デスマーチ(アゲイン)

王国からの勅命により、とある洞窟の地形調査を任された勇者一行。その深淵の奥には、幾多の冒険者を死に追いやった「カオスドラゴン」が棲んでいるという逸話がある。

王国で最も優れた冒険者ただ一人に与えられる勇者の称号を持つ女性「テスタロサ」。それぞれが王国最強と噂される剣士「ダケン」、女僧侶「キャロライン」、氷炎魔道士「キーキ」。

そして、洞窟のマッピングや敵のステータス解析など数々の固有魔法を有する時空魔道士の女性「サガ」は、洞窟内でカオスドラゴンと思しきモンスターと遭遇し――全滅の危機を迎えていた。

すべての魔法や物理攻撃を遮断する防御力。

魔法シールドを容易く剥がし、岩や人間もろとも爆散させる攻撃力。

物陰に隠れた状態でも敵を察知するという悍ましい力を持つそれを前に、為す術なく死んでいく仲間たち。

ひとり生き残ったサガは、躊躇いながらも禁呪＜リロード＞を詠唱する。

それは『現時刻から30分前に戻る』という長く険しい旅のはじまりだった。

ビジュアルや世界観は王道的なファンタジーライトノベルだが、シナリオはサスペンス調で進み、冒頭から危機感を煽られる。

魔法の概念があるため回復魔法や死者蘇生なども行えるのだが、そういった救済行動を無慈悲に打ち砕くほどに敵が強く、仲間が次々と蹂躙されて肉塊とかす。

カオスドラゴンの正体（序盤に判明）やそれをどうやって倒すのか。

リロードを詠唱するリスクとは――。

時間を巻き戻すたびに各キャラのバックボーンも見えてきて感情移入しやすくなり、ただただ会話ウィンドウをタップする作業がはじまる。

記事を書いている今も続きが気になって仕方がないゲームだ。

あえて不正解と思える選択をしてバッドエンドを集めるのもありだ。

『リロード2回目その1』までは無料で遊ぶことができ、以降は有料となるので気に入った人はDLしてみよう。

以降、個人的な感想（※ネタバレあり）。

物語の序盤に洞窟内をランダムでワープする魔法を使うが、舞台設定として「閉鎖空間」を作るのであれば移動先が内部に限定されていたとしてもテレポート系の魔法は無効化、もしくは存在しない設定にすべきだと思った。テレポとかリレミト使えよって変に邪推してしまう。