バロックシンドローム BAROQUE SYNDROME
STING Co.,Ltd.
ミステリーノベルゲーム
Android:610円 iOS:610円
歪んだ妄想、再び。 2000年に発売した異形の怪奇アドベンチャー、バロック▲シンドロームが復活!ダウンロード(Android) ダウンロード(iPhone)
妄想と現実の間で揺れるダークファンタジーアドベンチャー
「バロックシンドローム BAROQUE SYNDROME」は精神ダメージがたまらない、エグみたっぷりの多分岐非現実ダークビジュアルノベル。価格は600円。
異常事件が多発する世界が舞台。主人公キツネは「バロック」と呼ばれる、歪んだ妄想に取りつかれた人々を、彼らが望む妄想を創ることで癒す新しい商売「バロック屋」をはじめるのだが…。
退廃的でエグい、世紀末の雰囲気がたまらない。テキストの雰囲気は抜群で、精神に刺さる描写が好きな人にオススメだ。
スマホ移植にあたり、遊びやすく調整!
2000年にPS1で発売した「バロックシンドローム」の移植版であり、名作RPG「BAROQUE〜歪んだ妄想〜」の派生作にあたる。
スマホ移植にあたって操作性が大きく改善されており、画面比率の変更や、セーブ枠が増え、中断やスキップ機能、ログ機能がついて遊びやすくなった。非常に快適!
「バロックシンドローム BAROQUE SYNDROME」の特徴は強烈極まりない世界観
陰鬱で退廃的な世界観でゲーマーを魅了した「BAROQUE 歪んだ妄想」。個人的には「クーロンズゲート」「夕闇通り探検隊」「シルバー事件」に並ぶ、あの時代だからこそなし得た凄まじい怪作だと思っている。米光一成監督リスペクト。
本作はその前日譚にあたり、大熱波と呼ばれる天変地異が起こる前の話を描く。清水マリコのテキストも冴えまくり、キャラが引き立ち、読み応えがある。
これだよこれ!というPS1っぽい演出や言葉のチョイスがいちいちたまらない!世紀末の雰囲気と、平成の終わりの雰囲気はどこか通じるものがある。
PS1らしいグラフィックが不気味さを加速させる
顔を移さないカメラワークも特徴。今にして思えば荒々しいグラフィックだが、だからこそ不気味な、終末論に支配された世界を強烈に描けている。
独自の用語が多く、解説が欲しい人もいるだろうし、ボリュームもノベルゲームとしては少ないかもしれない。とはいえ、往年のファンや新規ゲーマーにとって、気楽に600円で遊べるのはデカい。
PS1のゲーム、スマホで遊べる流れもっときてくれ〜!BAROQUE本編のスマホ移植も待ちわびてます!
ゲームの流れ
スマホ化にあたり操作性が最適化。セーブデータも10個まで保存できるようになった。時代は進化したものじゃ。
特にバックログやセーブ画面をワンタッチで出せるのは非常に快適。
終焉に進みゆがんでいく世界。顔を移さないカメラワークも不気味さをそそる。タイムレスな演出だ。
そして登場人物はなんだかんだでちょっとエロティックだ。いやーあの頃の気持ちを思い出しちゃうね。
選んだ選択肢で物語のルートが決まっていく。
クリアごとに、エンディングが増えていくのでとりあえずは自分の赴くままにプレイしよう。セーブもすぐできるしね。メモリーカードいらないし。
感覚球、天使、異形。続編「BAROQUE」へと向かう物語の伏線が語られていく。
往年のファンも、伝説だけをうかがい知る後追いゲーマーも十分に楽しめる。PS1のゲームは今遊ぶの大変だもん。
ところどころ90年代の終わりを感じるテキストやグラフィックがグイグイ心に刺さる。
避けられない破滅に向かっていく物語。だからこそ読み進めずにはいられない。2019年、平成が終わる年。なんでか僕にはあの頃のような終末感を覚えてしまう。
「バロックシンドローム BAROQUE SYNDROME」序盤攻略のコツ
最初はネタバレを読まず、自分の心の赴くままにプレイするのがビジュアルノベルの醍醐味だし嗜みだ。
選択肢を選ぶだけなので難しい事はないが、ルートは序盤の選択肢で誰と一緒にいるかで分岐する。怪我したリエを病院に送るかどうかが大事だ。ネタバレスマソ。
難しい選択は特になし
バッドエンドになってもくじけない。直前の選択肢に戻れるしね。こまめにセーブしとくと名シーンに戻れて嬉しいかも。
後は設定で文章のスピードを最速にしてプレイすれば快適。既読の選択肢に色がつくから色々やってみてくれ。あとはグロ注意ってくらいだろうか。
興味が湧いたら本編にあたるローグライクRPG「BAROQUE 歪んだ妄想」もプレイしてほしい。とはいえ、本作を喜ぶコアなゲーマーには無粋ですね。