Boxville(ボックスビル)

Boxville(ボックスビル)

パブリッシャー Triomatica Games

ジャンル アドベンチャーゲーム

価格 Android:700円 iOS:800円

ウクライナから世界へ!地震によって破壊された街でペットを探す「缶」を描いた童話的アドベンチャー

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缶たちが住む街で突如起きた地震。はぐれてしまった犬を探し出そう。

缶たちが住む街を舞台にペットの犬を探し出すポイントクリック型アドベンチャー

「Boxville(ボックスビル)」は、缶たちが住む街を舞台に、ペットの犬を探し出すというポイントクリック型アドベンチャー。

この街に住んでいるのは、。人も犬も姿は、ジュース缶ドラム缶のよう。

そんな街を大地震が襲い、主人公は犬とはぐれてしまう。もちろん、困っているのは主人公だけではない。他の住人を助けつつ、主人公の犬を探し出す…というのがプレイ―ヤーの目的になるぞ。

缶の住む街というシチュエーションに加えて、言葉は一切なく、すべて絵で語られていくという見せ方によって世界観が独特。また本作がウクライナで開発されていることも併せて考えると、よりメッセージ性を感じることができる。この味わいこそが本作の魅力だろう。

タップで探索!できることを探し出そう

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画面上タップでアイテムを表示し、スワイプで使用できるぞ。

プレイヤーができることは、主に探索アイテム使用の2つ。

画面内で探索したいところをタップすると、主人公が移動して探索をおこなってくれるぞ。

また、アイテムは画面上部をタップ後、アイテムをタッチして使いたい場所へフリックすることで使用できる。

物語をじっくりプレイできる!買い切り型ゲーム

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すぐれたビジュアルとパズルに没入できる。世界観が肌に合うならオススメ。

本作は買い切り型ゲームとして配信されている。アプリ内の追加課金や広告表示などは一切ない。

スマートフォン版以外にSteam版も配信されており、スマートフォン版はSteam版の半額程度とお得にプレイできるのが魅力。

ただそれでも1000円近い価格なので、購入に二の足を踏んでしまう人もいるだろう。個人的には、ボリュームがやや乏しいものの世界観が独特なので、この世界観が気に入ったのであればアリではないかと感じた。

「Boxville」の魅力は作品の持つメッセージ性

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メニュー画面から開発スタッフ一覧が表示できる。中央にはウクライナの国旗が。

本作はウクライナで開発されたと書いた。2023年2月現在もなお戦禍にある、あのウクライナだ。

このことを踏まえると、本作から受けるメッセージ性がより深いモノになってくるように思う。

もちろん、どこで開発されていようとおもしろいゲームはおもしろいし、つまらないゲームはつまらない

ただ、そうはいっても、ゲームのおもしろさにゲーム外の情報が影響を与えるのも事実だろう。たとえば、内容は同じであっても周囲が盛り上がっている時期にプレイしたほうがより面白く感じるということは少なくない。

本作も、ウクライナの開発者が作ったという前提に立つことで、世界観より味わい深くなるように思う。

戦争と地震…!崩壊した都市とそこに生きる人たち

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原因が戦争であれ自身であれ、一般の人にとっては日常を取り戻すことが第一だよね。

本作の舞台は、大地震によって破壊された都市。けど破壊されたのは都市だけではない。そこに暮らしている人(缶)たちの日常も破壊されている

当然、主人公もそんな一人で、彼はペットとはぐれてしまった。だから何よりペットを探さなければならない。けど、そのためには日常を破壊されて困っている人たちを救う必要がある。

誰もが困っているからこそ、自分のことだけ考えていてはダメということだろう。

戦火にさらされたウクライナという地を念頭においてこのストーリー展開を見ると、受け取る感情が何倍にも膨れ上がる。そうすることで若干説教臭さも感じるけど、本作以外ではなかなかこうした楽しみ方はできない。本作ならではの味わい方といえるのではないだろうか。

ナラティブな構成が巧み!幅広い受け取り方が可能

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他の住人との会話もすべてイラスト。何を受け取るかはプレイヤー次第。

ここまで書いたように、本作はウクライナの状況に思いを馳せてプレイすることもできるし、単に童話的なアドベンチャーゲームとしてプレイすることもできるどちらの場合でも、十分楽しめる作品だと思う。

なぜどちらの楽しみ方もできるのか?それは、本作がテキストによる説明を一切行わない、ナラティブな構成だから。

本作では、ビジュアルからプレイヤーが感じ取ったものがすべて。だから、ウクライナの状況というフィルタを通して見れば、日常を壊された人たちという観点を感じ取ってしまうし、そうでなければそうでないなりの味わいがある。まさに、何を感じ取るかはプレイヤー次第

そして肝心のビジュアルが丁寧に作られているので、どんなプレイヤーであっても一定以上の楽しさを味わえるのだ。

ゲームの流れ

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ゲームを起動すると、ソファに座る人物(缶)が、もう一人にダンボールで描かれた絵を見せる。

どうも本作自体が、缶の人物が缶の人物に絵を使って語っている物語…という設定らしい。そのまま見ているだけでゲームがスタートするぞ。

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部屋の中で犬のトイレのお世話をしたら、表へ出てボール遊び!すると、そこで大地震が発生…。

ちなみに本作には日本語が出てこない。けど、ゲーム中は言葉そのものが一切出てこないので、まったくプレイに支障はないぞ。

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大地震によって建物から落ちてしまった主人公。体が缶でできているからか、相当な高さを落下したハズなのに無傷。

ただ、ペットの犬はボールを追ってより下層へと落下してしまう。なんとかして再会しなくては…。

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画面内をタップして情報を収集しよう。手掛かりはすべて絵で表示されるぞ。

まず真っ先に何をしなければいけないのか、情報を集めてやるべきことを推測しよう。

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一般的な脱出ゲームで用意されているパズル要素も存在。こちらは暗号入力パズル。

青と白と赤が何を意味しているのか?数字のヒントは、実はこの画面内に存在するぞ。

「Boxville」の攻略のコツはくまなくタップすること

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くまなくタップして情報収集。まずは手掛かりを集めよう。

本作はゲームシステム的には、脱出ゲームのようにオーソドックスなポイントクリック型アドベンチャーになっている。

なので、一般的な脱出ゲームをプレイする時と同様、くまなくタップして情報を集めることが攻略のコツだぞ。

くまなくタップ!画面内の情報はすべて集めよう

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まずはその画面内で調べられる場所を一通りタップしよう。

本作は一般的な脱出ゲームと違って、主人公がタップした地点まで移動して探索を行う

このメリットは、どの場所がシナリオ的な意味を持っているのか目に見えてわかること。主人公が何らかのリアクションを取る場所は、今すぐには関係なくともいずれシナリオ的な意味が発生するぞ。

一方でデメリットが、探索に時間がかかること。特に、他の画面へ移動してしまうと、再び戻ってくるのに結構時間がかかる。

なので、まずは現在みている画面内のどこで主人公がリアクションを行うのか、一通りのポイントを探索してしまおう

そして、すべて調べ切ってから次の画面へ移動する。これで効率的に情報収集できるぞ。

タップだけではNG!アイテムも使っておこう

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何に使うべきか一見してわからないアイテムが多いので、とりあえず使ってみよう。

探索する際はタップで探索するだけでなく、アイテムの使用も行っておこう

テキストであれこれ説明されないというのが本作の魅力だが、説明されないため°のアイテムをどこに使うべきか、わからないものが多い。

なので、主人公が何らかのリアクションを取った場所にはアイテムも使ってみるというのがオススメ。

アイテムを間違った場所に使ったからと言ってなくなることはない。心配せずガンガン使っていこう。