This Is the Police

This Is the Police

パブリッシャー HandyGames

ジャンル リアルタイムストラテジーゲーム

価格 Android:900円 iOS:860円

金の為に正義を捨て去れ。警察として平和を管理する極上のクライムシミュレーション。

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会員制クラブで賄賂を渡すシーン。汚職は日常茶飯事だ。

数々の犯罪が、あなたのモラルを狂わせていく。

「This Is the Police(ディスイズザポリス)」はアメリカの架空犯罪都市を舞台に、市民の安全を護るシミュレーションゲームだ。

プレイヤーは警察署長として部下のシフトを管理し、事件の起こった現場に派遣することで解決していく。

しかし主人公は180日後に解任を迫られており、汚職や人殺しに手を染めてでも50万ドルを稼ぐことを決意する。

まずは下の3Dムービーを見てほしい。このセンスとシックな雰囲気に惹かれた人は、きっと本作を大いに楽しめるハズだ。

犯罪を防ぐストラテジーパート

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どの事件にどれだけ人員を割くか決めていこう。

ゲームは一日単位のサイクルで進行。朝の始業から夜の勤務終了まで、街の様子を見守りながら事件をリアルタイムに処理する。

暴動や強盗などのイベントが発生すると派遣選択シーンに移行し、どれだけの署員を出動させるかを決めていく。

殺人事件は少し特殊で、集めた証言や証拠から事件の正しい全貌をプレイヤーが推理する必要がある。

失敗すると署員や市民が死亡する場合もあり、市長からの評価が下がると予算が減って職務を制限されてしまう。安全かつ速やかに遂行しなければならない。

署員の個性を把握してのマネジメント

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事件の解決や特定のイベントによって能力アップすることも。

派遣する署員にはそれぞれ事件解決能力と疲労値ステータスがあり、働きすぎるとミスを犯す危険性が高まる。

休暇を申請された時は許可するかを選べるが、ウソを付いてサボろうとしている場合もあるので注意。ただしサボりを却下するのが正しいとは限らない。

有能キャラはとても頼もしいけど、心象を悪くすると裏切って敵に回ったり外部のスカウトで引き抜かれたりするので大切にしよう。

逆に役立たずの無能キャラに対しては、懲戒免職や殺し屋を雇っての排除も可能。代わりに新しい人員を補充しよう。

「This Is the Police」は正義が悪に堕ちる背徳感がヤバイ

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大金を報酬として受け取ると、まあいいかと心が緩んでしまう。

メインである署員のマネジメントも面白いのだが、本作の肝は闇世界にまつわるドラマにあると言っても過言ではない。

権威を乱用する市長や銃を密売するマフィアなど、本作における登場人物のほとんどは腹の底まで真っ黒な悪人だ。

金、暴力、性の乱れ、癒着や暴露合戦……警察は正義の存在であるハズだが、腐敗した世の中を前にしていると愚直に職責を全うすることがバカらしく思えてしまう。

実際問題、悪行に手を貸すとゲームが有利に働く。人手が足りず常に苦しい状態の中、ラクになれる甘い蜜として誘惑してくる。

真っ当に正義を貫き市民を護りながら、約5600万円もの大金を稼ぐことは生半可ではない。

警察署長という立場ならではのコンセプトと、悪が正しく思えてしまう世界観はこの上無くマッチしており、プレイヤーの倫理観を強烈に揺さぶってくるのだ。

主人公の人間性も見逃せない

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アメリカらしい歯に衣着せぬブラックジョークも見物だ。

後頭部はハゲていて、腹も出ており、女の胸を横目に「俺の人生これでいいのか…」と独白するような60歳のオッサン。それが主人公のジャック・ボイドだ。

彼はプレイヤーの選択次第で正義にも悪にも染まっていくのだが、人間臭くて惹かれるキャラクターとなっている。

そもそもの原点が利己的な金儲けにあるし、妻に逃げられてからは家に訪問者が来る度に妻が戻ってきたと期待してしまうなど、現実的な人物像が描かれている。

しかし警察署長という立場も自覚していて、単なるデータ上の存在を操るのではなく一人の人生を変えていくようなリアリティがあるのだ。

万人には勧められない尖った魅力

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前日の結果は翌日の朝刊にも反映される。

毎日のタスクを繰り返す中での小さな変化を楽しみ、人々のドラマを静かに楽しむ感覚は、検問ゲーム「Papers, Please」と似ていた。

下ネタだらけの会話やダークな世界観は、ハッキリ言って好みの分かれるタイプだとは思う。しかしそれが本作の魅力でもある。

刺さる人にとっては唯一無二のゲーム体験になるハズなので、興味が湧いたらゼヒ手に取ってみてほしい。

ゲームの流れ

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一日の始まりは主人公が車のエンジンを掛けるシーンから。

ゲーム中の音楽を変えられたりとオシャレな雰囲気が大人の世界を演出している。

ちなみに本作はクラウドファンディングを成功して開発された経歴を持つ。多くの人が望んでいた理由も今なら分かる。

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殺人事件は一般的な警官キャラではなく、枠が灰色の刑事キャラが担当する。

能力に応じて証拠を集めてくれるので、写真を事件の時系列順に並べれば解決。ちゃんと自分で考える必要があってユニークだ。

事件イベントは日時によって固定されており、内容も全て固有なのでバリエーションが豊富。大満足のボリュームを楽しめるぞ。

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ゲーム中は事件イベントの他に、警察として市役所に改善案を申請するなどの事務もある。

市長からの評価によって意見の通りやすさが変化し、自分に有利な案を通せば金稼ぎがラクになるぞ。

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署員は書類に載っていない隠されたヒミツや支持する政策を抱えている。

一見どうでもよさそうな休暇の理由が、当人にとっては一大事だったりするので個性を見極めていこう。

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時間が経つにつれて状況は変わっていき、かつての友人を切らざるをえないようなシーンも。

日本語に完全対応しているのも嬉しい。自然かつセンスを感じる言い回しは、シニカルな声優の演技もあって楽しめた。

「This Is the Police」序盤攻略のコツ

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事件で選択肢が出ることも。どれが一番穏便に済ませられる?

善行に尽くすとしても悪に染めるとしても、署員を上手く育てて世間の評価を上げることは必要だ。

しかし序盤は全ての事件に対応できても、ゲームが進むとウソの通報が混ざったりと複雑化して手が回りきらなくなる。

解決を諦めないといけない場面も出てくるので、自分が優先したいと思う事件から進めていこう。

適切な派遣と署員管理でリスクを最小限に

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休暇を申し出られた時は、あまり無茶をさせないほうはいい。

事件解決に必要な能力は、基本的に派遣可能な人の数×150となっている。

これを少し上回るくらいで編成するのが安牌。合計値を細かく調整できるよう人員のタスクは常に把握しておこう。

疲労値に関しては緑色の4以上をキープしたい。連続出勤は効率が良くないのでなるべくAとBシフトで完結するように組み込みたい。