情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社は12日、携帯電話・スマートフォンの利用実態調査を実施した。
監修は、弘前大学教育学部「大谷良光」教授。全国の小・中・高校生男女及びその保護者層1,236名が対象となっている。
今回の調査は、昨年12月に発表された「未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査」に続く第2弾として行われ、未成年者のスマートフォンへの利用実態・今後の意向だけでなく、その保護者層の理解度や意識についてヒアリングされている。
●未成年者のスマートフォン所有率は前回比、約2倍
・未成年者のスマートフォン所有率は昨年14.4%だったが、今年は30.6%に上昇。女子高校生が54.4%と顕著。
・全体の42.6%が有害サイトの閲覧経験あり。学齢と共に高くなり、男子高校生44.7%、女子高校生は55.6%。
・スマートフォンについての知識を身につけたいと思う人の割合は未成年者が高く、男子高校生は88.4%。
・スマートフォン所有者はソーシャルアプリを活用。「LINE」42.1%、「Twitter」38.3%、「mixi」25.7%。
●フィルタリングの導入が必要と思うのは親45.6%、子ども26.7%
・全体のフィルタリング使用率は34.5%で、スマートフォン所有者は23.8%、スマートフォン非所有者は39.2%。
・スマートフォンにおいて「フィルタリングの導入」が必要だと思う人は、親で45.6%、子どもで26.7%。
・ルール・マナーの情報収集は親が「ネットから」46.6%、「自分で操作しながら覚える」49.4%、子どもは「家族に教えてもらう」57.3%。
・スマートフォンは「アプリがたくさん使えて便利になる」(親:68.1%、子ども:83.3%)と感じる一方、「セキュリティ面は不安」との意識が強い。
本調査の結果、所有している携帯電話で最も多いのは、「通常の携帯電話」(親:58.7%、子ども:53.7%)が依然として高く、次いでスマートフォンの「Android」(親:18.8%、:子ども:14.2%)、「iPhone」(親:11.0%、子ども:10.8%)となっている。
全体的な傾向として、スマートフォンの普及にともない、「スマートフォンのセキュリティ対策がパソコンと同様に必要である」と感じていることが分かった。
スマートフォンへの関心の高さと知識欲は子どもの方が高く、アプリも積極的に使いこなしている傾向にある。ソーシャルアプリとして代表的な 「LINE」の利用率は、スマートフォン所有者の保護者が20.4%なのに対し、子どもは42.1%と約2倍。特に女子高校生は70.4%と 高い利用率であることが分かった。
また、「スマートフォンなしでは生活できなくなる」と思っている女子高校生は 61.2%と全体の中で一番高い数値となっており、依存傾向にあるようだ。
デジタルアーツ株式会社は今回の調査結果をふまえ、低学年のうちから家庭や学校でネットのリテラシーの教育を行い、フィルタリングを上手く活用することでトラブルを未然に防げることを広めていく必要があると考えている。
・デジタルアーツ株式会社
・未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査PDF
http://www.daj.jp/company/release/data/2012/071201.pdf
・調査結果の詳細PDF(グラフ・解説入り)
http://www.daj.jp/company/release/data/2012/071201_reference.pdf