アプリ★ゲットDX
ゲームやりこみ&ヒマツブシ系
ゲームメーカー潜入取材
テクモ株式会社編
■楽しくて軽いイメージ
ゲームのアイディアの出し方で苦労している点はございますか?
伊藤:苦労していない人はいるんですかね?(笑)
…まあ、私の場合は布団に入って眠る前と、なぜか体調の悪い時にひらめきます。熱が39度ぐらい出てトランス状態になっている時に突然起き出して、ノートに走り書きをしていたり(笑)。
松村:僕は車の運転中にイラッとした時とかに「あれっ、これがこういうことになったらイラッとしないんじゃないかな」と思い付いたりします。…まあ、それが実現に結び付いたことはまだ無いんですがね(笑)。
伊藤:あと、ゲームのタイトルなんかでも苦労してますね。
例えばウチで出したプレイステーションの「刻命館」というソフト。この名前は私が新人時代に付けたんですが、この時は、「ちょっと、新人来い」と呼ばれて、「このゲームのタイトルを明日までに100個考えて来い」と言われたんです。新人ですから嫌とは言えませんからね(笑)。
…ホント大変でした。手書きで提出して先輩がデータに打ち込んであいうえお順に並べ替えたらダブってるのがあったりとか…まあ、言われた段階で実は本命である「刻命館」というタイトルは考えていたので気分は楽でしたが。ちなみにこの名前は「鹿鳴館」をヒントに付けてます。
あと、タイトルは一瞬のひらめきですね。第一印象でみんなが「それだ!」って言うものですよね。今回の「モンスターファームPOP」はポップと読むのですが、これを名付ける際にも、色々ありました。初めはミニとかライトとか、いかにも移植しちゃいましたという名前が挙がったのですが、縮小したようでイメージが悪いし、今回は携帯用に作り直しているようなものなので、携帯の楽しくて軽いイメージから、「じゃあPOPならどうだろう」ということで名前が決まりました。
基本的には「モンスターファーム」シリーズを遊ばれているユーザーの方に目を向けつつ、携帯電話でゲームを初めてやる方でも、触ってみて楽しいなと思えるものを目指しました。
携帯アプリ版の制作にあたり、苦労された点はございますか?
伊藤:やはりグラフィックですよね。今回はもうPS2版のモデル、当時の最新のモデルを基に作ったので。
松村:当時自分はPS2の「モンスターファーム」の開発をしていたものですから、それを携帯でやると聞いて「えっ、マジですか!」と思い、「いやいや、伊藤さん、無茶言わないで下さいよ」と言ってたんですよ。
…でも、「できたよ」って言うので見てみたら、実は結構動いてる。こうなったら、逆に「もっとやれ」となっちゃいますよ。(首を伸ばす素振りをしながら)ここをニューンって伸ばして欲しいとか(笑)。…ホント好き勝手言いましたよね。
伊藤:(苦笑)
家庭用のシリーズと同じように見えるように工夫しなければいけませんからね。
伊藤:そうですね。「モンスターファーム」なので2体でのバトルは必須ですからね。でも、普段ファームで育てている時は1体じゃないですか。そうした上で、ユーザーの方が見た時に「ショボい」と思われたくない。ということで、グラフィックには物凄くこだわっていますね。
松村:現在世にリリースされている3Dのアプリに比べても、アップに堪えられるモデルなのではないかなと思いますね。
伊藤:しかもねぇ、「モンスターファーム」だから変なモンスターもいっぱいいるんですよ。こんな舌のビョーンと出ているモンスターとか。
松村:えーと、僕のデザインしたモンスターに何か?(笑)
伊藤:(苦笑)代表的なスエゾーやモッチーなどは舌が出ていたりと表現が難しいので、グラフィッカーに嫌われるモンスターなんですよね。でも無理を言って作ってもらいました。ですから、グラフィックが一番苦労しましたね。
後はプログラムも苦労しました。
「モンスタファームPOP」は、ゲームとしてそのまま家庭用機や携帯ゲーム機で遊んでも引けを取らないものにしようとしていたので、もうプログラムは大変ですよ。
携帯アプリですから、正直大人数では作れないという現状があります。でもお客さんには「どうせ少ない人数で作っているからショボいんでしょ」と思われたくない、「買って良かった」と思われたい、という想いがあります。そこは開発者の意地ですよ。ホントに会議室に朝から晩までこもってプログラマー・プランナーで激論を交わしました。
結果としては、作り終わった後に開発者がテストプレイをするのですが、みんな普通に楽しんでましたからね。リリース前日に一度サーバーからデータを消すんですが、何が凄いかって、その時にスタッフが怒るんですよ。「俺のドラゴン消すんですか!」って(笑)。
松村:まあでも、携帯という悪い条件やいい条件があった故に「モンスターファーム」の楽しい部分のエッセンスが一番濃くなったんじゃないかと思いますね。
伊藤:開発の際にもう一度「モンスターファーム」の全ソフトを集めてプレイしたり、ユーザーの方の声を直接聞いたりアンケートハガキを引っ張り出してきたり、そうして「ここがウリだよね」という声などをもう一回見直した上で、さらに携帯で実現できる機能を入れていったわけですからね。
ただ、エッセンスは人によって違うんですよね。例えば松村の場合はとりあえず「可愛いがりたい」。一方では「バトルですよ!」と言う人もいる。ペットとして可愛がりたい人もいれば、強くしたい人もいるということです。
今回は「両方満たしたいよね」ということで色々話し合いをして、何とか満足のいくものを作り上げることができました。
インタビュー
□携帯だったらカメラだ!
□楽しくて軽いイメージ
□モンスターは生きている
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