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※このゲームは配信が終了したかURLが変わっています。
見た目は地味だが非常に引き込まれるストーリー。
圧巻のストーリーテリング
ゲーム開始早々、ゲーム内でゲームをプレイするという驚きのメタ展開!ゲームの中には架空のウェブサイトへのリンクが貼られ、ゲーム作家のHPから開発スタッフのBBSを閲覧しながら物語をすすめる。
さらには実在のゲームについて書かれた架空のニュースサイトまで用意されているという芸の細かさ。虚実が入り混じったその物語世界には正直クラクラしてくる。
ミステリーを基調としながらも、リアリティのあるストーリーテリングは圧巻。シナリオは本格的な小説クラスであるが、同時に「ゲームでしか味わえない物語」を体験させてくれる。ちなみに後編も無料という大盤振る舞いだ!
「ANGEL WHISPER 前編」の一番の特徴
架空のニュースサイトがあり、98年実在のゲーム記事を掲載。
由島の遺作「ANGEL WHISPER」では、由島が主人公となり、彼が制作していたゲームについて語られる。由島はひょんなきっかけで有名ゲームスタジオ「ルナティックス」の新作ゲーム「アンゴルモア」のサポートスタッフとして雇われる。
ところがスポンサーの意向、プロデューサーとプランナーの意見の対立といったリアルなゲーム業界の諸事情により、急遽、まったく新作のゲームを作ることになる。
同時期に雇われたスタッフと共に「ノストラダムスの大予言」をテーマにしたゲーム開発を進めるが…という感じの序盤だ。
序盤から気になる伏線が多数登場。ミステリーとしての魅力は十分だ。
さらにゲーム業界の描写が異常なまでもリアル!ウェブサイトで閲覧できる開発スタッフのBBSや架空のニュースサイトの生々しさも半端無く、「これは実際にあった話なのか」と錯覚してしまいそうだ。
「ANGEL WHISPER 前編」序盤攻略のコツ
選択肢や行動できる場所などはかなり豊富だ。
バッドエンドになってもすぐやり直しが効くが、違った選択肢が気になる人はなるべくセーブをしながらプレイすると良いだろう。
またゲーム内で注意書きがある通り、外部のサイトを閲覧するときは頻繁にアプリが落ちるのでセーブは必須だ。他に欠点らしい欠点がないだけにこの部分だけは改善してほしいところ。
ちなみに本作は97年にPC向けにリリースされた作品の移植版。制作したChild-Dreamはこの他にも優れた物語のRPGやAVGをリリースしてきたグループだ。
物語やビジュアルに派手さはないが、物語は極めて高品質。有料でも十分通じるクオリティなので「やらないと損!」とまで言えそうだ。
ゲームの流れ
- プロローグは死んだゲーム作家の由島の恋人視点で語られる。ゲーム内で遺作となったゲームをするという展開はかなり斬新。
- 遺作「Angel Whisper」の中では由島が主人公となり、ゲーム制作を行う物語が語られる。ノストラダムスの大予言がモチーフとなっている。
- 会話での選択肢以外にも自由に行動できる場面がある。会社をサボって喫茶店などに足を運ぶのも面白い。
- ゲーム開発をめぐって対立するプロデューサーとプランナー。この辺りの描写は非常に説得力がある。
- アプリ外部のサイトには由島の日記の他、開発スタッフのBBSがある。98年を舞台としただけあって、古臭いデザインだが逆にリアル。