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様々な人間の運命を入れ替えていくノベルとパズルが融合したアドベンチャー
「WILL:素晴らしき世界」は、神となり、登場人物の運命を改変していく群像劇パズルアドベンチャー。
運命を変える神様となり、人間から送られた手紙の文章を改変することで物語が変化していく。
様々なキャラクターの行動が交差し、ザッピングしていくマルチエンド群像劇。かの名作ADV「街 〜運命の交差点〜」のようなスリリングな面白さがある。
幸福を目指して、様々な人間の運命を入れ替えていく
説明しづらいのだが、プレイヤーは神に送られた手紙の文章を「入れ替える」ことで、キャラクターの行動そのもの、生死や運命を変えていく。
多くのノベルゲームではキャラの行動を数択から選択するのが主流だが、複数のキャラクターの「行動」を入れ替える、というのはあまりにも斬新だ。
多くのキャラは不遇のバッドエンドに陥っており、その運命を救済していく。まさに神でしかなし得ない「神ゲー」といえるだろう。
「WILL:素晴らしき世界」の特徴は神でしかなしえない運命改変の斬新さ
SteamやSwitchなどでも好評を博した中国発アドベンチャーがスマホに登場。
日本語翻訳はかなり丁寧。言葉を入れ替えるゲーム性が肝心な本作にとって、素晴らしい仕事だと絶賛したい。
国籍も性別も異なるキャラクターたち(猫もいる)。彼らの物語が複雑に絡み合い、少しずつ謎が収束していくカタルシスは心震えざるをえない。
あまたのバッドエンドを改変できた時には、この残酷な世界は、少しだけ優しくなるのだろうか。
シリアスながらポップな文章とキャラクター達
キャラからの手紙という形式で物語が進行するため、ワンシーンずつは短く、テンポよく物語は進んでいく。
文章やグラフィック、操作性は非常によくストレスがない。ヘルプも充実しており、難解なシステムを解説してくれる。2種類の難易度設定も可能。
ただ、すべての行動が噛み合っていない場合もあり、グッドエンドを迎えるためにはどうしても総当たり的に全パターンを選ばなくてはいけない。
これは作業感が伴うと感じた。神というやつも大変なのだろう。ポップな絵柄に反して凄惨なシーンも多いことも明記しておこう。
ゲームの流れ
難易度はヒントが現れる「ノーマル」とノーヒントの「インポッシブル」の2種類。
ステージごとにいつでも変更可能。
パートナーの犬「イシ」。これでも神様。彼のアドバイスは非常に重要だから読み飛ばし厳禁だワン。
その中でも「オレンジの文章」は本当に大事なとこだからメモってもいいくらいだワン。
ラノベ的なキャラクターやテキストだが、物語は予想以上にシリアス。
しかし、複数のキャラクターの群像劇ってなんでこんなにおもしろいんだろう。「十三機兵防衛圏」とかもそうじゃね。
各キャラの運命がすれ違っていく。最初は点でしかなかったストーリーが線になる。
文章を入れ替える、というギミックの斬新さは漫画のコマを入れ替えるゲーム「FRAMED」みたいなもんだ!と言えば伝わるだろうか。いや、伝わりづらいな…。
本作にはまたTipsと呼ぶべき用語集が充実しているのも魅力。
単なる与太話ではなく物語の鍵や重要なヒントになるものも。
「WILL:素晴らしき世界」の序盤攻略のコツ
難易度ノーマルを選択すれば、どんな出来事が不幸を呼ぶのか、赤文字で表示される。慣れないうちはノーマルモードで遊んでもいいだろう。
また「過去の手紙」では、すでに選んだエンドが表示されるため、そこから正しい結果を推理すれば無駄な手間は減ると思う。
クリアできないストーリーの場合は他のストーリーをクリアしないと進行しない場合もある。オレンジ色のテキストは随時メモやスクショをとってもいいかも。
Sランクのエンドだけが全てではない
あえて、後味の悪い結果を選ばないと物語が進まない時もある。神は、人生は残酷なものなのか。
あと本作はオートセーブに対応しているが、こまめにセーブをしておくようにしておきたい。この言葉の意味は終盤までやればわかるだろう。