マイ ダーケスト モーメント
ChillyRoom
アクションパズル
Android:110円 iOS:120円
人と話すのは得意ですか?自分にウソをついていないですか?孤独を抱える人の心に響くアドベンチャーダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
孤独を抱える一人の人物に焦点をあてたパズル&アドベンチャー
「マイ ダーケスト モーメント」は、アクションパズルとストーリー要素を組み合わせたパズル&アドベンチャーゲーム。
主人公は、社会に溶け込むことができず孤独を抱え、仮面をつけて暮らす一人の人物。物語は、彼の生活を追って進んでいく。
パズルはボールを星まで誘導するというルールで統一。パズルをクリアすることでストーリーが進む。
カジュアルアクションのようなシンプルさだが、パズル内の出来事もストーリーと連動しており、本作の世界観を奥深いものにしている。
決して万人にウケる作品ではない。しかし、孤独を感じたことがある人なら、心の底に感じるものがある…そんな作品だ。
時計の針を回して進行!ボールはスワイプではじこう
ストーリーシーンは、時計の針を回すことで進んでいく。一定以上の年齢層なら、昔あった手回しレコードを思い出して懐かしくなるかもしれない。
パズルシーンでは、スワイプによってボールをはじくことができる。飛ばしたい方向とは逆にスワイプし、指を離せばボールが飛び出すぞ。
有料ということに拍手!買って損のない一作
ものすごく静かに、心の底へと語りかけてくるようなデリケートな作品なので、有料での提供というのはベスト判断だと思う。広告に物語を邪魔されたり、課金の心配をしたりといったことなく、物語にどっぷりと没入できる。
また、繰り返しになるが本作は、決して万人にウケる作品ではない。なので、無料で誰でもプレイできるという形より、本当にプレイしたい人だけがお金を払ってプレイするという形の方が向いているように思う。
ストーリーそのものは短く、1時間もあればクリアできてしまうが、価格は100円ちょっと。缶ジュース程度の金額でプレイできるので、興味があるなら買う価値のある一作だぞ。
「マイ ダーケスト モーメント」の魅力は孤独を抱えた人に向けた物語
小説や音楽、映画といったものを鑑賞したとき、「これは自分のために作られたものだ!」と思ったことはないだろうか。
もちろん、小説であれ音楽であれ映画であれ、商業的な作品は基本的に不特定多数のお客さんを想定して作っているので、「自分のために作られた」なんてことはない。けど、そう感じることがある。
本作もそんな一作。
人とコミュニケーションするのが苦手だな…とか、自分って孤独だな…とかいった感情を抱いたことがあるなら、本作が心の底に響くだろう。
ゲーム中盤のシーンが秀逸!孤独を巧みに表現
本作の主人公は、孤独で、人との接触を避けて生きている。
なので、これまでの人生で孤独を感じたことがある人なら、主人公のメッセージが大いに響くことだろう。
でも、もちろんそれだけじゃない。ひとつひとつの演出が秀逸で、特にゲーム中盤の演出が目を見張る。
どこか宗教的な建物で、主人公は偉い人からの質問に答えなければならない。この回答にはパズルシーンと連動。つまり、主人公の回答と、プレイヤーのアクションが連動しているのだ。
そして、主人公が強制される回答は、プレイヤーにとって到底納得できるものではない。
ナラティブなシーンなので、解釈はプレイヤーそれぞれだと思うが、筆者はこれを孤独の表現ととらえた。
孤独を抱えているとき、社会の正解と自分の正解が違うことを意識する(させられる)ことが多いように思う。なので、会話そのものは通じていても、自分が否定されているように思え、孤独を感じてしまうのだ。
鬱ゲー…ではない!?蜘蛛の糸のような癒し
バンド「筋肉少女帯」の曲で「蜘蛛の糸」という作品がある。孤独から心に闇を抱えた少年が、社会への復讐を夢見るものの、彼を現実につなぎとめる少女の存在…少年にとっての蜘蛛の糸によって復讐は実行できない…そんな、やや陰鬱で、ダークな曲。
ダークな曲だが、思春期に孤独を感じていた筆者にとって、この曲は救いだった。自分の心を歌ってくれているような曲があることが、まさしく癒しに繋がっていたように思う。
本作「マイ ダーケスト モーメント」も、決して明るい作品ではない。ダーク…どころか、ダーケスト。
でも、心に孤独を抱える人、抱えたことのある人にとっては、本作もまた、蜘蛛の糸のような癒しになるのではないかと思う。
ゲームの流れ
針を時計回りに回転させると主人公が動き、メッセージが表示されていく。
「鼻が伸びる」という主人公の言葉は、実際に鼻が伸びているというより、「ピノキオ」のように「ウソをついた」ことを意味しているのだろう。そういう前提でメッセージを読むと、より理解が深まるはず。
パズルシーンでは、画面をタッチしてひっぱるとガイドが表示される。ガイド表示後に指を離すとボールがはじかれるぞ。
ゴール地点となっている青い★マークめがけてボールを放とう。
ゲームが進むと、パズルシーンにも障害物が登場する。たとえばこの画像の緑色の壁は、時間経過によって赤く染まり、地面に落下してくるぞ。緑のタイミングでくぐりぬけよう。
ちなみに、パズルシーンでの障害物は、ストーリーシーンにおいても何らかの障害を表している模様。たとえば緑と赤に変わるこの壁は、ストーリーシーンでは信号機を表している。
パズルを解くと、ストーリーシーンが進行する。主人公は孤独を抱えたまま、それでもなんとか日々を過ごしていく。
自分にウソをつき、伸びていく鼻を感じながら…。
中盤を過ぎてある出来事が発生して以降、主人公の前に怪物が出現する。この出来事をどうとらえるかによって、本作の解釈が分かれるだろう。
ちなみに、筆者は、中盤以降は現実ではないと考えている。しかし、本作は言葉によって正解を説く作品ではない。プレイヤーが解釈したものが正解なので、あなたはあなたなりの正解を見つけてほしい。
「マイ ダーケスト モーメント」の攻略のコツは背景からスワイプ量を計測すること
本作をプレイするなら、攻略を意識するより、物語を味わうことを意識したほうがいい。
…のだけど、ゲームが進むと、パズルアクションパートが意外な難しさを見せ始める。
そこで、パズルアクションパートをプレイする際は、背景からスワイプ量を計測することを意識してほしい。
クリアの決め手はコレ!スワイプの量&方向
ボールを星にぶつけるためには、正しい方向へ、正しいパワーでボールを飛ばさなければならない。つまり、どの方向にどれだけスワイプするかが、クリアを左右する。
逆に考えると、スワイプの量・方向が正しければ絶対にゴールインできるということ。
なので、正解の量・方向を探し出すことを意識しよう。
ガイドだけではわかりにくい!背景を使って覚えよう
スワイプの量と方向は、ガイドを見ることで大体把握できる。
けど、ガイドだけでは正確な方向と量を計測するのは難しい。なので、ゲームが進むと、微妙にボールを飛ばしすぎたり、微妙に足りなかったりするはず。
そこで、ガイドと背景の位置を併せて計測するようにしよう。ガイドの4個目の点が、背景に描かれたトゲの真上に来た時…といった形で計測すると、より正確に量と方向を把握できるぞ。