃうエモさ!ダイコンが生まれてから死ぬまでを描く人生シミュレーションダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
ダイコンとして一生を体験する人生シミュレーションゲーム
「Minabo: A walk through life(ミナボ)」は、生まれてから死ぬまでの一生をダイコンとして体験する人生シミュレーションゲーム。
ダイコンは、野菜の大根と同様、地中で生まれる。ただその後は人間と同じように、手と足でハイハイ歩きし、やがて二本足で立って歩く。
そして、他のダイコンと交流し、友や恋人をつくり、パートナーをつくって子どもをなし…最終的には死ぬ。
こうして1人(1本?)のダイコンが生まれてから死ぬまでの物語を、プレイヤーは体験することになる。
ダイコンの1回の人生は15分程度。ただそこで味わえるのは、まぎれもなく人間の一生。おでんの大根のように、「人生」の地味深い味わいを体験できる一作なのだ。
知ってる?ダイコンってさみしいと死ぬんだよ
本作の基本となるのが、コミュニケーション。ダイコンにはスキンシップ、好感度、団結度というパラメーターが設定されていて、時間とともに減っていく。いずれか1つのパラメーターがゼロになると、そこで人生は終了となる。つまり、精神的に悪状況になると死ぬ。ダイコンは、さみしいと死ぬ生き物といえるだろう。
パラメーターを増やすためには他のダイコンとコミュニケーションを行わなければならない。それぞれのパラメーターに応じたコミュニケーションに成功すると、パラメーターがアップする。ただ、成功するか失敗するかは確率次第。
パラメーター以外にも、コミュニケーションによって関係性もアップしていく。最初は知らない人からはじまり、知り合い、友だち、親友、パートナー…というかたちで関係性がアップ。パートナーになれば子どもを産むことができる。
基本的に、生まれてから死ぬまでにどのような一生を送ったかを楽しむのが本作のメイン。ただ、ミッションモードでは「友だちを3人つくる」といったクリア目標が用意されており、目的意識をもって人生を過ごすことができるぞ。
作家性の強い作品!購入前に自分の感性と合うか要確認
本作は買い切り型のゲームとして配信されている。
他プラットフォームでも配信されており、スマートフォン版の方が価格的にはオトク。また、気軽にプレイできるという点もスマートフォン版のメリットだろう。
有料アプリということで、買うかどうか迷ってしまう…という人は、この記事を最後まで読んで、自分の感性に合うかどうか確認して欲しい。
というのも、本作は雰囲気を楽しむことがメインになっている。寿命が尽きないようパラメーターを管理するというシミュレーションゲーム的要素も持っているが、ゲーム的に強い満足感を味わえるほど奥深いか…というと、残念ながらそうではない。
また、ダイコンそのものの人生を楽しむという点で、物語でハラハラドキドキさせるようなストーリー性もない。
ただ、本作のビジュアルや、ダイコンを通して人生を楽しむという要素が刺さる人なら、本作は楽しめる一作になるだろう。なので、購入前にぜひ、自分の感性が本作の作家性と一致するかどうかを確認してほしい。
「Minabo: A walk through life」の魅力はゲームを通して人生を体験できること
本作の登場人物は人間ではなく、ダイコンたち。そしてゲームを通して登場する要素は基本的にダイコン同士のコミュニケーションであって、バトルやら学校入学やらといった多彩なイベントがあるわけではない。
にもかかわらず本作は、人生を感じさせてくれる。ゲームを通して一生を体験させてくれる…これは、本作でなければ味わえない魅力だと思う。
まさに人生!時は流れ出会いと別れが訪れる
本作は画面左から右へと進む構成になっており、左に戻ることはできない。右に進めば進むほど主人公は年を重ね、背景は四季の移ろいを見せてくれる。
これはつまり、スクロールを通して時間を表現しているということだろう。過ぎ去った時間は戻らない。そして、時間が流れるほどに人は年を重ね、四季は移ろいを繰り返す…。
では時の流れの中で何が行われるかといえば、出会いと別れ。保育園、幼稚園、小学校、中学…と、さまざまな人と出会い、そして別れた。中には親しくなったひともいるし、中には現在も付き合いが続いている人もいる。ケンカして二度と会いたくないという人もいる反面、家族として過ごすことになった人もできた。
…本作ではこうした出会いと別れを、いっしょに画面右へと歩いていくという表現で見せてくれる。同じ画面内に登場しているダイコンは、同じ時を過ごしているということ。画面内にいない場合は、残念ながら別の道を歩むことになったということだろう。
人生を一方通行の道で表し、人間関係をいっしょに歩く人の姿で表現する…という見せ方は決して目新しいものではない。ただ、本作の美しいビジュアルもあいまって、心に響くものをもっていると感じた。
描かれるのはダイコンの一生!味わうのは自分の人生
本作のゲーム的表現すべてが人生の比ゆ的な表現になっていると気づくと、一気に本作が味わい深くなる。
描かれているのはダイコンの一生かもしれない。しかし、そこに自分の人生を重ねるようになるのだ。
本作では自分が選んだコミュニケーションに対して、ネガティブなリアクションを返されることがある。たとえば親に甘えようとしたらシブい顔をされたり、親友からロマンスに発展させようとしたら嫌がられたり…。
こうした出来事が、年齢とセットで描かれると、ついつい自分のことを想像してしまう。親に甘えてミカンをむいてもらおうとしたら、今忙しいからと断られた…だとか、好きな子に告白しようとして拒絶された…だとか。
もちろん、いいことも思い出す。学生時代の友だちと、今も長く付き合いが続いていること。告白が受け入れられ結婚したときのこと。
リアルに人の人生を描くのではなく、ダイコンというかたちに抽象化し、セリフを使わず動きで見せる形にしているからこそ、ゲームの展開に自分の人生を重ねることができるのだろう。
そんな、自分のアルバムを見返すかのような体験ができることこそが本作の醍醐味だと思う。
ゲームの流れ
シンプルなタイトル画面。初期状態だとクリア目標の設定された「ミッション」しかプレイできないので、「ミッション」を選ぼう。
攻略が進むと「フリープレイ」もアンロックされるぞ。その名の通り、自由にプレイできるモード。
ミッションでは、設定された条件の達成を目指すことになる。
ゲームプレイ中でも確認できるけど、あらかじめ確認しておいた方がプレイ方針をたてやすいので、しっかり目を通しておこう。
ゲームスタート。地中に埋まっているのが主人公。名前を付けてあげよう。
最初は赤ん坊状態なので、ハイハイで進むことになる。右に移動すると時が流れ、成長するぞ。
0歳時点の主人公。画面右下の矢印アイコンをタップすると、画面右へと進むことができる。
画面左のゲージを確認し、最も不足しているパラメーターについてコミュニケーションを行おう。
コミュニケーション次第では相手との関係が敵対的になってしまうこともある。今回は、相手の冷たい反応に対して怒ったところ、敵対的になってしまった。
なってしまったものはしょうがない。次の人生で気を付けようか…。
「Minabo: A walk through life」のを楽しむコツは自分の思い通りにプレイすること
リアルの人生に攻略法はない。いい大学に入って勝ち組企業に勤め、港区タワマンに住んでインスタに分厚いパンケーキの写真を投稿すればミッション達成ハッピーエンドかというと、そんなことはないだろう。
幸せはパクチーのようなもので、「山盛りで食べるのが幸せ!」という人もいれば、「カメムシの匂いがするから目の前に置くんじゃねえ!」という人もいる。パクチー食べたら全員ハッピーというわけにはいかない。
人生を体験させてくれる本作もそう。なので、自分の思うとおりにプレイしてみよう。
目標を決めよう!人生を楽しむために
とはいえ、行き当たりばったりにプレイしていても、おもしろさを感じにくい…かもしれない。
そこで、目標を決めてみよう。友だちを5人つくる…でも、ロマンスな関係を達成する…でもいい。自分が何となく興味を持てるものを選べばOK。
目標に向かってプレイすることで、各パラメーターの増減に意味を感じるようになって、プレイ感が変わってくるハズ。
ちなみに、もちろん行き当たりばったりがサイコー!という価値観もある。場当たり的に行動してその結果を楽しむのもまた、ひとつの人生としておもしろい。
確率をチェック!安全策がベスト
自分で目標を作らずとも、ミッションモードでは目標が設定されている。最初のミッションでは、「40年以上生きる」「1回恋愛する」「友だちを3人作る」という3つ。
いずれにしても、コミュニケーションで成功を重ねることが前提となっている。
ではどうすればコミュニケーションで成功を重ねられるか?基本的には成功確率の高いものを選ぶのがオススメ。
コミュニケーション時のアイコンに描かれている緑の割合が、成功確率を表している。コミュニケーションの際には毎回ここをチェックし、成功確率の高いダイコンに対してコミュニケーションするのがオススメだぞ。