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画像出典:http://retrogamegoods.com/gamegoods_item/flyer/タイトー「奇々怪界」チラシ
可愛い巫女さんが妖怪を倒すSTG。
後のタイトーの看板娘が主人公の人気作。
それが―――
「奇々怪界」
人気同人ゲーム「東方シリーズ」のモチーフにもなったアーケードゲームを大特集!
奇妙にして愛らしく、爽快にして悩めし、遊戯成り。
「奇々怪界」って?
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画像出典:http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1008717.html
「奇々怪界」は、1986年9月18日にタイトーからリリースされた業務用アクションシューティングゲーム。
巫女の小夜ちゃんが、妖怪たちにさらわれた七福神を救い出すために戦うというストーリーだ。
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画像出典:http://retrogamegoods.com/gamegoods_item/flyer/タイトー「奇々怪界」チラシ
七福神は1ステージ1人ずつ囚われていて、ボスを倒すコトで封印が解かれて解放される。
画面は見下ろし方の縦画面構成だが、縦スクロールというわけではなく、任意のタイミングでスクロールさせることが可能。
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画像出典:http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1008717.html
スクロール方向は固定されているものの、上下左右ステージ構成に合わせてスクロールしていく。
特徴としては、近距離攻撃のお祓い串と遠距離攻撃のお札を使分けて妖怪を退治する。
お祓い串は、範囲が狭いものの特定の敵弾も跳ね返せるというもの。
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画像出典:http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1008717.html
この二つの攻撃を使い分ける戦い方が、通常のシューティングと一線を画する独特のテンポを産み出している要素だ。
人気キャラクター「小夜ちゃん」
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画像出典:http://retrogamegoods.com/gamegoods_item/flyer/タイトー「奇々怪界」テーブルポップ
また、主人公の小夜ちゃんの仕草がどれも可愛く印象的だったこともあり、人気のキャラクターになっていく。
後にしばらくの間、タイトーの看板キャラクターを務めていた程だ。
同じタイトーから発売されたファミコンソフト「不動明王伝」にも小夜という名前のキャラが登場していたり、タイトー発売(アルファシステム製作)の「式神の城」シリーズに登場する「結城小夜」も奇々怪界の小夜ちゃんがモデルとなったキャラだ。
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画像出典:http://www.suruga-ya.jp/product/detail/978051626000
また、開発当初から小夜ちゃんを推していくことが決定していたようで、アーケード用基板には小夜ちゃんのイラストが描かれたチップが搭載されている。
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画像出典:http://ldrun.web.fc2.com/kk/siryou.html
印象的な楽曲
また、音楽も曲数は少ないものの非常に印象的な楽曲で、現在でも人気のものだ。
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画像出典:http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1008717.html
音楽を担当していたのは、小倉久佳さん。
タイトー音楽集団である「ZUNTATA」の旧主要スタッフの一人だ。
彼の参加、担当していた作品は有名で、音楽の定評も高いものが多く、代表作は以下になる。
【小倉久佳さん参加の代表作】
・影の伝説(1985年)
・アルカノイド(1986年)
・ダライアス(1986年)
・ニンジャウォーリアーズ(1987年)
・レインボーアイランド(1987年)
・地獄めぐり(1988年)
・ダライアスII(1989年)
・ヴォルフィード(1989年)
・ダライアス外伝(1994年)
・Gダライアス(1997年)
などなど、他にも多くの作品に携わっているが、やはり耳に残るBGMが特徴的。
ファンの間でも定評が高いものばかりだ。
特にダライアスシリーズは、サントラCDも非常に人気が高い。
巫女、シューティング、印象的な楽曲でピンとくる人もいると思うが、人気の同人ゲームの東方シリーズによく似たコンセプトを持っている。
それもそのはず、東方シリーズの生みの親であるZUNさんは元タイトー社員であり、この奇々怪界をモチーフとして同シリーズを産み出したという。
タイトーの「ラクガキ王国」「ラクガキ王国2」にはZUNさんデザインの「ハクレイのミコ」という隠しキャラが登場する。
後の様々な作品に影響を与え、いまだに続編を待ち望むファンも多い。
かくいう筆者も続編を期待している。
しかし、ライセンスの関係や諸事情がある為、正当な続編が望めない状況になっているというのが残念で仕方がない。
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