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ゲームメーカー潜入取材
株式会社ブイシンク編

■ケータイの限界を超える



常に生まれ変わる以外になにか開発のテーマなどはあるのでしょうか?

川出:ケータイの限界を超えたゲームを作ろうというのは、β版の時代からずっと変わらず持っているテーマです。
そのために結構、見えない所で大リニューアルが行っている時期もあったりしますね。

なんでもないバージョンアップの裏側で、実は容量削減のためアニメーション管理のプログラムが別の物に変わっていたりするんです。
そういう部分も徹底的にデバッグしてリリースするんですが、こういったことをやっている時は「代わり映えがしなくて、今回のバージョンアップはつまらなかった」などの声をいただいて、開発がガクーっとくることもあります。
しかし、それをしないと今回の追加アバターのような大幅なバージョンアップが迎えられない時期ももあったんです。

次々と新しい要素を追加していくのは大変ではないですか?

川出:当初、ケータイのRPGとしてアヴィリオンの初期の企画をしていた頃は、今の規模、今の機能が盛り込まれた物では無かったんですが、結局やり始めると作っている側も欲が出てくるし、遊んでいるユーザーさんも「もっとこうだったら面白い」という意見が沢山出てくる。

やっぱり、お互いノリノリになる部分があるんです。
そこから来ている苦労ではあるので、逆に言えばそれがアヴィリオンを今も支持していただける要因でもあり、開発の熱気が消えない大きな原動力になっているのは間違いないと思います。

容量を削る以外で、時間をかけている部分はどこでしょうか?

川出:アヴィリオンは色んなテーマがありますが、究極のゲームバランスというのも今も変わらずテーマの一つとしてあります。
以前は、ゲームバランスが厳しいという意見を多く頂いた時期もあったんです。

サービスを開始した2004年8月の時点では、3章までしかありませんでした。逆に言えば、3章で世界が終わりだったので、3章のボスは世界最強の強さだったんです。当時遊ばれた方はわかると思うんですが、恐るべき強さを持っていました。

しかし、3章のボスがいわゆるラスボス的な強さを持ったまま、4章のボスが3章のボスよりも強くなって、その後もずっと続いていくと誰も生き残れないぐらい敵が強くなってしまう。
この問題に対して、大幅に難易度を低下させるということに取り組み始めたのが去年の7月ぐらいですね。

バランス調節は常に考えられているということですね。

川出:現在は、とくに序盤は非常に遊びやすいバランスが提供できているのではないかと思っています。ただ、これ以上はないという段階には到達していないと思います。
ですので、最新章を作っている最中でも、過去の章の調整は常に続けています。10章の開発がものすごく大変な時期に、1章の難易度をこれ以上下げるべきかどうか議論していたこともあります。

ゲームはあまり簡単すぎるとやり応えが無くなりますし、やっている意味を感じなくなってしまう。そういった部分を考えながら調節していますね。

そして、最新章をリリースしている時期に一番気にしていることは、最新章を遊んでくれる人は、前の章までをクリアした人だということです。最新章は常にそれまでで一番力をかけて作っているんです。だから、どんどん規模も大きくなっていきますし。
ただ、それを開発者だけの気持ちでやっていては、だれも遊んでくれなくなってしまいます。

やはり、1章がこれだけ面白かったら2章はもっと面白いだろう、という期待の連続で最新章を迎えていただかないといけないですから。 バランスという部分には非常に力を入れています。

ユーザーによって難易度に関する意見も結構ちがうのですか?

川出:人によってゲームに求める難易度というのは千差万別ですね。
例えば、「セレスティアルコインを売れるようにしてほしい」という意見もかなり多いんです。しかし「セレスティアルコインは絶対に売れないままにしてほしい」というユーザーさんもいらっしゃるんです。

アヴィリオンのお問い合わせの中で1,2を争う多さのものに、特定のユーザーにだけレアアイテムが手に入る仕様はおかしいというものがあります。
入手は完全なランダムなので、そういった仕様は無いんですが。
ただ、イセリアルコインだけの時代には名指しで「あのユーザーは不正をしているに違いない」というお問い合わせを結構頂いたこともあったんです。

報告者の方は1週間に魔神と3回戦って一つもレアアイテムが出ない、しかし、その疑われているAというアバターは特定のレアアイテムをもう6つも手に入れている。そこで調べてみたら、Aというアバターは1週間で200回も戦っていたんです。イセリアルコインは競売所で買うことができましたから。

これに関しては、色々意見もあって開発側としても様々な議論をしながら今の「セレスティアルコインは売れない」「自力で手に入れた物で魔神と戦う」という仕様になりました。

そもそも「魔神」という敵が用意された意図はなんだったのでしょうか?
川出:魔神というゲーム内の楽しみは、ストーリーの中でボスを倒して次の章だ。というだけではなく、その章で珍しい物を見つけた。普通よりも性能の良い物を見つけたという時に、もっと強い敵と戦ってみたいということがきっとあると思ったのがはじまりです。

魔神に関してはある程度運も絡んで、勝てないこともあるという強さのモンスターになっています。勝てないという要素をなるべく小さくするために、より高性能な武器、防具、アクセサリーをそろえていくという楽しみとも言えます。

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インタビュー

常に生まれ変わっていく
□ケータイの限界を超える
□アヴィリオンはここが違う(6月9日掲載)



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