鉄格子の逢瀬

「鉄格子の逢瀬」は、文章と物語が活き活きしているノベル形式のアドベンチャー。

戦争によって家族と故郷を失った少女ノエルは、辿り着いた古びた監獄に収監された最後の死刑囚ディートハルトの処刑前の「最後の5日間」の見張りを手伝うこととなる。

その手で戦犯を断頭台へ送るか、別の道を見出すか。
選択肢によってシナリオやエンディングが分岐していく。

なお、ホラー的な演出や、流血・暴力・キャラクターの死などグロテスクな描写などを含むため、15歳未満はプレイを控えてくれ、とのこと。

オープニングの真紅に染まったギロチンの演出だけで飲めりこまれていく。
死刑囚を救うのではなく自らの手で処刑するという重いテーマの題材。
ヒロインと囚人の会話はややコミカルではあるが、それも終盤の重厚な展開のためか。

R-15と言い切るだけあって、ホラー的な演出や、流血・暴力・キャラクターの死などグロテスクな描写も組み込まれている。
文章やグラフィック、演出もよく、個人制作なのにクオリティの高い物語だった。

エンディングは6種類とのこと。
とりあえず一周1～２時間程度でクリアできると思う。
選択肢で丁寧に右下にセーブボタンが出てくる。セーブスロットが30個ほどあるので各選択肢ごとにセーブしても問題ない。

最初は心の赴くままにヒロインを動かし、世界観に没入するのがいいだろう。ネタバレは禁止だぜ。

なお、Windows版やAndroidアプリ版もあるが、インストール方法が特殊なため、興味がある方は作者のサイトを覗いてみよう。