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交錯する物語、隠された真実
「デュアルノベル」は2画面で同時進行していくノベルアドベンチャー。
上と下、二つの画面で男女の物語が同時に描かれる、斬新なシステムを採用している。
淡い高校生活からはじまる、翳りのあるストーリー。堅実なテキストや、散りばめられた謎も魅力的だ。
同時進行していくサウンドノベル
テキストを読み進め、選択肢を選んでいく、いわゆるサウンドノベル。ただし、ニンテンドーDSのように、2つの画面で同時進行していくのが最大の特徴。
上画面ではヒロイン、永島陽菜(ながしまひな)の物語が、下画面では村崎文人(むらさきふみと)の物語が展開される。
二人の主人公が選んだ選択肢によって、物語は大きく変わっていく。
「デュアルノベル」の特徴は2画面同時進行するストーリー
2画面で同時進行。この発想はなかった。切ない。
ちょっと昔に「冷静と情熱のあいだ」という、2人の作者が同時に描く小説があったが、本作は同じ時間軸の男女の心情を描いており、すれ違う心象を痛切に表現している。
そして、プレイヤーの選択が大きく物語を変えていくのはゲームならではの演出技法だ。ピアノを基調としたBGMも、上品にストーリーを彩る。イイデスネ。
ノスタルジックなテキストも魅力
写真を加工したグラフィックや二人の高校生活はノスタルジックで、文章も情景描写がしっかりしており、軽薄じゃなく読みやすいものだった。
文字速度の変更やバックログの確認ができなかったり、セーブが任意のタイミングで出来ない、スキップ機能がない、など、ノベルゲームとして不便なところが多々あり、せっかく野心的なゲームなので改善してほしいと思った。
ゲームの流れ
高校1年生、初夏。最も甘酸っぱい季節。
にも関わらず、部屋の中で突然水の中に投げ込まれ、「溺れて」しまう主人公。陰鬱な学園生活を送ることになるのだった。
反してヒロインの彼女は、通学途中の電車で見かけた男子生徒に心を奪われる。
しかし、彼には人に言えない秘密があることを彼女はまだ知らない。
お互いの心情が同時に描かれるシーンはちょっとしたハイライトだ。
あとこのフォントがチュンソフトのゲームみたいで好き。
選択肢で少しずつ二人の物語は、確実に変化していく。
いいなあ、この海沿いの雰囲気とかも。旅に出たくなるようなゲームだよ。
しかし、少しずつ物語はダークな展開をみせていきそうだ。
ここからどうなるのか。こんな青春、あったはずなんだがなあ。どこへいってしまったんだろうなあ。
「デュアルノベル」の序盤攻略のコツ
本作は特に難しい動作はない。物語を進め、選択肢を選ぶだけだ。序盤はとりあえずどれを選んでも致命的なミスにはならないと思われる。
ただ、おそらく章の終わりじゃないとセーブは出来ないので、きちんと時間があるところでプレイしたほうが確実だろう。
クリア後にヒントを表示される
全四章の物語を読み終わったとき、様々な謎が浮かび上がっていく。物語の真実は、変化する二人の物語のなかに隠されている。
つまり、繰り返しプレイすることで本当の謎が明かされるというわけ。そしてクリア後にはヒントが表示されるようになったらしい。
いやー、スキップ機能欲しいなあ…。ダメですかね。