ドラマ『海猿 UMIZARU EVOLUTION』の動画を全話無料で見れる配信アプリまとめ

  • 2024年2月16日
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2005年7月〜9月に放送されたドラマ『海猿 UMIZARU EVOLUTION』

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ドラマ『海猿 UMIZARU EVOLUTION』はどんな作品?

話数 全11話
放送年 2005年7月期
放送枠 フジテレビ系 火曜21時
原作 「海猿」佐藤秀峰
脚本 福田靖
演出 羽住英一郎
小林義則
音楽 佐藤直紀
主題歌 B'z 「OCEAN」
キャスト 伊藤英明
加藤あい
仲村トオル
佐藤隆太
時任三郎
夏八木勲

佐藤直紀 保原賢一郎 小林義則 福田靖 羽住英一郎 臼井裕詞 仲村トオル 伊藤英明 佐藤隆太 加藤あい 夏八木勲 時任三郎

主人公

名前(演) 仙崎大輔(伊藤英明)
年齢 26
職業など 潜水士

あらすじ

~キミがいたから、勇気を知った。
アイツがいたから、命をかけた。~

厳しい訓練の後、海難救助の最前線である“潜水士”(海猿)となった仙崎大輔(伊藤英明)に次々と起こる出来事。“人命救助”という使命を守るために苦しみ、悩みながら、潜水士という仕事の意味を自分自身に問いただしていく。そして恋人の伊沢環菜(加藤あい)との不器用ながらも純粋な恋愛模様の展開は……? 大輔のさまざまな経験を通して、信頼と友情の強い絆や、命の尊さ、そしてせつないラブストーリーを描いていく。

引用元:番組公式サイト

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以下に各話のあらすじや主要動画配信アプリ・サービスでの配信状況をチェックできるリンクを載せておくので、こちらもチェックしてみてください。

『海猿 UMIZARU EVOLUTION』の各話あらすじ

第1話 運命の幕開け

あらすじ

仙崎大輔(伊藤英明)は海上保安庁、第七管区・福岡海上保安部に所属する経験1年の新米潜水士。健康食品会社の営業マンから転職したが、まだ一度も人命救助の経験は無く、地味な仕事の毎日だ。そんなある日、大輔は辞令を言い渡される。第三管区・横浜海上保安部への異動だった。大輔はすぐに伊沢環菜(加藤あい)に携帯電話をかける。環菜は、潜水士訓練生の時に知り合った、大輔にとっては“恋人”だ。
しかし、新米服飾デザイナーの環菜は大輔が横浜に異動すると聞いて驚く。ちょうど環菜の引っ越しを手伝いに来ていた友人の光森千佳(佐藤仁美)が問いただすと、「友達が横浜に来るんです…」と、困っている様子だ。
横浜に赴任した大輔が配属されたのは巡視船『ながれ』。第七管区時代より、はるかに古く小さい船に、ややがっかりの大輔を、船上で掃除をしていた軽いノリの主計士・吉岡哲也(佐藤隆太)が出迎える。早速、船長の勝田孝太郎(夏八木勲)が大輔を乗組員に紹介。勝田は『ながれ』を分身と言うほど、筋金の入った保安官だった。また、大輔には池澤真樹(仲村トオル)がバディと紹介される。池澤は極めて無口で、取り付く島も無い男だった。
保安官行きつけのダイニングバー『オーシャンズ』で大輔の歓迎会が開かれた。帰国子女のウエイトレス・星野怜(臼田あさ美)が人気。そんな中、大輔の恋人の話になり、大輔は得意げに環菜というステディな恋人がいると自慢する。するとあたたかい雰囲気の歓迎会は即終了し、女性に縁がない乗組員から手荒い歓迎の「懸垂」をやらされてしまう。
まったく同じ時、環菜は千佳に大輔のことを説明していた。実は、この1年間に1度しか顔を見ない程度の大輔の存在は、環菜にとって“メル友”関係というのが本当のところ。そんなことを言っている環菜の横に怜が現れる……つまり、そこは『オーシャンズ』だった! マスターの肥後大作(伊武雅刀)が目で指し示した先を見ると、そこには店内で懸垂をさせられている大輔が! 大輔は、環菜を見つけると大喜びで仲間に自慢気に紹介する。大輔の一方的な想いに、ほうほうの体で店を出る環菜。そして、外の階段を昇って…実は、環菜が引っ越した自宅は海保の溜まり場である『オーシャンズ』の上階だったのだ。
大輔が『ながれ』に戻ると、池澤が黙々とトレーニングしていた。うるさく喋りかける大輔に機嫌を損ねた池澤は、大輔にバディとしての握手を求められると「俺がお前に助けられることは無い」と苦笑して去る。吉岡によると、池澤は特救隊員で特修科期間だけ『ながれ』にいるのだった。
その夜、天候が荒れ、遭難が発生した。三浦半島沖でタンカー“エイジアントリップ号”の座礁による転覆である。『ながれ』に緊急出航命令が発せられた。現場に到着すると、タンカーはすでに沈没、乗組員2人が行方不明。池澤と大輔は、船内の調査救助に当たることになった。緊張で呼吸の荒くなる大輔。落ち着きはらい、的確に準備を整える池澤。二人は暗闇の海に飛び込んで…。

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第2話 潜水士浮上せず

あらすじ

タンカーからの救助に失敗した内田船長(田口主将)が遺体で発見された。仙崎大輔(伊藤英明)は、若い船員マハール(アベディーン)を先に救助した池澤真樹(仲村トオル)に疑問を持つ。まず、年長の内田船長から救助すべきではなかったのか?と。
救助失敗は、本部でも問題視された。大輔の技量の問題ではないかというのだ。津田課長(益岡徹)は、勝田船長(夏八木勲)を呼びつけ事情を聴く。が、勝田は「ミスをしない新人はいない」と悠然。津田は、勝田の態度には上司としての立場がないと下川いわお(時任三郎)に愚痴る。その上で、今回の件でミスはなかったのかと尋ねる津田に、下川も「潜水士は人間。現場に100%を求めるならロボットでも使え」と答えた。
『ながれ』に戻った下川は、池澤に話しかける。下川は、バディとして大輔とのコミュニケーションを図れと言うのだが、池澤は「もっと出来るバディを」と言い返す。すると、下川は池澤に「船長を助けるつもりで、わざと安心させなかったんだろう。だが、船長は力尽きた。そういうこともあるんだ。」と、突きつける。つまり、経験の浅い大輔とでは、パニックを起こしかけている船長を運ぶのは危険なため、池澤は若い船員を優先させた。だが、船長を見捨てる気持ちはなかったため、船長に緊張感を与え続けようとあえて安心させないような言葉をかけたのではないかと。池澤は答えなかったが、驚いたのは偶然2人の会話を聞いていた大輔だった。大輔は、池澤がマハールを連れて先に潜った後、船長を安心させるような言葉をかけていたのだ。
自分が船長を…ショックを引きずったまま『オーシャンズ』に行った大輔に食欲はない。そこに、伊沢環菜(加藤あい)が偶然来ている。大輔と環菜が並んで座ると、光森千佳(佐藤仁美)がミュージカルのチケットを持って来て二人に渡す。「二人で行ってらっしゃい」という千佳の言葉に動揺する環菜に、怪訝な大輔。ミュージカルの上演日は日曜。大輔は日曜日のデートを環菜に断られていたことを思い出したのだ。環菜は、自分ではない別の男と約束していた…。大輔は、チケットを環菜に渡して立ち去る。
翌朝、大輔は、池澤に向かって船長を殺したのは自分だと謝る。大輔が、船長に安心させる言葉を告げたと打ち明けると、池澤が大輔に掴みかかった。下川らに止められると、池澤は大輔をそのまま突き倒しその場を去る。
大輔と池澤の確執は、補給長の岩松大悟(坂本あきら)も心配。2人のバディを解消した方が良いのではと進言する岩松に、勝田は世の中には失敗して潰れる人間と、強くなる人間の2種類があるが、大輔はまだ分からないと暗に様子を見ることを説く。そんな時『ながれ』船内にエマージェンシーコールが鳴り響いた。
『ながれ』に緊急出航命令が下る。三崎沖に中国船籍の漂流船が発見されたのだ。漂流線の船底には亀裂が入り、沈没は時間の問題。次々と入る報告の中、大輔に極度の緊張が走る。すると、下川が声をかけて来た。タンカー事故の際、自分なら船長を先に助けたかもしれないと下川。そして、池澤に対して萎縮するなと諭す。大輔は、池澤のサポートではなく、同等のパートナー、バディなのだと…。

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第3話 置きざりの愛

あらすじ

仙崎大輔(伊藤英明)と伊沢環菜(加藤あい)は、二人そろって自分たちの距離感を測りかねていた。「好きか嫌いか」「恋人なのか別れたのか」……悶々とした時間が過ぎてゆく。
そんな時、プールでの潜水訓練が始まった。潜水し、バディ同士で装備を交換、浮上する訓練だ。減圧症にかかる危険性があるので、ボンベの残圧確認に注意が必要。池澤真樹(仲村トオル)と大輔の番が来た。池澤は下川いわお(時任三郎)に、訓練メニューのレベルアップを告げる。大輔は、それを知らずに潜ることになった。
予定深度に到着し、装備を交換する。と、池澤から大輔に渡されたボンベの残圧は「20」。さらに、池澤は大輔から受け取ったボンベのエアを全て抜いてしまった。二人で残圧「20」のボンベ1本で浮上しなければならない。動揺する大輔。これが、池澤が大輔に与えた“試練”だ。驚いて浮上する大輔。しかし、交代しながらレギュレーターを吸わなければならない。どんどん減っていく残圧に焦る大輔は、池澤の手を掴んだまま強引な浮上を始める。池澤は大輔を落ち着かせようとするが失敗。パニックで減圧を無視した大輔のために、池澤ともども減圧症にかかってしまう。
二人は同じ病室に入院。それを『オーシャンズ』で吉岡哲也(佐藤隆太)たちから聞いて戸惑う環菜。吉岡は、環菜に大輔の見舞いに行って欲しいと頼む。
本部でも当然問題になった。津田晋平課長(益岡徹)は、勝田孝太郎艦長(夏八木勲)と下川を呼び事情を聞いた後、もしまたこの二人で問題が発生したらどちらかを船から降ろすと言い渡す。だが、勝田は取り合わない。課長室を出た勝田は、下川に「仙崎を試すとは、池澤もその気になったか」と話す。
大輔と池澤の減圧症は幸いなことに軽症で済んだ。池澤のベッドに妻の尚子(芳本美代子)が見舞いに来る。妊娠8カ月だ。仲良さげな夫婦に大輔が気付くと、池澤は途端にいつもの冷徹な表情に戻る。と、尚子が池澤を「マー君」と呼ぶではないか。「マー君!?」。医師に呼ばれ、病室を出た大輔は、仕事場の印象と余りにもかけ離れた池澤の愛称に笑いを禁じえない。
医師の説明を聞き終えた大輔の元に環菜が見舞いに来た。環菜は、二人の付き合いのことを話し始める。別れ話に違いないと強張る大輔だが、環菜の提案は「イチからやり直そう」。ホッと胸をなでおろす大輔。
病室に戻ろうとした大輔は、廊下のソファーで顔を歪める尚子に近づく。尚子は、大輔に海上保安官の妻としての不安を、涙を流しながら語る。その上で、改めて「主人を宜しく」と大輔に頼むのだった。
大輔と池澤は『ながれ』に復帰。そんな二人に、勝田は事故に関してとやかく言ってくる周囲は気にするな、死なないための訓練に自分は口を挟まないと訓示。生きて帰るためには、自分自身を鍛えるしかない…と。
そんな『ながれ』に休日がやって来た。各々が平安を求めて下船していく。大輔は環菜と水族館でデート。下川は別れた妻が引き取っている娘・唯(一木有海)と遊園地で面会。娘が嫌いだというダイバーズウォッチはさりげない時計に替えられている。池澤は尚子が待つ自宅へ急ぐ。だが、ソファに座る池澤は体の不調を感じていた。吉岡たちも『オーシャンズ』で楽しんでいる。
そのころ『ながれ』に残った山路拓海(平山祐介)が緊急出動の連絡を受ける。房総沖でタンカーが座礁し炎上したのだ。山路は、休暇中のクルーたちを呼び出し…。

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第4話 海に消えた想いを探せ!

あらすじ

『ながれ』による沈没漁船の船長、徳永栄(本多晋)の捜索が打ち切られた。むなしい作業ゆえの気詰まりから解放された仙崎大輔(伊藤英明)は、心ならずもホッとする自分に気付く。
早速、伊沢環菜(加藤あい)が仕事を終えるのを待ち受け、強引にデートを申し込む。店に入って、すぐそこに迫った自分の誕生日プレゼントなどについて楽しげにはしゃぐ大輔。しかし、店内で料理を運んでいるウエィターを見た大輔から笑顔が消える。徳永船長捜索の際、堤防でその進捗を見守る遺族の中にいた青年だった。青年の冷たい視線に大輔は彼の自分たちへの怒りを感じる。『ながれ』に帰った大輔は、先ほどの出来事を仲間に話すが、仲間たちには遺族のことは忘れろと言われてしまう。
その数日後、徳永船長の遺体が発見された。潮の流れが速く遭難地点からかなり離れた場所での発見だった。その報告会で、徳永船長の息子、雅也(波岡一喜)が本部に現れ、捜索を続けろともめたことが明らかにされる。遺体が発見されたのになぜ……と保安官たちは不思議に感じる。
気になる大輔は、現場近くの海岸へ。そこで見たのは、沖で素潜りを繰り返す雅也だった。岸に戻って来た雅也に大輔は声をかけるが、何も答えようとしない。仕方なく、海上保安官として周辺海域の危険性を伝え、注意をする大輔。それもまったく無視して雅也が行こうとすると、「もういい加減にして」と女性の声がした。雅也の母・曜子(大塚良重)だ。そして曜子が、側にいる大輔との関係を尋ねると、雅也は「カイホだよ」と吐き捨てるように言って去って行った。
船に戻った大輔は、下川いわお(時任三郎)と池澤真樹(仲村トオル)に、雅也の様子を話す。すると二人とも、遺族とは必要以上に関わらないようにと大輔に注意を促した。
それでも気になって仕方のない大輔は、非番の日に徳永宅を訪れ曜子に事情を聞く。曜子によると、雅也が探しているのは父親がいつも身に着けていたダイバーズウォッチで、発見された遺体にはなかったのだという。曜子は、時計を探す雅也の身を案じている。大輔は、環菜とのデートをキャンセルし、ダイビングショップで器材を借り個人的に雅也を手伝うことにした。環菜は怒りまくるし、雅也は逆に大輔の行為を不愉快に思う。しかも時計は見つからずに、落ち込む大輔。
大輔が『ながれ』に帰ると下川に呼び出された。下川は、大輔の行動を「余計なおせっかい」と諭す。だが、大輔は捜索打ち切り直後にデートしている姿を雅也に見られてしまったせいで、海保が失望された。このままでは、自分に海上保安官の資格はないと本心を語る。下川は大輔の心情を察しつつも「事故が起きてからでは遅い。止めるんだ」と念を押した。
大輔からデートの約束を破られ続け、怒りの収まらぬ環菜が『オーシャンズ』にいると、吉岡哲也(佐藤隆太)たちが現れた。大輔がいない中、吉岡たちが、大輔が落ち込んでいると話しているのを聞いて、何があったのかと問う環菜。大輔の事情を知った環菜は、怒っていた自分に恥ずかしさを覚える。
大輔は、雅也が見える桟橋に再び赴く。大輔も止めるべきか手伝うべきか結論が出せない。沖に浮上してきた雅也の体力を心配する大輔は、もう潜るなと注意する。しかし、雅也から返事は無く、次の瞬間、力なく水中に沈んでいく…。「ブラックアウトだ!」。大輔は海へ飛び込んだ。
病院に運ばれて手当てを受けた雅也に、大輔は「諦めよう」と声をかける。だが、父親を見捨てたと海保を恨み、大輔の行動も同情のフリと決め付ける雅也は「海保に諦めろなんていう資格あんのかッ」と行ってしまう。
そのころ、下川は訓練計画の変更を勝田孝太郎艦長(夏八木勲)に提案していた。
その内容は「海底捜索訓練・捜索対象時計」というもの。「仙崎のためか?」という勝田の問いに、下川は肯定も否定もしない。ミーティングで訓練計画が発表された。全員それが何を意味するかに気が付く。池澤も「で、捜索方法は?」と前向き。大輔は涙を堪えて仲間たちに礼を言う。その訓練の日は大輔の誕生日だったが、環菜が提案してくれた誕生日のデートをまたしてもキャンセルするのだった。
訓練の日、雅也は曜子が止めるのも聞かず、潜水ポイントに出かけようとした。そんな雅也を吉岡が海岸で「申し訳ないですが、今日はこの辺一帯が遊泳禁止です」と止める。「海上保安庁の訓練がありますから」と続ける吉岡が差し出した紙には「時計捜索」の文字が。雅也も曜子もそれが何を意味するか理解する。その時、沖には巡視船『ながれ』が姿を現し、捜索が開始される…。

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第5話 突然の別れ

あらすじ

海保のプールで溺れる遭難者を救う訓練が行われている。仙崎大輔(伊藤英明)は意表を突く救助方法で池澤真樹(仲村トオル)を驚かせる。池澤に「救助方法にはマニュアルがない」と言われ、独自の方法を取ったと語る大輔は、バディとしても一回りたくましくなっている。池澤もその姿勢を認め出したことが大輔は嬉しい。
そんなある日、大輔は、別所健次郎(三宅弘城)と永島康太(坂本真)に頼まれ、ダイビングスクールに潜水インストラクターの手伝いに行った。若い女性が多く、その楽しさに大輔も永島も舞い上がる。
しかし、その後オーシャンズに行くと、突然別所が潜水士を辞めてインストラクターになると言い出した。驚く二人。バディに捨てられた形となる永島は「ふざけるな!」と怒り出す。その場に居合わせた伊沢環菜(加藤あい)も大輔たちの感情の高ぶりに驚きを隠せない。
『ながれ』に戻った大輔は、信頼できる関係となった池澤に別所の話をした。すると、池澤は「おれも辞めるんだ」と言い出す。衝撃的な話に驚く大輔は「特救隊は?」と尋ねるが、「戻らない」とにべもない池澤。理由を語る男ではなかった。だが、池澤が辞めようと思った理由には深いものがある。それを知る下川(時任三郎)は池澤の無念さを察するに余りあった。下川は、別所が辞める理由にも別の悩みがあるとにらみ、事情を聴く。すると別所は「バディを死なせてから辞めても遅い」と、相当深刻な様子で、下川にもはっきりと語らない。真相を知らない大輔と永島は荒れた。
『ながれ』に乗組員の家族らを招いて親睦を深める「ファミリーデー」の日がやって来る。大輔は環菜を、吉岡哲也(佐藤隆太)は星野怜(臼田あさ美)を招いた。池澤の妊娠中の妻・尚子(芳本美代子)も現れ、いつもは緊張に包まれた『ながれ』に和やかなムードが漂う。環菜も尚子に紹介され、尚子のお腹をなでた。
その時、『ながれ』に出動命令が下った。家族は全員下船させられ海上保安部で待機することに。目の前で繰り広げられる緊張は家族にも伝わる。心配の余り尚子は環菜の手を握り締め、環菜は、海保の仕事の厳しさを家族の様子から汲み取るのだった。
転覆した貨物船は更に横転し、救助活動は難航した。潜水士にも被害が及び、帰港した「ながれ」から担架で一人の潜水士が運び出され…。

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第6話 不審船発射

あらすじ

今日も『ながれ』潜水士たちによる厳しい訓練が行われている。池澤真樹(仲村トオル)の檄を受け、少しずつ進歩を見せる仙崎大輔(伊藤英明)を、下川いわお(時任三郎)らも感心して見ている。だが、一番喜んでいるのは、池澤の本当のバディになれたと実感している大輔本人。また、大輔は後輩の吉岡哲也(佐藤隆太)に、潜水士にならないかと誘う。
一方、先日『ながれ』潜水士の命を懸けた厳しい仕事ぶりを目の当たりにした伊沢環菜(加藤あい)は、大輔との恋愛関係に自信を失いかけていた。恋愛についてはあまり考えないようにし、まもなく開かれる展示会の準備に集中する。
そんなある日、デパートで池澤の妻・尚子(芳本美代子)に出会う。環菜は尚子にそれとなく潜水士の妻の心理を尋ねる。笑顔で答える尚子だが、環菜の不安は消えない。
忙しく働く環菜を、上司の冬柴康介(鈴木一真)が昼食に誘った。大輔との交際を尋ねる冬柴に、つい環菜はタメ息をつき、疲れた心を覗かせてしまう。
その頃、下川はプールで一人黙々と潜水訓練を行う矢吹真一(布施博)の姿を見る。矢吹は2年前まで下川のバディだったが、事故で大けがを負い現場を離れた。今は再起のために訓練を行っている。下川が、幾たびの本部行きを断り現場にこだわっているのは、矢吹への負い目からだった。
環菜の複雑な思いを知らない大輔はデートに誘う。そこで環菜は胸にわだかまった思いを初めて口に出す。「私は普通の恋愛をしたいの。死なないでって心配しなきゃいけないなんて…自信ない」。二人の間に沈黙が流れる。沈黙を破った大輔の「俺は、潜水士を辞めない」という言葉を聞いた環菜は、何も言わず、やりきれない思いで席を立ち仕事に戻って行く。
お互いの日常に戻る二人。展示会が成功し一息つく環菜。訓練を続ける大輔。だが、その時、海保本部には緊張が走っていた。不審船の領海侵犯である。『ながれ』に出動命令が下された。
その頃『リアンリアン』で展示会の打ち上げが始まった。環菜は、展示会場でスタッフから離れ一人で座っている冬柴にビールを渡し、乾杯する。「喜びを分かち合えるっていいもんだな。そういう相手と恋愛した方がいいぞ」と一般論を言っているかと思った冬柴は表情を変えずに「俺なら、お前に寂しい思いはさせないぞ」と環菜を見つめる。突然の告白に、なんと答えていいかわからない環菜。それを見た冬柴は「皆のところへ戻れ」とにこやかに促す。驚く心を抑えながら、打ち上げ会場に戻った環菜の携帯が鳴った。尚子が入院したという。環菜は病院へ向かった。
環菜が病院に着くと、ロビーのテレビにニュースが流れている。『ながれ』始め海保の船が不審船を追っているという。環菜にも緊張が走った。病室の尚子は切迫早産の危険があるといい、苦しんでいる。とても池澤らが置かれている状況を教えるわけにはいかない。
『ながれ』に本部から映像解析の結果が入ってきた。なんと不審船は対戦車ロケット砲で武装している様子。『ながれ』では、防弾装備装着及び射撃準備が始まり、巡視船内に痺れるような空気が漂う。
尚子の治療が始まり、ロビーで待つ環菜の目に、再びニュースが飛び込む。海保巡視船と不審船との銃撃戦の資料ビデオが流れている。環菜の不安が掻き立てられる。
船上では射撃班の池澤と大輔が機関砲の発射準備を始めている。「マジで撃つんですか」と大輔。何も答えない池澤。人命救助だけではない海上保安官の仕事が今、始まろうとしている。大輔に恐怖心が沸き起こる。
とうとう「ながれ」が不審船に追いついた。停船する気配のない不審船に、威嚇射撃発射命令が下りた。勝田孝太郎船長(夏八木勲)が指示を出す。池澤が砲に向かう…。

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第7話 人を殺した

あらすじ

『ながれ』に威嚇射撃の命令が下り、船内に緊張が充満した。射手の池澤真樹(仲村トオル)と助手の仙崎大輔(伊藤英明)は言わずもがなである。そのころ、池澤の妻、尚子(芳本美代子)は緊急治療を受け、付き添いの伊沢環菜(加藤あい)はロビーのニュースを見つめていた。また、下川いわお(時任三郎)の娘・唯(一木有海)は電気店のテレビニュースで父の危険に気付き、オーシャンズのスタッフは息をのみ…と、それぞれに恐怖と不安を受け止めている。発砲予定時刻が来た。船上に発射音が鳴り響く。「撃ち返すな」と願う大輔の希望むなしく、不審船は応戦。闇の海上に光が炸裂し『ながれ』の船体に着弾する。船体に穴が開き、窓が割れ飛ぶ。吉岡哲也(佐藤隆太)が必死でビデオ撮影を続ける。「正当防衛につき、応戦せよ」。勝田孝太郎船長(夏八木勲)の命令が下った。大輔の号令と共に引き金を引く池澤。光の筋は交錯し、池澤の弾も不審船に着弾する。敵の攻撃が止み「もう止めましょう」と叫ぶ大輔を無視し撃ち続ける池澤。と、不審船が爆発。「被弾か?自爆か?」。本部も色めき立つ。不審船はあっという間に沈没してしまった。放心する池澤と大輔はその場に立ちすくんだ。
夜が明け、不審船の捜索が行われたが、何かを特定できる残留物は浮かんで来ず、不審船の引き上げも難しかった。大輔はゴム手袋を引き上げたが、手掛かりにはならない。だが、その手袋が「誰かのもの」というリアリティに、大輔は罪悪感を倍増させた。
帰港し、携帯の留守電を聞いた大輔は仰天する。環菜から、尚子が入院したという連絡が入っていたのだ。病室に向かう池澤と大輔を、尚子と環菜が待ち受けた。環菜は、尚子と赤ちゃんの無事を説明する。だが、池澤に向かって「なぜ一緒にいてあげないんですか」と責め始めた。大輔は、池澤が駆けつけられなかったことをかばおうとするが「全部分かってるわよ!でも赤ちゃん生まれるんだよ!!」と言い残して、環菜は病室を飛び出していった。追い掛けてきた大輔に環菜は言う。「私には耐えられない」と。二人が去った後、目を覚ました尚子は池澤に「赤ちゃん、頑張ったのよ。触ってあげて」と告げる。だが、昨夜の罪悪感で強張る池澤は「また来る」と病室を後にした。
『ながれ』にいる下川の元に別れた妻・里江子(奥貫薫)から電話が入った。唯との次の面会をやめにして欲しいと言う。事件を知った唯は、動揺していた。下川も納得するしかない。そのころ唯は、一人、海保の敷地を悄然とながめていた。
霞ヶ関の海保本部に勝田船長と下川、池澤、大輔が事情説明に召喚された。勝田と同期の五十嵐監察官が聴取責任者である。一通りの説明が終わると、大輔が質問した。「遺留品の調べは付きましたか?」。「何も分からない」という回答に、大輔の目に涙がたまっていく。
扉の外で待つ下川の前に矢吹真一(布施博)が現れる。「まだ、潜ってるのか」と尋ねる矢吹に現場が好きだからと答える下川だった。
池澤と大輔を帰し、勝田船長は五十嵐監察官たちと話を続けた。「修復はどのくらいかかりますか」と問う勝田に、五十嵐は驚きの答えを返した。「『ながれ』は廃船が決まった」。勝田は一抹の寂しさを感じる。
『ながれ』では、吉岡が潜水士を目指し呉の学校に入る発表が行われる。永島康太(坂本真)や大輔に焚きつけられての事だった。
そんなある夜、環菜は冬柴康介(鈴木一真)に誘われ食事をしていた。冬柴は、展示会の夜の告白を持ち出し「あれは本気だ」と環菜に迫る。「こうやって毎日お前と一緒にいたい」と言う冬柴に、環菜は少し時間が欲しいと答えた。レストランから外に出ると、電光ニュースで『ながれ』と不審船の映像が流れている。強張る環菜は、冬柴に慌ただしく別れを告げた。雨が降り始めた……。
部屋に戻った環菜が着替えもせずに大輔との関係に悩んでいると、ドアのチャイムが鳴る。大輔であった。だが「開けないで」と大輔。大輔は「俺は人を殺した。こんな奴と付き合っちゃいけないんだ。今まで有難う」と泣きながら言うと階段を駆け降りて行って…。

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第8話 池澤、死す

あらすじ

排他的経済水域の警備強化のため巡視船「ながれ」の2週間に及ぶ長期洋上警備が決まった。しばらく陸との別れであり、仙崎大輔(伊藤英明)はオーシャンズで伊沢環菜(加藤あい)たちに明るい別れを告げた。環菜はその間、出産予定にあたる池澤真樹(仲村トオル)の妻・尚子(芳本美代子)の世話をすると言う。その池澤は、尚子に「赤ちゃんの名前を考えておいてね」と言われ、面倒臭そうに応対している。
下川いわお(時任三郎)は、娘の唯(一木有海)と面会するが、別れ際に元妻の里江子(奥貫薫)が「もう、唯を会わせられないかも」と言い出す。再婚するかもしれないと言うのだ。下川も同意するしかない。
「ながれ」の洋上警備活動が始まった。単調な日々だが、船内は明るく保たれている。池澤は仕事や訓練では相変わらず厳しいものの、本を片手に子供の命名に頭を悩ませていた。それをからかう大輔、さらにその様子を見て山路拓海(平山祐介)や永島康太(坂本真)、下川らが微笑んでいる。
尚子の世話を買って出た環菜は、一緒にウォーキングをしたりしながら、お互いに支えあう。そんな環菜を、冬柴康介(鈴木一真)が食事に誘ってきた。環菜ははっきりと「私には好きな人がいます」と言う。冬柴は「幸せならば出る幕はない。言ってもらってよかったよ」と理解するのだった。
船舶電話で池澤に電話が入る。尚子からだ。陣痛が始まったので病院に出かけると言う。慌てる池澤は「引き出しの中を見ろ」と告げた。尚子が従うと、中には「安産祈願」のお守りが…。尚子は充実感で胸をいっぱいにして病院へ向かう。
と、その時、漂流者が発見された。救助された男性は貨物船「トリスターナ」のロシア人船員・アカエフ。武装海賊に船を奪われ、海上に突き落とされたらしい。ほかの乗組員には射殺された者もあると言う。「ながれ」は「トリスターナ」の捜索に向かうことになった。「ながれ」に緊張が充満する。
「ながれ」が「トリスターナ」を発見。停船を命じるが止まる気配はない。と、「トリスターナ」船長・イワノフ(ジョージ・エスチャート)にライフル銃を突き付けた二人の覆面男が甲板に現れる。一瞬の隙をつき、イワノフが覆面の男を突き飛ばし、海に飛び込んだ。同時に、イワノフへの乱射が始まる。潜水班にイワノフ救助の命令が下るが、イワノフは力尽きて沈んでいく。即座に大輔が潜り、意識不明になったイワノフを引き揚げた。
池澤が大輔に手を伸ばし、ボートに引き上げる。「よくやった」と、初めて大輔をほめる池澤。ちょうどそのころ、尚子が出産。元気な女の子だった。
乗組員たちが安心したその時、銃声が響く。「トリスターナ」からだ。池澤が被弾して首を押さえる。「しっかりしてください!!」と激励する仲間たち。ただちに、ヘリの要請も行われた。その時「トリスターナ」に火災が発生。海賊たちが証拠を消し、船員を装い被害者として逃げ伸びようと火を放ったのだ。水に飛び込み助けを求める海賊たち。そこへ勝田船長(夏八木勲)から「全員救助」の命令が飛ぶが、大輔は…。

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第9話 失われた夏を求めて

あらすじ

海賊の銃弾に倒れた池澤真樹(仲村トオル)が、息を引き取る。池澤を撃った犯人も含め、海賊たちは人質を装って海に飛び込み潜水士たちに救助された。だが、仙崎大輔(伊藤英明)は人命救助作業を放棄してしまう。また、下川いわお(時任三郎)もやり場のない憤りを抱え、救出した海賊たちに掴みかかった。だが、それも悲しみを増すだけであった。
そして、無事女児を産んだばかりの妻・尚子(芳本美代子)の病院に、海保の幹部たちと共に津田晋平(益岡徹)が現れる。付き添う伊沢環菜(加藤あい)が「もうすぐパパが帰ってくるよ」と話した直後に、幹部から池澤の殉職が伝えられる。
池澤の遺体を乗せて「ながれ」が帰港。その足で大輔は尚子の病院に向かった。大輔は悲しみを堪え、池澤から預かっていた子供の名前を書いたメモを尚子に渡す。池澤は、自分と尚子の字を取って、生まれてくる子が女の子なら『真子』と命名していた。大輔も環菜も涙で声が出ない。だが、真子を抱きしめる尚子は、涙を堪えながら母親の強さを滲ませるのだった。
大輔は、バディを失った上に海賊たちの人命救助を放棄したため、潜水士としての自信を失っていた。下川は、この状態では現場に戻せないと勝田船長(夏八木勲)に進言。勝田はそれを受け、大輔に呉の海保大学校で潜水研修の助手を命じる。
大輔は環菜に呉へ行くことを伝える。環菜は、「吉岡をしごいちゃえ」と明るく振る舞うが、大輔の落ち込みは解消されない。そんな様子を冬柴康介(鈴木一真)が見ていた。
呉に来た大輔を吉岡哲也(佐藤隆太)が歓迎する。だが、大輔に再会を喜ぶ余裕はなかった。訓練生の記念写真に工藤や池澤の姿を見つけるとますます辛くなる。「もう潜れねえよ、俺…」。そんな大輔のことを想う環菜も、仕事に身が入らず、大きな失敗をしてしまう。冬柴からも「つまらない恋愛はするな」と厳しい指摘をされてしまった。
大輔から潜水士としてのモチベーションが消えていることは、「ながれ」にも伝えられた。下川には大輔のモチベーション回復に希望を見出せない。すると勝田は、矢吹真一(布施博)が復帰を目指し最終日のテストを受けるために呉に行き、大輔と顔を合わせるだろうと語った。矢吹は下川の元バディで、活動中の事故により陸上勤務になっている。下川は、その事故に責任を感じ、一時は海保を辞めようとした。しかし、矢吹が潜水士復帰に向けて努力していることを知り、それが実現するまでは…と、下川は現役を続けているのだった。勝田は、矢吹の強い意志と頑張る姿を大輔に見せようとしているのだ。
他の訓練生よりはるか年長の矢吹は、ブランクを感じさせない技術を持っているが、事故の大けがの影響は隠せるものではない。大輔は、下川に電話で矢吹のことを聞く。下川は、躊躇いながらも事故の話を伝える。この話に大輔は、ショックを感じた。
大輔は、矢吹にどうして潜水士に戻りたいのかと直接尋ねた。すると、矢吹に「バディを失って辛いのは分かる。だが、覚悟してなったはずだ。リングを降りる奴に答えたくない」と言われてしまう。
そんなころ、環菜は、尚子に大輔の話をした。尚子は驚きの事実を語り始めた。尚子によると、池澤は目の病気で特救隊には戻れなくなっていたが、仙崎を育てるために潜水士を続けていたと言うのだ。環菜は、この話を大輔に伝えようと呉へ向かう。
大輔は、突然現れた環菜に驚く。そして環菜の話から池澤の深い想いを知り、再び大きく動揺してしまう。そうして、訓練最終日のテストがやってきた。最後の力を振り絞って頑張る矢吹。必死な吉岡。その姿を見つめる大輔は…。

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第10話 命にかえて

あらすじ

池澤真樹(仲村トオル)の死を乗り越え一つ成長した仙崎大輔(伊藤英明)は、新しくバディとなった吉岡哲也(佐藤隆太)と訓練に没頭していた。伊沢環菜(加藤あい)も、冬柴康介(鈴木一真)から「お前が選んだ男を誤解していたようだ」と大輔を認めてもらい、充実した日々を送っていた。
そんなある日、下川いわお(時任三郎)は、別れた妻・里江子(奥貫薫)から「近く再婚するから今度の日曜を最後にして、以後、唯(一木有海)には会わないで」と言い渡される。「唯の幸せを考えて」と言われると、下川に返す言葉はないのだった。
そんな頃、外泊許可を取った大輔は環菜の部屋へ泊まりに行くことになった。肥後大作(伊武雅刀)ら「オーシャンズ」のスタッフや吉岡たちにからかわれながら、緊張して部屋に入る二人は、中に入ってもギクシャクしたまま。そして環菜がシャワーを浴びていると、チャイムが鳴る。肥後だと思った大輔はバスタオル姿で玄関に出た。だが、そこにいたのは、環菜の母・歌子(朝加真由美)。趣味のボール体操発表会に出場するため、突然、上京して環菜を訪ねてきたのだ。大輔は歌子に環菜の部屋を追い出されてしまい船に戻る。環菜は、大輔のことを説明するが「海保」と聞いた瞬間、歌子の顔色が変わった。
下川と唯の最後の面会の日がやって来る。里江子は、唯にはこれで終わりだとは伝えていなかった。「今度のバレエの発表会は見に来てね」などと明るく話す唯に下川は言葉に窮する。別れの時間になり、迎えに来た里江子に「もう、パパとは会えないんだよ」と聞かされた唯は絶句し、泣きながらごね始める。下川は「バレリーナになれるように頑張れよ」と精一杯明るく振る舞うが、泣きながら里江子に連れられて帰る唯を見送るのは身を切られる辛さであった。
一方大輔は環菜から、以前父親を海難事故で亡くし、母は未だに心の傷が癒されずに、海に関連する事柄を嫌がるのだと打ち明けられる。
ボール体操発表会を終え、環菜と歌子は「オーシャンズ」で打ち上げを行っていた。発表会で失敗した歌子はやけ酒状態である。そこへ大輔が現れた。「夕べはすみません」と切り出しても、歌子は無視。「お母さんのお気持ちは分かります」と大輔が継ぐと、歌子は「分かるんだったら、環菜と別れてください」と即座に切り返す。「娘に海で働く人と付き合って欲しくないの」と言うその強い口調には環菜も驚くのだった。
翌日、大輔が海保の敷地をランニングしていると、正門から中を覗く唯を見つけ、下川を呼びに行く。下川がやってくると、唯は「どうしてパパに会っちゃいけないの。我慢するし、もう泣かないから…」と泣きながら思慕を募らせる。そこへ、唯を探していた里江子がやってきて、嫌がり泣きじゃくる唯の手を引いて去って行く。そんな愛に憐憫を感じた大輔は「何があったって隊長がパパでしょう。どうして何も言ってあげないんですか!」と詰め寄るが、下川は「それがあいつのためなんだ」と冷静に話すだけだった。
歌子が帰郷することになり、環菜と一緒に歩いていると前から大輔が来る。大輔は、環菜との交際をきちんと歌子に認めてもらいたかった。だが、歌子は「あなたは、海で死なないって言い切れるの」と厳しい言葉を突きつける。大輔は池澤が撃たれた瞬間を思い出し、絶句。その時、大輔は「ながれ」からの出航命令連絡を受けてしまう。大輔が行ってしまうと、歌子は環菜に「もし彼に何かあったらどうするの」と聞くが、環菜は「そんな心配、今まで散々してきたわ」ときっぱりと言い切る。その見た事のない強い表情の娘に逆に歌子が驚くことに…。
招集のかかった海難事故はプレジャーボートの転覆で、ボートは見つからず乗員6人中2人が行方不明だという。捜索に入るとすぐに1人の漂流者が救助されるが、話によると乗員はバレエ教室の教師と生徒の団体であり、残る1人の行方不明者は、なんと大野唯、下川の娘だと…。

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第11話 この手を離さない

あらすじ

岩礁に引っ掛かったプレジャーボートにたどり着いた仙崎大輔(伊藤英明)は、船底をたたきながら下川いわお(時任三郎)の娘、唯(一木有海)の名前を連呼した。と、かすかに助けを求める声が聞こえる。「生きている……」。大輔は、下川らの待機する救出ボートに向かって、唯の生存を叫ぶ。勢いづく潜水士たち。だが、「ながれ」の装備では救出が難しい。特救隊到着を待つことになる。しかし、ボートは少しずつ沈み、唯の声も小さくなっていく。
大輔は、自分たちで船底を切断して救出しようと提案するが、下川はあくまで冷静な判断を下すことにこだわった。吉岡哲也(佐藤隆太)、山路拓海(平山祐介)、永島康太(坂本真)も大輔と同じ気持ちで下川を見つめる。そんな隊員たちの気持ちに押され、ついに下川も船体に穴を開け救出することに同意。
カッターが用意され、切断作業が開始される。穴が切り進むと共にボートは傾き沈んでいく。ようやく、少し大きめの亀裂が入るが、沈没は時間の問題。たまらず下川が船内に潜った。ボートが沈没を始めた。唯が発見され、下川が唯を抱き上げ大輔に渡すのと同時にボートは下川を巻き込んで海底へと向かって落ちていく。大輔は唯を吉岡に託して仲間と海底に向かう。下川を助けに向かった大輔たちは上がってこない。不安が募る吉岡たち。と、やっと全員が浮上してくる。しかし、下川は意識を失っていた。
ボート乗員全員の救出は横浜海上保安部に報告され、里江子(奥貫薫)ら一同は胸をなでおろす。だが、下川は病院のICUに収容されていた。心停止状態が長かったため、植物状態になる恐れもあるという。
大輔は、活動の状況を手短かに伊沢環菜(加藤あい)に電話で伝えた。環菜の傍らには歌子(朝加真由美)がいる。帰郷していなかったのだ。
勝田孝太郎船長(夏八木勲)は津田晋平課長(益岡徹)に辞表を提出。要救助者が自分の娘という下川を現場に行かせたことが、事故につながったと勝田は自身を責めていた。だが、津田は、要救助者が娘でなくても下川は同じことをしていたと言い、勝田の辞表は自分が預かると告げる。
大輔は下川に付き添っているが、意識を取り戻す気配はない。同じ病院の小児科には唯が検査入院していた。大輔は、唯と共にいる里江子の前に立つ。里江子が大輔に礼を述べると、大輔は「唯を助けたのは下川だ」と答えた。さらに、意識が戻らない下川に唯を会わせてあげて欲しいと、大輔は泣きながら懇願するのだった。すると…。

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引用元:番組公式サイト

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