ドラマ『ウォーターボーイズ』の動画を全話無料で見れる配信アプリまとめ

  • 2024年10月7日
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2003年7月〜9月まで放送されたドラマ『ウォーターボーイズ』

この記事では、ドラマ『ウォーターボーイズ』を無料で全話見ることができる動画配信アプリ・サービスを調査してまとめています。

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ドラマ『ウォーターボーイズ』はどんな作品?

話数 全11話
放送年 2003年7月期
放送枠 フジテレビ 火曜21時
原作 矢口史靖
脚本 橋本裕志
中谷まゆみ
演出 佐藤祐市
村上正典
髙橋伸之
主題歌 福山雅治「虹」
キャスト 山田孝之
森山未來
瑛太
石垣佑磨
石井智也
原作 映画「ウォーターボーイズ」
続編 ウォーターボーイズ2

中谷まゆみ 佐藤祐市 村上正典 橋本裕志 髙橋伸之 宮地真緒 山田孝之 森山未來 瑛太 相武紗季 石井智也 石垣佑磨 香椎由宇

主人公

名前(演) 進藤勘九郎(山田孝之)
年齢 18
職業など 唯野高校 水泳部

あらすじ

僕らだって、シンクロしたい!
さえないボーイズ達に、とびっきりの夏がやってきた!!

男のシンクロ!? 大ヒットを記録した映画「ウォーターボーイズ」。あの新鮮な登場から2年—。さらに暑い夏がやって来た!
あなたはご存知ですか? 一昨年の夏、小さな田舎町を大熱狂で包んだ、5人の高校生の活躍を。水中で踊るのは女だけの特権。そんな常識を覆して、彼らがチャレンジしたのは、なんと“男のシンクロ”。
彼らの熱意は、やがて多くの人の心を動かし、街に爽やかな感動を呼び起こしました。
あれから2年—。
そう、この物語は、彼らの熱意を受け継いだ後輩たちの楽しく爽やか、しかも切なくて、ちょっぴりキュートな青春ドラマなのです。

シンクロあり、友情あり、恋愛あり・・・
まさにこのドラマは、青春エンターテインメント!!

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以下に各話のあらすじや主要動画配信アプリ・サービスでの配信状況をチェックできるリンクを載せておくので、こちらもチェックしてみてください。

『ウォーターボーイズ』の各話あらすじ

第1話 男のシンクロ!?

あらすじ

今や唯野高校の学園祭のシンクロは有名になり、観光客やマスコミがそれを目当てに押しかけるほどの人気っぷり。
そんな脚光を浴びる水泳部の片隅に、何のとりえもなく、自信もなく、言いたいことも云えない、決して体育会系には似つかわしくない男・進藤勘九郎(山田孝之)はいた。
そんな彼も、一年生のときの学園祭で男のシンクロを見て以来、その圧倒されるほどの熱気と華麗なパフォーマンスに魅了され、水泳部に入部。泳ぎが下手だとバカにされながらも、シンクロをやりたいが為に頑張ってきた。
しかし、二年生の学園祭では、緊張性の下痢のため無念の欠場。
三年生の今年こそは、と密かに燃えていたのである。
しかし、そんな勘九郎の思いとは裏腹に、シンクロチームのリーダーに選出されたのも束の間、教育委員会から無情の「シンクロ自粛要請」が!
偏差値マニアの山岡教頭(布施明)曰く、何と今まで学園祭シンクロにうつつを抜かした水泳部卒業生の現役合格者はゼロ。インターハイで優秀な結果を残せば推薦入学の道だってあるし、今勉強を頑張れば将来は明るい。…そんなごもっともな言葉に揺れる水泳部員たちは、多数決でシンクロ自粛を受け入れてしまう。
そこには、シンクロに未練を残しながらも、何も言えずに諦めてしまう勘九郎の姿があった。
一方、ニュースで見た「男のシンクロ」にモーレツに感動して転校してきたノリのいい男・立松憲男(森山未來)は、あの手この手でシンクロ実現に向け奔走する。
憲男の強引さに、何が何だかわからぬまま巻き込まれていく勘九郎は、何故かシンクロを敵視している生徒会長の田中昌俊(瑛太)に「男がシンクロなんて愚かだ」と言われながらも、「シンクロ自粛反対」の署名活動をするはめに…。
しかし、誰にも相手にされず、やっと話しかけてきたデブの石塚太(石井智也)には、「デブが人前で裸になる苦しみをわかるわけがない」と怒られる始末。
職員室では、シンクロ賛成派の佐久間(眞鍋かをり)と反対派の小野川(菊池麻衣子)がやり合う中、生徒には威厳があるのに、何故かこの2人には板ばさみにされてしまう杉田(杉本哲太)と、事なかれ主義の尾崎校長(谷啓)がその様子を唖然と見ている。
そして、もう1人、彼らの様子を伺っている不穏な影が…暴力事件で留年したという噂の高原剛(石垣佑磨)だ。
そうこう過ごしていたある日、勘九郎は、ひょんなことから憧れの桜木女子高校のマドンナ・花村響子(香椎由宇)に、やれる見込みのない学園祭のシンクロのチケットを売ってしまう。
実は、勘九郎にとって、シンクロと響子は切っても切れない関係なのだ。
それは、一年生の学園祭で、響子をデートに誘うべく意を決して声をかけようとしたまさにその時、熱狂的な人の流れにチケットは宙を舞い、踏みつけにされてしまった。結局、声も掛けられず惨めな気持ちのまま、無情な人の流れに流されていった先で勘九郎が見たもの、それこそ、輝くばかりの男のシンクロであり、響子の笑顔だったのだ。
3年越しの恋にして、幼なじみの麻子(宮地真緒)のおかげで初めて口をきいた勘九郎は舞い上がり、とてもシンクロ自粛のことを言い出せなかったのである。
今は主婦に水中エアロビを教えているOBの佐藤先輩(玉木宏)に連れられ、勘九郎と憲男は怪しいイルカの調教師・磯村(竹中直人)に会いに行く。しかし、磯村も弟の清正(八嶋智人)もインチキな臭いをプンプン漂わせるばかりで、何の力にもなってくれそうにない。あきらめて帰ろうとしたちょうどその時、幸か不幸か、そこに居合わせたオカマバーのママ(柄本明)とチーママ(徳井優)にそそのかされ、商店街軍団をひきつれて2人は教育委員会に直談判することに!

事態の顛末は思わぬ方向へと転がっていく…。

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第2話 シンクロ危うし!?

あらすじ

 水泳姿で寝ている勘九郎(山田孝之)を、朝早くから憲男(森山未來)が起こしに来た。学校のプールにシンクロの練習へ行くのだ。プールは水泳部活動中止のため閉鎖中である。柵を乗り越えて忍び込むと、生徒会の七波副会長(並木伸之)と鷲津書記(鷲頭功学)が待ち受けている。会長の田中(瑛太)に命令され、閉鎖破りの監視に来ていたのだ。放課後、勘九郎と憲男は校舎の屋上に練習の場を移すが、さすがに水泳気分になれない。その上、乱暴者と噂の高原(石垣佑磨)が怖い顔で睨んでいるのでさらに場所を変えねばならなくなった。憲男の提案で、なんと二人は、夜になって桜木女子高のプールに、忍び込むことにしたが、そこでも警備員に追いかけられ、逃げ出す始末。
勘九郎は、家に憲男を呼び、プールの入会案内パンフなどを眺めていた。と、そこへ麻子(宮地真央)と勘九郎の妹仁美(碇由貴子)が入ってきた。勉強もせずシンクロの相談をしているところを麻子に見咎められ、憲男は「水泳部じゃなきゃシンクロやれないのかい」と食って掛かるが、その言葉で勘九郎は「そうだ同好会を作ればいいんだ!!」と思いつく。
二人は、早速、生徒会に同好会登録を出しにいく。田中は「5人以上の会員がいない、顧問教師がいない、シンクロ中止の決定に背く」などの校則を楯に届けを認めない。放課後、二人はほかの運動部に勧誘に行くが、全く相手にもされない。安田(田中圭)ら以前のシンクロ・グループに声を掛けても「無理はやめようよ」と寂しく断られる。デブの石塚(石井智也)は相変わらず被害妄想的に噛み付いてくるだけだし、ロックバンドの星山(星野源)たちにも無視される。勘九郎たちが憔悴していると、担任の佐久間(眞鍋かをり)が「なぜ私に相談してくれないの!顧問になってあげる」と言い、人集めの知恵を出してきた。
下校中の生徒を前に憲男が叫ぶ。「ただいま、女子大シンクロ部ツアーの参加者を集めています!!」。佐久間の言う「人集め作戦」である。スケベ根性の生徒が何人も集まり佐久間の出身校・梅花女子大へ。勘九郎たちはその正門前で「同好会入部申込書」を差し出した。「聞いてねえよ」。集まった生徒たちは、全員消えてしまった。残ったのは、佐久間、勘九郎、憲男だけか…。と、離れたところに高原がいる。高原は、ビビる勘九郎を睨みつけながら無言で「高原」と入部届けにサインするのだった。
梅花の室内プールに入ると、佐久間の後輩・美紀たちが、3人をインターハイ出場確実の「トビウオ3兄弟」と勘違いし、見事な演技を披露してくれる。
その時、美紀たちが「君たちもプールに入りなさい」と声を掛けてきた。嫌がる勘九郎たちはノーズクリップに女子水着姿に着替えさせられてしまった。仕方がなくプールに飛び込む勘九郎、憲男、高原。本格シンクロ用プールの深さに驚く勘九郎と憲男。が、高原が上がってこない。水中で微動だにしない高原に感心していると、石塚が叫んだ。「バカ、溺れてるんだ!!」。石塚は猛スピードでプールに駆け寄り服のまま飛び込んで、見事な水泳フォームで底に沈む高原に向かい、助け上げた。高原はカナヅチだったのだ。憲男は石塚の見事な泳ぎから「ともかく、石塚ちゃん、入部を」と気分を切り替えるが、石塚は「デブが裸になる苦しみが分かるのか」と取り合わない。
翌日から、期末試験が始まった。シンクロのことで頭がいっぱいだった勘九郎は、全然できない。最終日の試験を終え、勘九郎と憲男はプールに向かった。すでに高原がプールサイドでサンドバッグを叩いている。そこへ、水泳部がやって来た。大地(片山怜雄)たちに「使用権は俺たちだ。お前ら同好会としても認められていない」と追い出される。顧問の杉田(杉本哲太)は「教育委員会に逆らうのは無理だ」と言いながらも、「水泳部は金曜遠征だなあ」と勘九郎たちに聞こえるように独り言を言うのだった。
喫茶バー「ともしび」に座る「シンクロ同好会」3人。ママ(柄本明)に高原を紹介する。夜逃げした磯村(竹中直人)の弟清正(八嶋智人)が“人質”で働かされている。そんな中、意気消沈する勘九郎を元気つける憲男。憲男は勘九郎の家で入部勧誘ビラを作ろうと提案する。
翌日の期末試験の成績発表—。合同学園祭の打ち合わせに来た麻子や響子(香椎由宇)も掲示板前に来ている。田中は定位置の「1位」を確信して鼻高々である。だが、なんと、その位置にあった名前は「立松憲男」であった。驚く、田中、勘九郎、麻子…しかも、追試者リストには「進藤勘九郎」の名が…。さらにそこには石塚の名もあった。追試に合格しないと夏休みは補修で潰れるのだ!
勘九郎、憲男、石塚は「ともしび」に向かった。夜のバータイムになっているので、ママは濃い化粧に着物姿である。憲男が二人に勉強を教え始めた。しかし全く飲み込めない。客も入り始め、ママは「ヤル気が出るから三本松に行きなさい」と勧める。訳が分からないまま三本松に行くと、下の川で必死の形相で水に慣れる練習をしている高原がいるではないか。
夜になって、勘九郎は憲男の指導の下、必死の試験勉強である。そこへ麻子が封筒を持って現れた。留年した高原から預かった昨年の追試問題だった。翌日、それを石塚にも渡す。
いよいよ追試の金曜日。憲男と高原は、追試の終了を、遠征で水泳部がいないプールで待っている。勘九郎が勇んで飛んでくる。「74点だ。合格だ!!」。その時、高原もビート板でバタ足ができるようになる。さらに石塚も走ってくる。「88点です!!」。「頑張ればできるんです。僕も変わりたいんです」。
そこへ田中が麻子たちを連れて現れた。学園祭でプールを使った合同企画をやると言う。田中は、もちろん、勘九郎たちのシンクロ企画を認める気はない。石塚に「泳ぎを見せてくれ」と挑発する。意を決した石塚はデブの体を揺すり、服を脱ぎ見事な泳ぎを見せる。歓声を上げる勘九郎たち。平静を装う田中だったが、麻子や響子が嬉しそうにプールを眺めているのには、心中穏やかではない。一方、勘九郎たちは「あと一人だ!!」とはしゃぎ続けるのだった。

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第3話 祝結成!シンクロ同好会

あらすじ

 シンクロ同好会成立まであと一人。勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未来)、石塚(石井智也)、高原(石垣佑磨)の4人は、近くの川をトレーニング場に、せっせと高原を泳げるようにする訓練を始めた。河原の後は銭湯に“プール”を移し本格訓練である。ラジカセで音楽を流し手を上げ足を上げ…と、弾みでラジカセが湯船に…。勘九郎のラジカセは無残にも壊れてしまった!
家に帰った勘九郎はラジカセのカタログを勘一(浅野和之)に見せ防水機能付きのタイプをねだる。「なぜ防水?」と勘一は怪訝な表情だが、美和子(高橋ひとみ)は「お風呂でも勉強したいのよね」と勝手な解釈で勘一に購入を勧める。でも、本当の理由は仁美(碇由貴子)に握られており、勘九郎はまたもや口止め料をせびられるのであった。
翌朝、勘九郎が登校中、自転車のチェーンが外れ、四苦八苦していると、麻子(宮地真緒)と響子(香椎由宇)が声を掛けてきた。麻子は仁美から聞いてラジカセの件を知っていた。響子は銭湯でまで練習する勘九郎たちに同情し、自分たちのプールを使えるようにしようかと、提案する。早速、仲間にその件を伝えると高原が「混浴か」と外したジョークを飛ばし一同不可解に和む。と、その時、校内放送から田中(瑛太)の声が響いた。「本日より終業式前日まで学園祭参加を受け付けます」。勘九郎たちも生徒会室へ向かって走った。
田中は勘九郎たちの申し込みを即座に却下した。「顧問教師と部員5人を揃えて正式に登録を済ませろ」。「あと3日か」—。勘九郎たちは焦る。
顧問を引き受けるという佐久間(眞鍋かをり)が心配して声を掛けてきたが、勘九郎たちにウンと言う友達はいない。そこを安田(田中圭)が通りかかった。一同、安田獲得作戦に出る。
一方、田中は、教育委員会の意向に沿おうと腐心する山岡教頭(布施明)の覚えめでたく、プールを占領する生徒会使用案「ボートdeデート」を、響子たちに提案する。麻子や響子は「そんなにシンクロをやらせたくないの」と、田中を追及するが「ボートは人類初の移動手段で文化的行事だ」と強弁する。
勘九郎たちは、安田に食い物を奢り、絡め取り作戦を実行した。「お前もシンクロやりたいだろう。名前貸せよ」。安田が迷っている時、近江(近田慎太郎)たちがやって来て「お化け屋敷の打ち合わせに行くぞ」と安田を誘い、安田はそのまま行ってしまった。
川で全員が落ち込んでいると、麻子たちが「田中が好きな響子さんにお願いしなくては」。いぶかる響子。憲男が単刀直入に言う。「田中に談判してよ。一石二鳥だ」。シンクロが大好きな響子は二つ返事でOKした。勘九郎たちは早速、田中を「明日の午後に来てよ」と呼び出しに行ったのだった。
田中を交えた唯野高校、桜木女子高校のグループデートが始まった。もちろん、意図は田中攻略である。田中は「家の前に咲いていた」と言いながら買ってきたのがバレバレの花束を響子のために用意してさっそうと登場!
田中と響子の様子を見に行き、ようやく作戦成功か…というところで、いつの間にか、田中が後ろに立っていて、意図を見抜かれてしまった。「こんな侮辱初めてだ」。田中は怒りを隠さず去って行った。
一同、肩を落として「ともしび」に向かう。すでに夜のバーのセッティングになっていて、客もいる。帰ろうとして客の顔を見ると、なんとそれは勘一であった。勘九郎は「ともしび」を飛び出し、憲男たちはそのまま進藤家について行った。しばらくして、勘一が帰ってきた。手には防水機能付きラジカセが…。
翌日、田中に衝撃が走った。学園祭のポスターなどの印刷代10万円が消えているのだ。七波(並木伸之)や鷲津(鷲頭功学)はシンクロが出来ない腹いせに、勘九郎たちがやった、と決め付ける。田中もありうると思う。
「僕への嫌がらせか。このラジカセも盗んだ金で買ったのか。犯罪だぞ。そんな態度ならこっちにも考えがある」と田中たちは去っていく。勘九郎たちは、周囲から完全に犯人扱いの目で見られるようになってしまった。
石塚も高原も諦め気味である。そして、そんな中、いよいよ学園祭申し込み締め切りの日がやって来た—。

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第4話 シンクロ公演決行

あらすじ

 一学期の終業式。唯野高校の掲示板に秋の学園祭のポスターが張り出された。そこには、勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)そして生徒会長・田中(瑛太)の5人で設立した「シンクロ同好会」による“男のシンクロ公演”がくっきりと表記してある。食い入るように見つめる勘九郎たち。後ろから田中が「僕のお陰だ」と相変わらずクールかつ嫌味に言い放つ。が、ちゃっかり宣伝用のポスターを作っており、勘九郎に渡すのだった。
田中は山岡教頭(布施明)に呼び出され事情を聞かれても「生徒会で認めましたから」と突っぱねる勢いである。さらにプールの使用を桜木女子高に依頼済みという周到さ。これには石塚が違う意味で?狂喜した。
男子シンクロ復活の知らせは、経済効果を期待する地元商店街も喜ばせた。勘九郎たちがポスターを貼りに行くと、皆、快く歓迎協力してくれるのだった。桜木女子にもポスターを貼りに行くと、桜木のポスターがなかなかの出来。高原が「プロの仕事か?」と響子(香椎由宇)に尋ねると、麻子(宮地真緒)の作品だと言う。実は麻子は子供時代、デザイナーになりたかったのだ…そのことを勘九郎は思い出していた。
だが、桜木のプールに行くと警備員が出て行けと言う。山岡教頭が桜木女子に手を回したのだった。
5人は、「ともしび」で作戦会議を始めた。田中が「自主公演でも開いて街のシンクロ賛成派を味方に付けたらどうか」と提案する。清正(八嶋智人)が「プールがなきゃ自分で掘るくらいのことしろ」とけしかけると、チイママ(徳井優)が「佐藤君に相談すれば」と知恵を出す。一行は唯野高校のOB・佐藤(玉木宏)のところへ向かった。
佐藤の水泳エクササイズには、なんと産休を取っている佐久間先生(眞鍋かをり)が参加していた。佐藤は「社長に頼んで、明後日にプールを使えるようにした」と行動に移してくれた。一同「もう、やるしかない!」と気合を入れるのだった。
勘九郎の家に集まる5人。美和子(高橋ひとみ)は、学年で成績1番の憲男、2番の田中が来ているので勉強の相談だと勘違いし大喜び。だが、やることは一からのシンクロの勉強である。もちろん仁美(碇由貴子)は、ちゃっかり口止め料を頂くのだった。
翌日の夜、健康ランドの浴槽で仕上げで練習に励んだ帰り道、憲男が勘九郎と美和子のことを心配する。一方で勘九郎は、憲男と父親のことを心配する。互いに歯切れの悪いまま別れるのだった。
一夜漬けの練習を終え、自主公演の日がやって来た。入り口では清正がインチキ商品を展示即売。客席には、商店街の連中や桜木女子の響子たちら大勢が詰めかけている。清正の合図で5人はプールへ入場を始めた。
なんと、響子の後ろに、怒りの表情の美和子が座っているではないか。青ざめる勘九郎。美和子の横には麻子と仁美がうなだれている。勘九郎に、あの悪夢の神経性腹痛が襲ってきた。タオルで顔を隠す勘九郎。動揺した勘九郎を筆頭に、どたばたはドタバタを呼び、とうとうフィニッシュポーズを決める頃にはとんでもないことになっていた。そして家に帰った勘九郎は、美和子の涙を見ることにもなった…。
勘九郎は翌日、河原で麻子がスケッチしているのを見つけた。麻子は「あんたと違って私は親を泣かさない。デザイナーの夢なんて関係ない」と、自分に言い聞かせるように勘九郎をなじるのだった。
家に帰ると、外から憲男が呼ぶ。清正がプール付き民宿の住み込み手伝いのバイトを見つけてきてくれたのだ。仕事の後はプールが使えるのだという。条件は5人揃いでの翌日朝の出発だ。憲男はもちろんやる気。勘九郎も決めた。高原、石塚もOK。田中だけは、また職員室に呼ばれていた。4人で覗くと、教頭に絞られている田中は「自分の将来は自分で決めます」と、教頭のごり押しを毅然として突っぱねており…もちろん田中も了承である。
しかし、勘九郎は美和子を説得しなければならなかった。
「どこに行くの!?」驚く美和子。「シンクロの合宿」と答えると、美和子は部屋にこもってしまった。翌朝、黙って出発しようとした勘九郎に、勘一(浅野和之)が言う。「やりたいことがあったら後悔するな。母さんのことは任せとけ」。勘九郎は両親の背中に挨拶して家を出るのだった。
一方、憲男が伊藤商店を出ようとすると伊藤(岸博之)が呼び止める。「お母さんが入院したそうだ」…憲男は伊藤のトラックに乗り込んだ。
出発時間が来たが、勘九郎たちは、待ち合わせ場所で憲男を待った。と、そこを通り過ぎるトラック。勘九郎はそこに憲男の姿を見て、気持ちの整理の付かぬままバスを発車させるのだった—。

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第5話 シンクロ夏合宿!

あらすじ

 シンクロ自主公演が失敗し、借りたプールの汚損弁償のため、勘九郎(山田孝之)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)田中(瑛太)の4人は、清正(八嶋智人)と伴に清正が見つけてきたプール付き民宿の住み込みバイト兼合宿にバスで向かった。そこには憲男(森山未來)の姿はなかった。勘九郎だけは、伊藤商店のトラックで反対方向に向かっているのを知っていた。石塚が「立松はどうしたのか」と心配するが、勘九郎は「きっと来る」と根拠なく断言するのだった。
民宿は写真とは大違いのところだった。プールには子供や学生ばかり。勘九郎たちの仕事は、バイキングの料理係である。不器用な高原にいたっては、焼きそばを宙に放り上げ客の頭に落としてしまう始末。清正に怒られ、がっくり来ているところに、女子高生の団体が到着し、一同少しは気を取り直す。
翌日、当然のようにプールにへばりつき、女子高生を覗く一同。が、一行に「どこの高校生!?」と聞かれ、勘九郎がつい「唯野高校」と口を滑らせる。が、綾たちはシンクロの大ファンであった。「カッコいい!」。調子に乗った田中が「我々シンクロ部でして」と切り出すと、プールの女子高生まで集まり大騒ぎ。一同、試技を披露する羽目に陥った。自主公演で失敗した「白鳥の湖」をやるしかない。全員プールへ…。
案の定、再び失敗し、女子高生たちは、ブーイングで不満気にプールを去り、高原は白目を剥いて倒れている。そこへ清正がやって来た。「これをやるぞ」。持って来たのは「ダンスコンテスト募集」のチラシ。優勝賞金10万円である。バイトからも解放されるし、ダンスの練習も兼ねられると、即、参加決定である。

勘九郎と石塚がダンスの振り付けを考えている。田中は参考書で勉強。なんと高原は濡れ雑巾で焼きそば焼きの練習である。田中が気が付いた。「おい、参加者5人以上だぞ。立松は来るんだろうな?」。勘九郎は、皆が寝静まった後、自転車で唯野の街へ向かった。
勘九郎が伊藤商店に着くと、伊藤(岸博之)が憲男は学校へ行ったと言う。勘九郎が学校へ着くと、憲男と憲男の父・憲介が出て来るところだった。勘九郎に気付き憲男が軽い調子で「俺、シンクロやめた。足洗って受験に専念だ」と言い、怒る勘九郎。だが、憲男は構わず「俺、いい加減がウリなの」。そのまま、憲介が乗った高級車に乗り込み去って行くのだった。そこに居合わせた麻子と響子(香椎由宇)は、二人の様子を怪訝に見ていた。
勘九郎は、石塚の指導で皆がダンスの練習をやっているところへ到着した。田中が何をやっていたのか問い詰めると、勘九郎は、耳栓を取り出し「お前のいびきがうるさいから、これを取りに行ってた」と嘘をつく。
そのころ憲男は母・尚子の入院している病院で尚子に付き添っていた。そこで鞄の海パンやゴーグルをゴミ箱に入れる。廊下に出ると憲介がやって来た。「いずれ私が正しかったと分かる。今は親の言うことを聞け」と憲介。無言の憲男に話しかける男が現れた。異様な男に気圧され、憲男は逃げた。それは「ともしび」のママ(柄本明)であった。

翌日、麻子と響子が伊藤商店の前に来ると、憲男が伊藤に別れを告げている。「あっちの高校でも頑張れ」と伊藤。転校するのだろうか…夜になって二人は民宿に電話した。田中は、二人から話を聞くと勘九郎たちが入っている風呂に行った。「立松が転校するらしい。あいつがシンクロをやめることや受験が理由で転校するというのは解せん」と田中。行動開始である。
4人は6時間かけ唯野に着いたが、伊藤も学校も憲男の行方を言わない。肩を落とし「ともしび」に集まっていると、ママが病院での出来事を教えてくれた。尚子の病気が転校のきっかけと察した一行は病院へ急いだ。
尚子の病室で憲男が顔を上げると、病室の前に勘九郎たち4人が待ち受けていた。近くの川原に向かい、勘九郎が尚子から預かった憲男のゴーグルなどを渡して説得しようとするが、憲男は「お前らに関係ない。もう決めたことだ」と取り合わない。怒る田中と憲男はもみ合いになった。高原が割って入る。憲男が振り払うと高原は、下の川に落ちてしまった。誰もが「溺れる」と緊張した。だが、高原は浮いているではないか。スカーリングをマスターしたのだった。焼きソバの練習で!! そこへ憲介・尚子の乗った車が停まった。「じゃあな」と憲男。だが、勘九郎はダンスコンテストの振り付けを渡し、「お前はきっと来る。覚えといてくれ」と言うのだった。
そしていよいよダンスコンテストの日がやって来た。

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第6話 涙のインターハイ

あらすじ

 勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣祐磨)、石塚(石井智也)の5人は、民宿での“合宿”を終え、清正(八嶋智人)とともに唯野に帰って来た。バス停で待っていたのは「ともしび」のチイママ(徳井優)。全員つかまって、「ともしび」へ行くとママ(柄本明)が全員のバイト代を取り上げた。プール汚損の弁償をママが立て替えていると言うのだ。
新たなバイトはともかく、5人はシンクロ練習のためにプールを探さねばならない。勘九郎は高校のプールが使えるように、水泳部キャプテンの大地(片山怜雄)に掛け合うことにした。プールに行くと杉田(杉本哲太)の指導のもと水泳部員が全国大会を目指して特訓をしている。また記者たちが取材に訪れ、校長(谷啓)、教頭(布施明)らが対応している。記者が「今年はシンクロは?」と尋ねると教頭は「自粛」、校長は「検討中」と答え、どうも息が合っていないようでもある。そんな中、勘九郎が大地に近づくと、ほかの水泳部員も寄って来て、「お遊び同好会と一緒にするな」と追い出しにかかる。杉田も「明後日には県大会だ。それまで待て」と論議の余地がない。苛立つ5人だったが引っ込むしかなかった。
勘九郎は家に帰り、麻子(宮地真緒)が遊びに来ても、気もそぞろである。麻子は何かの決心を伝えに来たようであるが、勘九郎は「プール清掃員のバイトがあった」と勇んで飛び出して行ってしまう始末。
5人はレジャープールのバイトを始めた。石塚は女の子が一杯で大喜び。高原だけは、手を一杯に広げ床磨きを続けている。昼休みになって、5人はプールに飛び込んで練習開始である。技はともかく泳ぎになると高原がネックである。スカーリングは出来ても相変わらずビート板なしには泳げないのだ。早速、高原の特訓に入るが、子供たちにからかわれ、騒ぎになる。そこへプールのオーナーがやって来た。「何やってんだ。プールが使いたきゃ金払え」。どうも話が違ってきた。
悔しい高原は、高校のプールへ向かった。後を追う勘九郎。金網を乗り越え、「泳げるようになりたい。皆の足を引っ張りたくない」と高原は決意の表情である。勘九郎も付き合うことにした。
二人が練習していると、夜だというのに大地がやって来て練習を始めた。勘九郎たちを見とがめ、「出ていけ」と高原をプールから引っ張り上げようとした時、大地が転んでしまった!苦痛に顔を歪める大地。
バイトに高原が来ない。心配して勘九郎が見に行くことにした。残った3人のもとへ、麻子と響子(香椎由宇)、仁美(碇由貴子)が現れた。差し入れだ、と、おにぎりなど持って来たのだ。響子が作ったと聞いて憲男は口を付けない。食べた石塚と田中は余りの不味さに絶句するが、響子が好きな田中だけは「経験したことのない味」と絶賛である。響子は勘九郎がいないことに不満気であり、麻子はその様子がやや不安である。
勘九郎は、水泳の県大会出場者を選んでいる高校のプールへやって来た。やはり高原はそれを見に来ていた。と、大地の調子が悪くリレーの選手から外されてしまった。部員たちが大地の様子に不審がっていると、高原が「俺が怪我をさせた」と名乗り出てしまう。
その話を聞きつけ、教頭に呼び出されるシンクロ同好会。高原を除く4人は、大地の件で高原が処分されると思っていたが、シンクロ同好会自体が無期限活動停止らしい。そこへ高原がやって来た。「これ以上、足を引っ張るわけにいかない」と勘九郎に退部届けを渡し去って行くのだった。勘九郎に無力感が襲った。
翌日、勘九郎が力なく自転車を漕いでいると、ヒマワリ畑で麻子がスケッチしている。足を止めて、麻子に「俺じゃ無理だ」と話しかける。麻子は「無理を承知で頑張ったんでしょ。あんた見て私も決心したんだ。諦めたら許さない」と強い調子で言う。麻子は美大を受けることにしたのだ。
勘九郎は懸命に高原を探す。ふと見ると市営プールで水泳の県大会を開催している。水泳部員を見つけ聞くと、リレーは3位で全国大会に行けないという。勘九郎が見渡すと客席に、大地と高原が座り込んでいた。表彰を終えた水泳部員が帰って来て、高原を見つけ「お前のせいだ」と険悪な状態になる。「そんなにシンクロに真剣なら、大地と高原で勝負しろ」と部員が言い出す。「俺たちは3往復、お前らは1往復だ。お前らが勝ったらプール使用を考えてやる」。怒りに震える高原を見て勘九郎はその勝負を買ってしまった。期日は明日である。「高原さん、そういうことで辞められませんよ」と勘九郎は退部届けを高原に返した。
果たして高原と大地の勝負の行方は…!?

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第7話 シンクロへの想い

あらすじ

 勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)の5人は、文化祭のシンクロ公演を目指し高校のプールで練習に励んでいた。高原もクロールを泳げるようになり、キャプテン・大地(片山怜雄)ら水泳部の連中を感心させる。そこへ、シンクロ反対派の山岡教頭(布施明)と小野川(菊池麻衣子)がやって来た。いやな予感…。教頭は意気揚揚と「本日、教育委員会でシンクロ公演中止が正式に決定した」と言い残し去って行ったのだった。勝手な言い分に我慢ならず、勘九郎たちだけではなく大地たちまでも、残った小野川に対して決定撤回を迫る。みんなの勢いに押され、小野川はプールに転落してしまう…。さらに事態は悪い方向に向かってしまうのか!?
困り果てた5人は勘九郎の母で教育課長の美和子(高橋ひとみ)のいる市役所へ足を向ける。美和子は、「僕らは一生後悔する」と口々に訴える子供たちの懸命さにたじたじとなり「気持ちは分かるが、一度決定したことを覆すには大変なこと。今日は帰りなさい」と諭すのが精一杯だった。石塚はそこで、教育委員会のスケジュールを見つけ、日曜に教委が唯野高校を視察することを知る。憲男が提案した。「教委の前でゲリラ公演しよう。俺たちの真剣さが伝われば、考え直してくれるかも」。一同、その案に乗ることにした。
翌日は全国模擬試験で、相変わらず憲男と田中は調子がいいが、勘九郎たちは散々である。模試が終わり全員「ともしび」に向かった。、ママ(柄本明)やチイママ(徳井優)はゲリラ作戦に大賛成である。ただし、日曜までに今のペースでは人に見せるレベルにはなりえない。ちょうど石塚が持っていたスポーツ雑誌に「シンクロのジュニアオリンピック候補」として桜木女子高の早川あつみ(相武紗季)が載っており、勘九郎はあつみにコーチを頼んでみようと思いつく。
勘九郎が麻子(宮地真緒)にあつみのことを聞くと、同じクラスだと言う。喜ぶ勘九郎。だが紹介を頼むと麻子は「仲良くないし、彼女は気難しい」と嫌がるが、そこを懇願し、どうにか紹介を取り付けた。
夜、勘九郎たちは麻子の案内で、あつみがコーチをしているスイミングクラブを訪れた。勘九郎が改めてあつみにコーチを頼むと、あつみは二つ返事で承諾するのだった。麻子はじめ全員が意外だったが、とりあえず勘九郎たちは第一段階はクリアと喜ぶ。
翌日からあつみの特訓が始まった。昨晩とは別人のように厳しい。はっきり言ってスパルタである。と、その時、勘九郎はプールサイドで小さなガラス玉のようなものを踏んでしまう。それはプールの中に転がり落ちていった。
麻子や響子(香椎由宇)がスイカを持って差し入れに来た。あつみは麻子の視線に気付き、「麻子は進藤君が好きなんだ」と言い、麻子を困らせる。オリンピック強化選手の選考結果待ちなのだというあつみに「合格は僕が保証する」とはしゃぐ石塚。どうやら石塚はあつみに憧れているらしい。しかし、あつみは「じゃ、だめだったら倒立1分ね」と言い渡し去ってしまう。
そんなころ、小野川は一人プールサイドで探し物をしていた。
勘九郎たちは帰途に着いた。響子は先に別れ、田中と勘九郎は浴衣姿の響子をうっとりと見送る。またあつみが「そんなに好きなら告白すれば?」とあおり。さらに「思ってるばかりじゃ、気持ちは伝わらないよ」と麻子を見る。と、田中が「決めた。告白する!」と宣言。勘九郎は動揺し麻子は不安を新たにする。
翌日もあつみの特訓である。あつみは石塚が倒立が出来ないことに腹を立て、その場を離れて行った。一同いらだちつつも全員で再び頑張り始める。
田中の響子に対する動向が心配な勘九郎は憲男とともに、練習を終えて田中の後を追った。なんと田中は宝石店に入って、なんと「婚約指輪」を買おうとする。勘九郎は大声で驚き、田中をつけていたことがばれてしまう…と、ケースの後ろから小野川が顔を出した。「高校生の来る場所じゃないでしょ。帰りなさい」と勘九郎たちを叱る。なぜそこに小野川が?そこへ店員が小野川に石の外れた指輪を持って来てなにやら説明している。「指輪のダイヤをなくしたみたいですね」と田中。勘九郎は、気が付いた。あの時踏んづけたガラス玉は、小野川のダイヤに違いない!!
勘九郎たちは、プールへ戻り、小野川のダイヤを探し始めた。シンクロ同好会のメンバーだけがプールにいることを知った小野川は怒りに発し、プールに向かった。「あなたたち帰りなさい」と怒鳴る小野川。勘九郎は「先生のダイヤがプールの中なんです」と説明する。さらに杉田(杉本哲太)が「まずいじゃないですか。結納は日曜でしょ」と言う。指輪のダイヤは婚約指輪の石だったのだ。
一同はその翌日も練習しながらダイヤを探すが、見つからない。しかもあつみも来ない。不安になった石塚と勘九郎は、夜になってスイミングクラブに行ってみた。すると、石塚が調べてきたところでは、あつみは選考会で代表の座を逃し、クラブをやめてしまったらしい。しかも家にも戻っていない。麻子も交えあつみを探すことになった。途中で響子を見つけ聞くと、なんと唯野高校の前で、たった今会った、と言う。一同、プールへ急ぐ。
あつみは唯高のプールでシンクロをやっていた。あつみは「ほっといて」と立ち去ろうとする。だが、あつみの前に石塚が立ち塞がった。「やめないでください。あなたは僕の憧れです。僕が倒立できたらシンクロやめないでください」とプールに飛び込む。だが、悔しいことにどうしても出来ない…。勘九郎はあつみに「次元は違うかもしれないが、目標に向かって頑張ろうとするのは、あつみちゃんと同じだ」と諭すが、あつみは「練習なんかしても無駄」と言い残し去って行く。
日曜日、校長たちに連れられ教委の客がやって来た。そこへ勘九郎たちは飛び出し「僕らの演技を見て考え直してください」とプールへ飛び込んだ。校長(谷啓)は客に「せっかくですから見ていきましょう」と提案。客もしばし演技を眺め喜ぶ。石塚の倒立も成功である。と、勘九郎が水底にダイヤを発見した。演技の途中だが、水から上がって走り出す5人……。
そんなころ、小野川家では結納が始まっていた。
果たしてゲリラ公演の結果は?
そしてあつみは…?
さらについに田中の恋が動き出す…!?

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第8話 夏だ!海だ!サメ男だ!

あらすじ

 勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)の5人は、シンクロの練習に励んでいた。だが、田中だけはどうも上の空である。教育委員会のシンクロ中止決定を撤回させる算段をしても田中は乗ってこない。この日は登校日で模試の結果の発表の日でもあった。勘九郎や憲男は相変わらずであったが、田中だけが山岡教頭(布施明)に呼び出された。唯野高校きっての秀才・田中の成績が激落、教頭が直々に予備校の集中合宿を案内しようというのだ。田中はシンクロの練習がある、自分のことは自分で決める、と突っぱねようとするものの、教頭の「何のために」という問いに答えられない自分がもどかしい。
その帰り、進藤家に寄り合ったシンクロ同好会。成績を見せ合っていると、田中が突然「しばらく練習を休む」と言い出した。決心の固さに残った一同、田中を見送るしかなかった。田中は海パンなどの入ったバッグをその場に忘れていた。その帰り道、田中は響子(香椎由宇)と出会う。響子は「あの告白を気にしているのか」と問う。だが田中は笑顔で「僕は引きずるタイプじゃない」と取りつくろうものの、傷ついているのは明白であった。
美和子(高橋ひとみ)が、模試の成績を見ながら勘九郎を説教する。その中で「明日から教育委員会は市長と合宿に行く」と漏らす。勘の鈍い勘九郎は何のことか分からなかったが、麻子(宮地真緒)と仁美(碇由貴子)は「教育委員会がだめなら市長を説得しなさいという親心よ」と見抜き、勘九郎の尻を叩く。
翌日、田中を除いたシンクロ同好会が「ともしび」に集まり、市長説得作戦会議を実施。ママ(柄本明)から身の自由をちらつかされた清正(八嶋智人)が、一同を引率して合宿地へ向かうことにした。その帰り道、麻子に会った勘九郎は、それとなく田中と響子のことを聞いた。田中の翻意はそこに原因があるのではと、察したのであったが、麻子は、勘九郎が響子を気にしていると勘違いしてしまう。
その次の日、一同はバスに乗って教育委員会の合宿地の海辺へ向かった。全員、田中の不在が今回の説得に悪影響を及ぼすと不安を胸に秘めていた。
教育委員会の合宿では、「唯野高校と石田高校の合併問題」が討議されていた。その受付に現れた一同は、当然のように追い返される。そこを通り掛った市議が憲男を見つけ「県議のお坊ちゃん」と声を掛け、皆、憲男の素性をしることになる。一同、肩を落として歩く後ろには「夏季合宿」の看板が。その中では田中が一生懸命勉強していた。
海辺に着くと清正が騒ぎ始めた。知り合いの水泳選手が、明後日、ライフセイバーのイベントを催すが、そこに市長たちが視察に来るのだと言う。イベントを手伝えば市長に会えそうな気配なのだ。
そのころ進藤家では、仁美の宿題も麻子の指導で終わり、海にでも行こうという話しになっていた。勘一(浅野和之)はどうせなら田中の荷物を持って行ってくれと言うし、仁美は響子も誘おうと言い出す。
海辺では、清正のとりなしで会ったライフセイバーの権田原(不破央)は、渡りに船とばかりに「手伝ってくれ」と言う。なんとその手伝いとは、救助のデモンストレーションで、30キロの錘を付けサメの格好をして泳ぐことだった。全員、溺れるかと思うようなハードな仕事だ。みんながアップアップしているところへ、麻子や響子たちが到着。目点である。一同、宿も同じで、帰路についていると、なんと前に田中がいる。互いに「何でここにいる?」という質問と答えを交わす。響子の存在が田中の寂しさを膨らます。「サメや市長説得手伝ってよ」という声にも、「その時間はちょうど試験だ」と突っぱねる。
別れを告げた田中を響子は追った。「私が言ったあの話、なかったことにして」。響子は気付いていたのだ。「皆仲良くして欲しいの」と言う響子。田中は「どうして進藤なんだ」。響子は「一生懸命な姿を見ると勇気をもらえる」と言ってしまう。田中は無言で去って行った。
夜になって、勘九郎は田中の合宿所に海パンを届けた。田中は「君はなぜシンクロをやっているのだ」と教頭からされた質問を勘九郎にぶつけた。勘九郎は「今しか出来ないことだから……」とやっとのことで答える。「田中は将来と今を両立出来て偉い。皆で見習おうと言ってるんだ」と勘九郎はその場を後にした。
翌日、ライフセイバーのイベント準備が始まった。サメ役もどうにかやれそうになったところで、清正が逃げ出したことが分かった。4人じゃ演出が出来ないと言われ困っていると、響子が「やる」と言い出し……。
その夜、皆で市長への直訴状を作ろうとするが、一向にまとまらない。憲男の父を使おうという案も出るが、憲男は絶対駄目と断る。「親のレールと離れてまでもシンクロやりに来たんだ」と憲男。石塚は「僕だって何か出来そうで、自分を変えてみたくて」とシンクロをやる理由を語る。高原は厳しい顔つきで一言。「友達が欲しかった」。勘九郎たちは「俺たち会えてよかった。5人で学園祭やりたいね」とうなずきあう。その姿を遠くで田中が見つめていた。
翌日、イベントが始まった。市長も教育長も見ている。そこにサメの出番である。そのころ田中の実力判定試験もスタートした。しかし、そのイベントの最中、おぼれている子どもを見つけた勘九郎、憲男、高原、石塚は…。
果たして市長に直訴は出来るのか?そして田中の恋の行方は??

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第9話 解散なんかしない

あらすじ

 人命救助や表彰、さらに市長への直談判など騒ぎが終わり、勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)の5人が、唯野の街に帰ると、商店街に人だかりがしている。その輪を覗いた瞬間、5人が人だかりに飲み込まれてしまった。突然突き付けられるマイク。「シンクロ部員の皆さん、人命救助大活躍でしたね。今年はシンクロ公演が中止されますが…」。憲男が調子よく答える。「ご安心ください。教育委員会が何と言おうと、僕たちは必ずシンクロ公演を実現させます!!」。「いいぞおー」と湧き上がる歓声。市役所にも、テレビを見た市民から中止撤回要求の電話が掛かり、美和子(高橋ひとみ)や勘一(浅野和之)が応対に追われる。新聞も書きまくる。シンクロ公演実現が夢ではない方向へ動いてきたようだった…。
いよいよ2学期が始まった。勘九郎たちが登校すると、田中がサイン攻めの最中である。勘九郎も手紙、石塚はお菓子を渡され、憲男は写真を撮られ、高原は筋肉を触られる…「こんなにモテたの、人生で初めて」と、それぞれ感激である。
始業式では、校長(谷啓)から重大な発表が行われた。来年4月に石田高校と合併するというのだ。余り意に介さず、練習に向かう5人。1学期の終わりとは大違いで、安田(田中圭)をはじめ、野球部、サッカー部などの部員たちが一目置いて語りかけてくる。それどころか、杉田(杉本哲太)や小野川(菊池麻衣子)ら教師まで暖かい。活気付くシンクロメンバーだった。
だが、諸々の問題を解決するからと、市長を前に啖呵を切った手前、自分たちで解決法を見出さなければ、シンクロ開催は出来ない。自室に帰って苦悩する勘九郎。
翌日、授業中というのに校庭が騒がしくなった。なんと「ともしび」のチイママ(徳井優)や清正(八嶋智人)らが「シンクロ中止撤回」のデモ隊を練ってやって来たのだ。大騒ぎになる校庭。憲男たちは喜ぶが、勘九郎と田中は戸惑う。実際、受験真剣組が勘九郎たちに抗議にやってきた。勘九郎と田中は余り抗議運動が大きくなり過ぎると逆効果ではないかと心配を始める。
放課後、あちこちで学園祭の準備が始まっている。勘九郎たちはシンクロの練習である。と、少しずつ、校庭に人間が集まり始めた。装飾は踏まれ、子供はいたずらし、製作中の作品や道具が壊される。「シンクロ部はどこだ」。市民が応援に来たのである。またまた大騒ぎが始まる。勘九郎たちは、慌てて、集まった人々に「ありがたいが引き取ってください」と懇願する。だが、収まらない。集団がわさわさと動くうち、誰かが仮設門の留め具に引っ掛かる。そして門は傾き、倒れ始めた。下には女子高生がいる。憲男はそれをかばいに飛び出した。
唯野病院の病室。憲男は肋骨にヒビを入らせ、ベッドに横たわっていた。取り巻くメンバーと教頭たち。教頭(布施明)は「恐れていたことがおきた。こうなるから中止したんだ」と厳しい。「君たちの行動しだいで学園祭自体の中止も考えなければ」と言い出した。驚く5人。教頭は「自分たちがよければという身勝手さが事故を引き起こしたんです。同好会は解散してもらいます」とキッパリ言い放った。杉田も救いようがないという様子である。勘九郎も田中も今度ばかりは手がないと諦めの表情である。そこへ憲男の父母が入室してきた。憲介(平泉成)が「馬鹿野郎! 言うことを聞かないからこんなことになるんだ。一つ間違えたら取り返しがつかないんだぞ!」。怒鳴られる憲男は無言であった。
勘九郎はとりあえず「ともしび」に行って、応援行動を控えてくれるようにお願いした。ママ(柄本明)は、取り敢えず清正たちを責めるが、勘九郎たちがまたこの試練を乗り越えると確信していた。
だが、翌日から5人が悪戦苦闘したプールにシンクロの姿はなかった。
がっくり肩を落として歩く勘九郎。その帰り道に父・勘一が農家の軒先で怒鳴られている。「前のシンクロ公演で迷惑をかけられたんだ。今年も同じことされたら、どう責任を取るんだ!?」。平身低頭の父の姿を見て、勘九郎はいたたまれず、その場から逃げ去った。その直後、麻子(宮地真緒)と響子(香椎由宇)と出会った。解散の話をすると、麻子が「応援した人間を裏切るのは無責任だ!」と激昂する。余りの剣幕に勘九郎タジタジとなる。
家に帰って勘一を待つ進藤家。いつもより遅い。勘一が帰って来た。「応援の電話が掛かってくるぞ。諦めるな」と発破を掛ける。だが、勘九郎は、「街の人にもお父さんにも迷惑掛けた。諦める」と告白する。勘一は怒った。「迷惑なんか掛けられていないし、謝ってもらう筋合いもない。父さんは責任を持って仕事をしているだけだ」。勘九郎は、麻子や父の反応に感じ入るものがあった。
勘九郎がベランダでぼんやりしていると、響子が下から呼ぶ。響子は桜木女子高で集めた「シンクロ中止反対署名」の名簿を持ってきたのだった。勘九郎が礼を言おうとすると、響子は「麻子に言って。集めたのは麻子。彼女が一番応援しているのだと思う」と言う。感動する勘九郎だった。
勘九郎はプールに走った。真っ暗なプールになんと憲男がいる。退院して来ていたのだ。笑顔で見詰め合う二人の後ろから、石塚、高原、そして田中もやって来た。「迷惑掛けない具体的な方法を考えているのか」と切り出す田中。なんと、全員が交通やごみや人員配備の解決案を持ち寄っていたのだ。
5人は、翌日から、市民に理解・協力、ボランティアを求めるビラ配りや迷惑を掛けた学友たちの手伝いに奔走した。なんと、競泳の水泳部員たちも手伝ってくれるではないか。勘九郎は麻子に署名簿を返し「このノートのおかげで諦めるのをやめる気になったよ。有難う」と礼を言う。再びシンクロの波は盛り上がってきたのだった。
だが、翌朝、職員室ではシンクロ同好会の解散が教頭の主導で決定していた。と、外では勘九郎たちがシンクロ公演のためのボランティアを募集している。教頭は杉田にやめさせることを命じる。杉田は「どうしてあいつらを目の敵にするのか」と反駁する。「私は正しい道に導こうとしているだけです」と教頭は自ら外へ飛び出して行った。
勘九郎たちの前に立ちはだかった教頭は「君たちは責任を放棄するのか」と厳しく追及する。だが、勘九郎も負けてはいなかった。「これが僕らの考えた責任の取り方です。問題をクリアして目的を達成するのも責任の取り方だと思うんです」。怒り心頭の教頭はさらに続けた。「公演中止は市の決定だし、同好会解散も決まったんだ」。そこへ杉田が現れた。「無駄な抵抗はやめろ」。杉田が裏切ったかと愕然とする勘九郎たちだったが…。

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第10話 32人が起こす奇跡

あらすじ

 勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)のシンクロ5人組は、杉田(杉本哲太)の配慮で、晴れて正規の水泳部員として活動が出来るようになった。シンクロを諦めて受験に打ち込む安田(田中圭)も勘九郎たちを眩しそうに祝福する。
職員室では大地(片山怜雄)をはじめとびうお3兄弟ら競泳グループが教師の祝福を受けていた。インターハイで素晴らしい成績を上げたのだ。セレモニーが終わると山岡教頭(布施明)が「では、新校舎建設に伴うプール取り壊しを着工しましょう」と切り出した。校長(谷啓)、小野川(菊池麻衣子)、杉田らの表情が曇る。
水泳部の部室を使えるようになって5人組は大喜びであったが、田中はシンクロ公演実現に200人のボランティアが必要だと試算する。学園祭まであと2週間。勘九郎たちは緊張する。
ともあれ、練習はしなければならない。息が合った練習をしていると、それをプールサイドから江森(江畑浩規)ら元のシンクロ部員たちが見ている。「お前ら見てたらじっとしていらんなくなった。一緒にやりたいんだ」と江森。だが、最初に抜けた連中である。憲男も田中も「何を今更」と取り合わない。
だが、彼らだけではなかった。プールの入り口では野球部とサッカー部の連中が「俺たちが本気だ」「俺たちこそ」とシンクロ組に参加を申し込んできた。その上、軽音楽部の星山(星野源)たちまでもが参加アピールの歌を歌っているではないか。5人組は考慮の末、勘九郎の「皆が認めてくれたってこと。協力を頼んでいる時に拒むのは何か違うよ」という言葉に従い、希望者をテストすることにした。
放課後、プールサイドには9人が集まった。経験者もいればド素人もいる。テストは無茶苦茶である。だが、結局やりたい奴は入れちゃおう、と全員合格。シンクロ組は一気に16人に膨れ上がった。
5人は進藤家に集まりフォーメーションの改案や入場券作りなどを始めた。そこへ麻子(宮地真緒)と響子(香椎由宇)がやって来た。麻子が看板作りなどを手伝うと言う。そんな騒ぎを階下で聞いていた美和子(高橋ひとみ)と勘一(浅野和之)は、プール取り壊しのことを心配するのだった。
翌日から16人のフォーメーションでの練習が始まった。と、プールサイドには元シンクロ班で受験組に移った川島(川本貴則)ら3人が参考書を読んでいる。勘九郎たちが覗き込むと、参考書の中にシンクロ本が。勘九郎「指導してもらえるし助かるよ。入ってもらおう」。喜ぶ川島たち。田中だけは「今度は19人?」と頭を抱える。そこへ、生徒会副会長の七波(並木伸之)と書記の鷲津(鷲頭功学)が海パン姿でやって来た。「僕らも田中さんと思い出を作りたい」。結局21人の大所帯となる。
そのころ安田は職員室で小野川の進路指導を受けていた。そこへ教頭が職員会議の資料を持ってきた。そのタイトルは安田を驚かせた。「新校舎建設に伴うプール取り壊しについて」。安田は水泳部室へ飛び込んだ。
シンクロ班は安田の情報に驚いてプールへ向かった。早くも業者が教頭の指示でブルーシートを張り始めている。すでにそこへ杉田と大地ら競泳班のメンバーが抗議を始めていた。そこへ勘九郎たちも合流する。「何も学園祭前に解体することはないでしょう」「市長に出す計画書も出来たんです」……だが、教頭は「来年の生徒たちのためにも諦めてください」と黙殺し去って行くのだった。
進藤家にシンクロメンバーと安田の22人が集まった。田中が「一人9人のボランティアを集めれば市長に提出する計画書が出来る」と言うと。新メンバー全員が腰を引いてしまった。そしてその翌日プールに集まったのは、最初の5人に戻っていた。だが、5人の決意はしぼむことはなかった。勘九郎が言う。「もともとこの5人だったんだ。ゴールは間近だよ」。皆強くうなずくのだった。
「ともしび」に行くとママ(柄本明)らがボランティアを20人集めていた。もちろん清正(八嶋智人)も員数に入っている。先輩の佐藤(玉木宏)も10人。勘九郎たちのを足して50人揃った。
次の日からボランティア集めに力を注ぐが、なかなか増えない。やっと10人集め川原で集計していると、安田が5人集めてきた。意気が揚がるメンバー。と、そこに教頭と校長が通り掛った。「諦めなさい。君たちに私と同じ後悔を味わわせたくない」と教頭。一体教頭の意図は何なのか?と訝っていると、教頭の方向から大地や去ったはずの江森ら新メンバーが自転車で押し寄せてくる。「ボランティア100人集まったぞ!!」。教頭は静かに歩き去って行く。勘九郎は大地ら競泳メンバーに入班を勧める。とびうお3三兄弟が「シンクロがあるから水泳部は一つなんだ」と声を合わせる。「よおし、やるか!」。なんと競泳班10人も参加である。田中だけが「31人かよ。また徹夜だ」と喜び悲しむ。安田と校長がそれを見守っていた。
校長は、翌日、合併先の石田高校に足を運んだ。校長室を眺めていると、昭和40年のオーケストラ部県大会優勝記念写真などが飾ってある。何気なく見ているうちに校長の驚くことが…。

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第11話 男のシンクロ公演最高の涙!

あらすじ

 シンクロ公演もあと8日に迫った。唯野高校渡り廊下では、勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)らを中心に、海パン姿のシンクロメンバーが練習真っ最中である。それを校長(谷啓)、山岡教頭(布施明)が見守る。校長は一転、大反対からシンクロ公演実施に翻意した教頭に感謝する。
勘九郎たちは、刷り上ったシンクロの招待券を、世話になった人々に配り始めた。「ともしび」のママ(柄本明)ら商店街の人々に渡していると、高原と憲男が、自分の分を封筒に入れている。高原は誰に送るか言わないが、憲男は両親に送るのだと言う。と、ママが「あんたはお父さんにそっくりだわ」と言い出す。なんと、ママと憲男の父親は高校の同級生だったのだ。しかも初恋の人だという。ママは「でも、告白できなかったのよ。あんたたちも今のうちに伝えたいことは伝えとくのよ」とアドバイス。一同、思い思いの顔を浮かべるのだった。
その帰り、勘九郎は麻子(宮地真緒)と行き会った。麻子の美大進学を父親が許したと言う。「あんたに負けられないでしょ」と麻子。勘九郎は褒められたとつい喜んでしまう。
公演まであと五日。休憩の時、憲男が「今がチャンス」と勘九郎を呼びにきた。プールの前で響子(香椎由宇)が看板つくりに励んでいる。憲男は招待券を渡して告白せよというのだ。が、勘九郎の話は麻子のことばかり。響子は微笑んで「応援しているからね」とその場を去って行った。と、そこへ麻子が戻って来た。勘九郎は自分が描いてある麻子のスケッチブックを慌てて閉じた。麻子は、「渡したいものがある」とお守りを勘九郎にくれる。そして「響子にチケット渡した?」と聞く。勘九郎はお守りを握り締め、そのまま練習に戻るのだった。
あと3日。憲男が寂しげな顔をしている。父・憲介(平泉成)から「これ以上親の顔に泥を塗るな」とチケットが送り返されてきたのだ。声のかけようがない勘九郎に憲男は明るく振る舞うのだった。
あと2日。とうとう田中が響子に招待券を渡した。困った顔の響子が鞄を開けると、チケットだらけ。「田中君のを使わせてもらいます」と響子。その時、勘九郎が渡していないことを知った田中は、勘九郎を捕まえ問い質した。「本当にいいのか」と念を押す田中。勘九郎は…。
と、そこへ不良たちがやってきた。メンバーと不穏な空気になる。以前高原と暴力事件を起こした連中!?高原は不良に近づき「向こうで話そう」と連れ立って消えていった。
夜になって勘九郎の家に集まった中心メンバーたち。勘九郎は憲男のことを気にするが、憲男は「仕方がないよ」と話を変えるのだった。勘一(浅野和之)はそんな様子を外から聞いていた。皆が帰った後、勘九郎は家族にチケットを渡した。美和子(高橋ひとみ)は「友達を大切にしなさい。素敵な一日にね」と台所へ立って行った。勘一が「よかったな、お母さんに喜んでもらえて。憲男君のお父さんも分かってくれるぞ」と示唆するのだった。
あと一日になった。勘九郎が「憲男を休ませて欲しい」とメンバーに言う。驚く憲男。田中が「勘九郎もついていけ」と言う。メンバーも温かく賛成する。「悪いな、みんな」。憲男は仲間の気持ちに感謝する。
憲介(平泉成)の家に着いた。憲介は「時間の無駄だ」とけんもほろろにチケットを付き返す。たまらず勘九郎が口を挟んだ。「立松はお父さんと同じように自分の道を見つけたいんです」。だが、憲介はそのまま部屋を出て行ってしまった。憔悴しながらプールに戻る二人だった。
その夜、勘九郎は誰にも渡せなかったチケットを見つめていた。眠れぬ勘九郎は一人でプールへ向かった。そこへ一人二人と主要メンバーが現れる。皆寝付けないのだ。石塚の音頭で前夜祭となった。“前夜祭”は「ポスト・シンクロ」のことで湿っぽくなっていく。と、石塚が着けたドラム缶の火に、干していた全員の海パンが次から次へと落下していったのだった。
本番の日がやって来た。だが、海パンは黒焦げである。田中があわてて32人分を手配していたが、本番前に到着するのだろうか、メンバーに不安がよぎった。
商店街はシンクロ一色である。清正(八嶋智人)は、これで晴れて自由になれると清清しい気分でいたが、ママはこれからも働けと言う。清正は逃げ出した。清正は唯野高校に飛び込んだ。と、そこにいるのは磯村(竹中直人)ではないか。「兄貴ぃー」と清正。磯村は「これが返済だ」とママに金を渡すが…。
プールでは、勘九郎たちが海パンを待っていた。だがそこへ海パンを積んだトラックが渋滞で遅れるという連絡が入る。青ざめるメンバーの前に佐藤(玉木宏)がプレゼントを持って現れた。それどころでない、という風情の部員の空気に帰ろうとする佐藤のプレゼントはなんと海パン。一同「佐藤さんが神様に見える」と佐藤の前を通り過ぎ、海パンに飛びついた。
続々と客がやってくる。石塚が呼んだあつみ(相武紗季)が彼氏を連れて来た。がっくりの石塚。例の不良たちもやって来た…。
本番が始まった。生き生きと陸ダンスが始まる。客席に陣取る招待客たち。果たしてシンクロ公演は成功するのか?勘九郎はチケットを誰に渡すのか?

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引用元:番組公式サイト

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