ドラマ『ソムリエ』の動画を全話無料で見れる配信アプリまとめ

  • 2024年2月27日
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1998年10月〜12月に放送されたドラマ『ソムリエ』

この記事では、ドラマ『ソムリエ』を無料で全話見ることができる動画配信アプリ・サービスを調査してまとめています。

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『ソムリエ』はどんな作品?

この章では『ソムリエ』について情報を整理してまとめています。

話数 全11話
放送年 1998年10月期
放送枠 フジテレビ火曜22時
原作 城アラキ
甲斐谷忍
脚本 田辺満
樫田正剛
演出 星護
村上正典
徳市敏之
音楽 本間勇輔
キャスト 稲垣吾郎
菅野美穂
斉藤暁
塩見三省
鈴木杏樹
武田鉄矢

徳市敏之 星護 本間勇輔 村上正典 樫田正剛 田辺満 塩見三省 斉藤暁 武田鉄矢 稲垣吾郎 菅野美穂 鈴木杏樹

主人公

名前(演) 佐竹城稲垣吾郎)
年齢 26才
職業など ソムリエ

 

あらすじ

経営危機に瀕した(?)レストランにやってきた1人の天才ソムリエ。多くの天才がそうであるように、彼も「かなりの」変わり者。でも彼はワインの不思議な力でレストランだけでなく、生きることに疲れた人々の心までを癒してしまいます。誰もがほっとするようなコメディードラマがこの「ソムリエ」。もちろん、毎回登場するワインも要注目です!

引用元:公式サイト

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以下に各話のあらすじや主要動画配信アプリ・サービスでの配信状況をチェックできるリンクを載せておくので、こちらもチェックしてみてください。

『ソムリエ』の各話あらすじ

第1話 天才!? 変人!? ワインばか登場!!

あらすじ

LA MAR(ラ・メール。、東京郊外にあるフランス料理店。開店準備中の店内では従業員たちがヒソヒソと話をしている。ギャルソンの榎本徹(甲本雅裕)、コミソムリエの水谷裕(青木伸輔)、セカンドシェフの小西栄作(阿部サダヲ)、サードシェフの二宮渡(安村和之)、ホール担当の宮前香織(原沙知絵)。「フランス帰りのソムリエが今日から来るらしいよ」。そこへシェフの安藤高道(小木茂光)が口をはさんだ。「支配人が素人では何をしても客は来ない」。一同は大きくうなずいた。
大久保兼松(武田鉄矢)が従業員から軽んじられるのは無理もなかった。なにしろ本社勤務からいきなり支配人に配属されたのは1カ月前。事実上の左遷だった。ワインの銘柄も知らなければ、パソコンも使えない。ましてやフランス料理の知識など皆無に等しい。
今日も支配人室で自分の娘ほどの本社の主任、片桐冴子(鈴木杏樹)から叱責されていた。「そろそろ慣れて下さい。仕事なんですから」。赤字続きの売り上げを立て直すために、冴子はフランスからソムリエを呼び寄せた。間もなく成田空港に到着する。「私が迎えに行きます。この件は任せて下さい。要は人を使う側の問題ですから」。冴子はムッとした大久保には目もくれず、出ていった。
冴子が呼び寄せたソムリエ佐竹城(稲垣吾郎)はすでに成田に到着していた。ロビーで若い女の2人連れとひともんちゃくあった。ぶつかった拍子にその1人のバックと城のペンダントが絡み合ってしまった。実はこの2人連れ、木崎菜穂(菅野美穂)と秋野久美(田中有紀美)は、城と同じ機内で付け焼き刃のワインの知識をひけらかして、スチュワーデスにくってかかっていた。
「ちょっと何とかしなさいよ!」。菜穂が苛立たしげに城に叫んだ。「いいのかな」。確認すると城はポケットからソムリエナイフを取り出すと、こともなげに菜穂のバックの紐を切ってしまった。「何考えてんの!」。ぼう然と立ち尽くす菜穂を残して、城は足早に去っていった。
城がやって来たのはとある高級住宅街。その中の1軒こそは少年時代の彼が過ごした家だった。表札は見知らぬ他人に変っている。しばし城は6歳の時、彼のもとを去っていった美しいフランス人の継母ソフィアの思い出にふけった。城の耳に優しかった母親の声がよみがえった。「ママの国ではワインを飲むと誰でも幸せな気持ちになれるの」。城にソムリエの道を選ばせた一言だった。
同じ町内にカトリック教会があった。見るからに好人物の神父、渋谷春男(斉藤曉)が信者たちを集めてミサをしていた。そこへやって来たのは大久保。実はこの2人は旧知の仲。「従業員はソッポむくし、新しいソムリエは行方不明。俺に神の思し召しはないのか」。大久保は春男にグチをこぼした。
空港で城と行き違いになった冴子は本社に戻って、事業部部長の木崎要一(塩見三省)に報告していた。「そんなに凄い男なのか」
「ワインに関しては天才です。ただ放浪癖が抜けきれなくて」。
そこへ空港で城とモメていた菜穂が飛び込んできた。彼女は木崎の娘だった。「成田で変な男にからまれたのよ」。菜穂は大学を卒業してすでに半年。帰国すれば就職するという約束で、父親に旅費を出してもらったのだが、返事は「もう少し考えさせて」。土産のワインを手渡された木崎は落胆の色をのぞかせた。
生家をあとにした城がやって来たのは春男の教会。荷物を地面に置くと、勝手知ったる様子で屋根に上った。じっと遠くをながめていたが、足をすべらせた。落ちたのは大久保と春男の前。「貴様、泥棒だな!」「兼ちゃん、彼は傷ついています」。城につかみかかろうとする大久保を春男は必死に止めた。大久保は知るはずもなかった。この落下してきた青年がまさか自分の店に来るソムリエであるとは。
そのころ店では従業員たちが浮かない表情で冴子を囲んでいた。
間もなく辛口で知られるグルメ評論家が来店するというのに、ソムリエがいなくてはお話にならない。急きょ水谷が代役を務めることになった。
「遅くなりました」。教会から戻ってきた大久保も参加して、評論家を迎える予行演習を始めた。雑誌に下手な記事でも書かれたら、店の命取りになりかねない。しかし自信満々だった水谷のワインの知識は、ガイドブックの受け売りばかり。「教科書通りのサービスで納得させられるような相手じゃないのよ!」。冴子は怒りを爆発させた。冴子はノートパソコンで城の立ち寄りそうな所を探った。なんとか評論家がやって来るまでに見つけなければならない。パソコンの画面に映し出された城の顔写真を見た大久保は、思わず声を上げた。「この男なら、いました」。大久保は支配人室を飛び出した。
ついに評論家が店にやって来た。従業員の間に緊張感が走った。
「お待ちしておりました」。冴子の挨拶にも評論家は苛立ちを隠そうとはしなかった。「それよりソムリエはどうしたの?」。厨房へ急ぐ冴子と入れ代わるように、ソムリエ姿の城が店内に入ってきた。城は食事している客の様子や、テーブルに用意されたグラスを手にとって見ている。「ちょっと、君、ワインを選んでくれ。今の私に一番ふさわしいワインを」。評論家は城に注文した。その時、厨房から出てきた冴子と城の目が合った。
「この店のソムリエはどなたですか?」「彼、見習いだけど」。城は冴子から引き合わされた水谷にそっと耳打ちした。
城は驚く冴子には目もくれず、厨房に入ると皿に盛られていた料理を手づかみで味見した。「誰が手をつけていいと言った」。シェフの安藤は城の胸ぐらをつかみあげた。「素晴らしい。しかしコピー物はどうしても本物を超えられない」。城は平然と安藤の手を払った。冴子は城を地下のワインセラーに案内した。「なかなかの品ぞろいでしょ」。そこへ水谷が泣きそうな顔で飛び込んできた。「評論家がさっきのソムリエを呼んで来いって」。城が選んだのは少し煮詰めたホットワインだった。「なぜこのワインが今の私にふさわしいと?」。評論家は城を問いただした。
「ズボンのシワです」。それは飛行機のシートに長時間座らされていた証拠。「その様子では眠れなくてアルコールもとりすぎたはず。
なのにまたフランス料理を食べなきゃいけないなんて大変な仕事ですね」。そこで評論家の疲れを少しでも和らげようと、城はホットワインを選んだのだ。「ありがとう。最高のワインだった」。評論家は脱帽した。緊張の面持ちで2人のやりとりを見ていた冴子が笑顔で近づいてきた。「新しく入ったソムリエの佐竹です」。しかし城の反応は冷ややかだった。「この店は僕にはふさわしくない」。城は足早に店を出ていった。
その後、事件は起こるのであった。

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第2話 ピンチ続出! ワインがない!!

あらすじ

レストランで働きだした城(稲垣吾郎)は、いきなり在庫のワインをすべて破棄処分した。シェフの安藤(小木茂光)をはじめ従業員と対立しても城は引き下がらない。冴子(鈴木杏樹)はワイン好きの女優との対談を組むが、またもや城は歯に衣を着せぬ発言で相手を怒らせてしまった。一方、菜穂(菅野美穂)は城を困らせようと、ワインのないことを知りながら、レストランで誕生日パーティーを開くと言い出した…。

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第3話 わがまま娘の逆襲

あらすじ

大久保(武田鉄矢)は木崎部長(塩見三省)から娘の菜穂(菅野美穂)をラ・メールで働かせてくれるよう頼まれて頭を抱え込んだ。城(稲垣吾郎)だけでも従業員たちの反感を招いているのに、菜穂まで雇えばとてもレストランの建て直しなどおぼつかない。「ソムリエールとして働きます、木崎菜穂です」。大久保の戸惑いなどおかまいなしの菜穂は、自分からさっさと挨拶してしまった。困惑の色を隠さない従業員たち。城だけは菜穂を無視した。それが菜穂には面白くない。「すぐにあんたの代わりくらいできるってとこ見せてやるわ」。それでも城はまともに菜穂の相手をする気にはなれなかった。
大久保は冴子(鈴木杏樹)に泣きついた。「個性の強い人間を使いこなしてこそ、支配人としての腕が評価されるんじゃないですか」。冴子も菜穂の一件では怒っていたが、大久保を助けてやる気もなかった。当の菜穂は言葉巧みにギャルソンの榎本(甲本雅裕)やソムリエ見習いの水谷(青木伸輔)に取り入っていた。「口先だけの中身のない男に決まってますよ」。城のことをけなせば、彼らが喜ぶことを菜穂は見抜いていた。
城がシェフの安藤(小木茂光)とモメた。城がワインのグラス売りを提案したのだ。これなら客に高級ワインも手軽に楽しんでもらえる。ランチタイムにも最適だ。しかし安藤はラ・メールの高級イメージにこだわった。「そんなワインバーみたいな安っぽいことができるか!」。2人の間にはさまれた大久保は「とにかく仲良くして下さいよ」とオロオロとうろたえるばかり。城も安藤も一歩も引き下がる様子はない。「面白くなりそう」。菜穂だけはこっそりとほくそ笑んだ。
そのころ冴子はとあるブティックにいた。多くの記者たちに囲まれているのはフランス人デザイナー、ポール・ジョバンニ。東西物産ではなんとか販売契約を結ぼうと、パリ支社長の杉村を同行させての来日だった。「お会いできて光栄です。あなたのデザインはとても気に入っています」。冴子の流暢なフランス語にジョバンニは表情をほころばせた。杉村と木崎は圧倒されてしまった。
「部長の馬鹿娘までお気楽な調子で働きたいと言い出しやがって。
従業員の和なんか、メチャクチャだよ」。大久保のグチを聞いてくれるのは神父の春男(斉藤暁)だけ。「みんなが腹の中に思っていることを全て話してみたらどうですか」「そうか、たまにはイイ事言うな!」。大久保の頭にひらめいたのは、城と菜穂の歓迎会。酒を飲んで大いに語りあえば、打ち解けるのではないか。大久保らしい楽天的な考え方だった。
ラ・メールに戻ると、くしくも榎本から「今夜、歓迎会を開くことになりました」と声をかけられた。場所は駅前のワインバー。渡りに船とばかりに、大久保は素直に喜んだ。しかし歓迎会を言い出したのは菜穂。城のソムリエの実力がどれほどのものか、恥をかかせるのが狙いだった。ところが菜穂の思惑は見事に裏切られた。城はブラインドテイストはおろか、ワインを一目見ただけで銘柄を次々と言い当てたのだ。
菜穂だけでなく、ラ・メールの同僚たちは驚きのあまり声も出ない。「ソムリエの仕事はワインの銘柄を当てることじゃない、観察することだ。客も、ワインも、そして店の中もね」。城はそれだけ言い残すと、バーを出ていった。
冴子はジョバンニと杉村をラ・メールに招待した。ここで点数を稼いで、冴子は念願だったパリ支社への転勤を申し出るつもりだった。「とにかく最高のおもてなしをするのよ」。冴子から念を押された城は「僕にはどなたも大切なお客様です」といつもの態度を崩さなかった。やがてジョバンニと杉村が来店した。厨房では菜穂が不敵な笑いを浮かべていた。「今度こそあいつに恥をかいてもらうわ」。菜穂は城を陥れるべく、あるとんでもないことを画策しているのであった…。

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第4話 出入り禁止です!

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第5話 めざせ! お笑いへの道!!

あらすじ

城(稲垣吾郎)の一言でストライキを中止してから、ラ・メールの従業員の間には連帯感と仕事に対する意欲が芽生えだした。暗黙のうちに城に一目置くムードもできた。もっとも当の城は相変わらずのマイペース。同僚と対立するでもなく、打ち解けるでもなく、ソムリエとしての仕事をプロの誇りをもって淡々とこなしていた。支配人の大久保(武田鉄矢)はやっと苦労が報われたと手放しで喜んでいた。「もう何の問題もありません。従業員一同、一枚岩となって売り上げもアップしています」。大久保は得意満面で本社の木崎部長(塩見三省)と冴子(鈴木杏樹)に報告していた。
その頃、ラ・メールに怪しげな男の2人連れがやって来た。「榎本って人はいるかな?」。男たちに気づいたギャルソンの榎本(甲本雅裕)は血相を変えると、厨房にさっと身を隠した。「殺されるよ」。菜穂(菅野美穂)らが訊ねると、友達の保証人になって借金の返済を迫られているという。「早く榎本を出せ!」。客たちはもちろん、従業員もおびえるばかり。ところが表情ひとつ変えることなく男たちに近づいて行ったのが城だ。この前の教会にたてこもったサラ金強盗犯の時のように、鮮やかに解決してくれるのではないか。
「榎本はどこだ!」「あそこです」。城はためらうことなく厨房を指差した。裏口から全速力で逃げ出した榎本を男たちが追いかけて行った。「ひどいですよ」「見損ないました」「仲間を売りやがったな」。城は同僚から口々に非難された。「お客様のことを第一に考えただけです。それに借金取りならお金を返さない限り、何の解決にもなりません」。城は平然と言った。確かにその通りだが、せっかく城のことを認め始めていた同僚たちが軽蔑のまなざしを向けたのは無理なかった。
連絡を受けて大久保があわてて店に戻ってきた。しかし当の榎本が帰ってこないものだから事情が分からない。ワインセラーでは菜穂が城に詰め寄っていた。「あんたって、ソムリエとしては優秀かもしれないけど、人間としては最低ね」「君はどうして僕につっかかるんだ。好きなのかい」。菜穂は呆れ返ってしまった。同じころ、榎本は教会で春男(斉藤 暁)に告白していた。「昔の相棒を信じたほうがいいでしょうか」。
その夜、ラ・メールに派手なカップルの客が来店した。香織(原沙知絵)が気づいた。「あのー、たしか子供のころ」「あっ、分かる。VIP席に案内してくれる?」。男は落ち目のタレント、柳原(近藤芳正)。連れの若い美砂子(川合千春)はモデルらしい。「ウチもついに芸能人が来るようになったか」。喜んだ大久保がわざわざ挨拶すると、榎本のことを訊ねられた。「榎本とはどういったご関係で?」「知らないの。昔一緒にコンビを組んでいたんだよ」。なんと榎本はかつてこの柳原と漫才コンビを組んでいたのだ。  城が柳原の応対をしていると、冴子に連れられて榎本が戻ってきた。「お前、久しぶりに電話くれたと思ったら、いきなり保証人になれだなんて」「あいつら店まで来たか」。柳原には悪びれた様子はない。借りていた金はさっき返済してきたという。
「ギャラの振り込みが少し遅れただけだよ」。意外な展開に大久保も菜穂も胸をなでおろした。「これで一件落着ね」。冴子もそう思った。
「だったらいいんですか」。城は柳原が腕時計をしてないことに気づいていた。「タレントなら時間に厳しいはずなのに」「マネージャーがいるんじゃないの」。菜穂はあっさりと受け流した。
榎本は翌日から仕事に復帰したが、レストランホールでぼんやりと立ち尽くす姿が見られるようになった。実は柳原から一緒に芸能プロダクションをやらないかと誘われていたのだ。「お前1人いなくても、あの店は大丈夫だろ」。柳原の声が榎本の脳裏でよみがえった。「いらねぇか、俺なんて」。忙しそうにホールを行き来している同僚の姿をながめていると、榎本は落ち込む一方だった。
榎本は昼休みに柳原の事務所に寄ってみた。室内はまだ備品もなく、内装も新しい。「俺たちの新しい旅立ちにふさわしい場所だろ」「まだ何も返事してないぞ」。しかし榎本にその気がなければ事務所に顔を出すはずがないことを、柳原は見抜いていた。「俺たちの夢をこれからの新人に託すんだよ。ところで金は用意できたか?」。榎本は共同事務所の設立資金の入った封筒を柳原に手渡した。「ホントに大丈夫なんだろうな」「信じろよ、これからガンガン稼げるさ」。榎本は柳原との夢に賭けてみることにした。
「急な話ですみません」。その夜、営業時間が終わってから榎本はラ・メールを辞めたいと打ち明けた。「やっと和ができたと思っていたのに」「寂しくなりますよ」。しかし榎本の決意は固かった。「ありがとう。これ、事務所の住所ですから」。メモを手渡して、榎本は店を出ていった。
翌日、榎本はスーツ姿で事務所のドアを開けた。ところが室内はマネキン人形の山。「あの、柳原さんは?」「ウチは婦人服の問屋ですが」「そんな!」。血相を変えてビルを飛び出した榎本。「ここが新しい事務所ですか。騙されてたんですね」。マネキン人形をかかえた城が立っていた。

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第6話 ウエディングベルに涙のワインを…

あらすじ

安藤(小木茂光)が厨房で足首をねんざして病院に運ばれた。シェフがいなければ、夜の営業はできない。大久保(武田鉄矢)はセカンドシェフの小西(阿部サダヲ)をチーフに抜擢した。「そんなの自信ないです」「お前がやらなくて誰がやるんだよ」。同僚からも推されて小西もその気になった。
そんな雰囲気に水を差したのは城(稲垣吾郎)だった。「小西さんでは無理です。今の彼は心が乱れています」。城は小西が何か心配事を秘めていることに勘づいていた。「いい加減にしなさいよ」。城の言葉をいいがかりと受け取った菜穂(菅野美穂)は語気を荒げた。
「小西君を信じてやりたいんです」。冴子(鈴木杏樹)は他店からチーフクラスのシェフを借りようとしたが、大久保の熱意に押し切られた。その期待に応えようと、小西は張り切った。ところが厨房に下げられてくる皿には食べ残しが多かった。「良きパートナーに巡り合えないワインがかわいそうだ」。城は菜穂に向かってつぶやいた。
小西が客に呼ばれた。「素晴らしいお味でした」。その客、川渕(小林 隆)は食品メーカーの名刺を差し出した。「フランス産のバターを主に扱っております。これ、お近づきの印にお納め下さい」。素早く川渕は数枚の1万円札の入った封筒を小西に押しつけようとした。「お宅のバターを仕入れろって言うんですか。ふざけんじゃねえよ!」。小西は大声を上げて封筒をテーブルに投げつけた。
「どんなことを言われようと、お客様にあんな態度をとる人に臨時といえどもチーフは任せられません」。冴子に叱責された小西は肩を落とした。「やっぱり荷が重かったな」。同僚たちのささやき声が追い打ちかけた。
小西が重い足取りで店を出ると、女が立っていた。「お兄ちゃん」。小西の妹、加奈子(青木みさよ)だった。
「3日後の私の結婚式、出席してくれるんでしょ?」。ただ1人の妹の晴れ姿を祝ってやりたかった。しかし出席する気にはなれなかった。父親の友義(天田俊明)と顔を合わせなければならないのだから。エリート官僚だった友義は業者からワイロを受け取って失脚した。その時の心労から母親は急逝した。「絶対許せない!それにチーフのオレがいないと、店やっていけないし。結婚式には出れないが、加奈子、幸せになれよ」。
翌日小西が厨房に入ってみると、小さな箱が積み上げられていた。試供品のラベル。昨夜の川渕からだ。箱を開けると、試供品のバターの上に数枚の1万円札の入った封筒がのっていた。「バターを変えるんですか?」。後ろから二宮(安村和之)に声をかけられて、小西は反射的に封筒をポケットにしまいこんだ。「文句あるか!臨時だって今はオレがチーフだ。試しに使ってどこが悪いんだ」。小西は動揺を隠した。
「モタモタしてんじゃねえ」。昨日の汚名返上とばかりに小西は張り切るが、ごう慢な言い方に同僚たちはカチンときた。「味が乱れているのは心が乱れている証拠です」。城にじっと見つめられて、小西は思わず目をそむけた。ランチタイムが終わると小西は店を出てジュエリーショップへ向かった。「こういうのをやったら、加奈子は喜ぶだろうな」。小西はポケットの封筒を握り締めると、店のドアを開けた。
ラ・メールに戻った小西を試供品のバターを手にした安藤が待っていた。「誰の許可でこういうことやってんだ」。小西は思わず言い返した。「オレだって自分の味を作りたいんです」。しかし安藤の次の言葉で小西は顔色を失った。「さっき、この会社から電話があってな。チーフいるかって言うから出たら、金の話をされたよ」。 小西は開き直った。「誰もがやっていることじゃないですか」。安藤の拳が小西のほおに飛んだ。
小西がワイロを受け取ったことはすぐに同僚たちの知るところとなった。「アンタ、知ってたのね」。菜穂は城に詰め寄った。「いえ、僕が言ったのは別のことです」。菜穂には城の真意が理解できなかった。「最低の不祥事ね」「申し訳ありません。監督不行き届きです」。冴子の前では大久保が頭を下げていた。
翌日、安藤は職場復帰したが、小西は無断で休んだ。手が足りないので大久保が皿洗いに駆り出された。「予約してないのですが、よろしいですか?」「はい、どうぞ」。香織(原紗知絵)がテーブルに案内した父娘連れは、加奈子と友義だった。
「こうしてお前と2人で食事するのも最後だな。お母さんみたいに、いい女房になれよ」。
父親は嫁ぐ娘を優しく見つめた。「お父さん、会ってほしい人がいるの」。加奈子は父親と兄に仲直りしてもらい、明日の結婚式にそろって出席してもらいたかった。
「チーフシェフにご挨拶したいんですが」。しかし出てきたのは兄ではなく、安藤だった。「兄はチーフじゃないんですか?」「小西はセカンドですが」。父親も娘も事情を飲み込んだ。
「アイツは勝手に家を出ていったヤツだ。今さら会う気などない」「お父さん、私の話しも聞いて」。しかし追いすがる加奈子の手を振り切って、友義は店を出ていった。そして小西親子は心を閉ざしたまま、加奈子の結婚式の日がやってきた。

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第7話 恋するワイン

あらすじ

「君を推薦してもいいかな?」。冴子(鈴木杏樹)は木崎部長(塩見三省)から念願だったパリ支局への異動を打診されて小躍りした。
「欠員が1名出たという。冴子がパリ行きを切望していたのはある理由があった。「ありがとうございます」。もう一つ、冴子にはうれしい出来事があった。城(稲垣吾郎)の着任以来、ラ・メール9号店の売り上げが他店に追いついた。そこで城を講師にして、チェーン店のソムリエを集めた研修会を本社で開くことになった。
会議室には各店のソムリエ二十数名が集まっていた。「モンマルトルの丘から見たパリの夕陽はどことなく憂いを帯びていました」。呆気にとられるソムリエたちを前にして、城はいつものごとく詩人のようにワインを讃えた。「それではクイズです。お二人、ここに座って下さい」。見学者のつもりだった冴子と大久保(武田鉄矢)はレストランの客を演じるハメになった。「このお二人に薦めるワインを選んで下さい」。ソムリエたちは口々に高級な銘柄を言った。
「君なら?」。城からいきなり指名されて菜穂(菅野美穂)は戸惑ったが、彼女はまずワインの銘柄よりも2人の立場を考えた。「ソムリエにとって一番大切なのは、お客様をよく観察することです」。口調はそっけなかったが、城にホメられて菜穂は少しうれしかった。
研修会を終えた一同がロビーにやって来ると、向こうから木崎部長が部下の男性社員を連れて近寄ってきた。冴子の表情が変わった。 「覚えているだろ、海外事業部の三井君だ」「ええ」。冴子の動揺は傍目にもはっきりと分かった。実は三井正浩(井田州彦)と冴子はかつて恋人同士だった。5年ぶりの再会だ。「用事があってパリから一時帰国したんだ。後で連絡するよ」。冴子がパリ支局を希望していたのは三井のことが忘れられなかったからだ。2人の親密なムードを菜穂は敏感に読み取っていた。「昔つきあっていたんじゃないかな?」。鈍感な大久保は首をひねっていた。
「面白い話があるの。冴子さんにねえ…」。店に戻った菜穂は同僚たちに三井のことを吹聴した。「そりゃ、もう結婚で決まりだな」「片桐さんもついに寿退社かあ」。大久保までが「彼女も可愛いとこあったんだな」とすっかり信じ込んでしまった。同じ頃、冴子は三井と会っていた。「久しぶりね、こうして2人で歩くのも」「話したいことがあるんだ」。
5年前、冴子は三井からのプロポーズを断った。「あなたの奥さんとしてパリについて行くのはイヤだった。仕事で認められて、同じ立場になって考えたかったの。でもやっとパリに行けることになったの」。冴子の携帯電話が鳴った。グルメ評論家の榊原(陰山泰)が店に予約を入れてきた。「忙しそうだから、また今度話すよ」。三井の話を冴子は聞きそびれてしまった。
冴子がラ・メールに戻ると、榊原が妻の佳代子と来店していたが、なにやら険悪なムード。結婚記念日だというのに、夫婦喧嘩の真っ最中らしい。冴子も大久保も手をこまねいて見守るしかない。「あのお二人には時間が必要なのです」。またもや機転を効かせたのは城だった。香りが開くのに時間のかかるワインを選ぶことによって、夫婦の気持ちを落ち着かせることができたのだ。
「たまには人がワインの時間に合わせてみるのもいいんじゃないでしょうか」「最高のワインだったよ」。榊原は城の心づかいに感謝した。
「今夜、久しぶりに食事でもどう?あなたとまた一緒に仕事ができそうだし」。翌朝、冴子は出社してきた三井を誘ったが、返事は予期せぬものだった。「俺、来月からニューヨーク転勤なんだ」。パリ支局の欠員とは三井のことだった。そこへ木崎部長が近寄ってきた。「例の顔合わせの件、今夜あたりどうかな?」「僕はかまいませんよ」。三井は何事か木崎に頼んでいたらしい。1人カヤの外に置かれた冴子は少しふくれっ面だ。その様子をたまたま菜穂と城が見ていた。「やっぱり間違いないわ」。菜穂は納得した表情になった。
木崎部長からラ・メールに予約の電話が入った。「三井君が結婚を。ええ、部長が仲人を。それはご人徳で」。大久保の声をドア越しに聞いた香織(原紗知絵)はすぐさま同僚たちに報告した。「片桐さん、ついに結婚を決めたんだな」。菜穂は自慢げだった。「言った通りでしょ。今夜いきなり発表して、私たちを驚かせるつもりなのよ」。厨房に歓声が上がった。ただ1人、城だけはなぜか無言だった。
その夜、木崎部長が三井を連れて姿を現わした。「もう1人は遅れて来るから」。大久保は万事心得ているとばかりに「ウチのをよろしくお願いします」と三井に意味深な挨拶をした。そこへ見慣れぬ美人が近寄って来た。「お待たせして申し訳ありません」。大久保をはじめ、厨房から様子を伺っていた従業員たちは首をかしげた。
「僕の婚約者です」。三井の言葉に大久保は絶句した。
「どういうことなんだ!」。厨房に慌てて戻った大久保は菜穂に詰め寄った。「あたしに言われても」。しかも間もなく冴子がやって来るはずなのだ。「片桐さんが入ってくるのをどんなことがあっても阻止するんだ」。ふだん冷静なシェフの安藤(小木茂光)が叫んだ。しかし手後れだった。必死にその場を取り繕う大久保と菜穂を振り切って、冴子がホールに入ってきた。三井と婚約者の姿に気づいた冴子はじっと立ち尽くしたまま、動けなかった…。

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第8話 女ソムリエ誕生!

あらすじ

本社の栗原社長(新井量大)が常務らとラ・メール9号店へ打ち合わせをかねたディナーにやって来ることになった。「い、いらっしゃいませ!」。支配人の大久保(武田鉄矢)はガチガチに緊張。「お待ちしておりました」。冴子(鈴木杏樹)は落ち着き払っている。スタッフはシャンパンタワーで本社のお偉方を迎えることにした。城(稲垣吾郎)がシャンパンを注ぎ始めると、ホールから拍手が起こった。「素晴らしい演出じゃないか」。栗原社長のご満悦ぶりに大久保もやっと表情をゆるめた。ところが栗原社長がシャンパンタワーに近寄ろうとした瞬間だった。他のテーブルの子供が走ってきた。シャンパンタワーが倒れた。子供は香織(原紗知絵)が抱きかかえて無事だったが、栗原社長は全身すぶぬれ。
「ばかもーん!何やってんだ!」。
スタッフや客たちが騒然とする中、割れたグラスを拾った城はポツリとつぶやいた。「ごめんよ、キミたちを傷つけてしまって」。
「子供にケガがなくて良かったよ」。閉店後、スタッフは口々に香織を慰めたが、本人はがっくりと肩を落としていた。「よろしいですか?」。城が口を開けば、収まりかけていたムードがまた変わってしまう。大久保も菜穂(菅野美穂)もイヤな予感がしたが、城の提案は予想外のものだった。「明日から彼女にソムリエールとしてサービスをしてもらいます」。菜穂を囲んで喜ぶ一同。ただ香織だけは無言だった。
念願だったソムリエールの初日。「いよいよデビューか」。菜穂は張り切っていた。初めての客は若いカップル。彼女にいいところを見せようと、男はメモ用紙を盗み見している。ところが男の注文した銘柄のワインはことごとく品切れ。ムードが悪くなりかけた矢先だった。「お客様のオーダー通り、ワインをご用意いたします」。
機転を利かした菜穂が選んだのはモーツァルトというワイン。彼女のバイオリンケースからの連想だった。カップルは大喜び。厨房から様子をうかがっていたスタッフも笑顔。香織はそんな菜穂を羨ましそうに見ていた。
香織は自分1人だけが取り残されたようで寂しかった。そんな矢先、友達から雑誌のモデルになってほしいという電話がかかってきた。「お店の宣伝もジャンジャン書いちゃうからさ」。店の宣伝になるならと香織は引き受けることにした。後日、香織は記事の掲載された雑誌を店に持ってきた。「モデルみたいですよ」「店の紹介もちゃんと出てる」「いきなり看板娘になっちゃったりしてね」。みんなにひやかされて、満更悪い気ではない香織だった。ところがこの記事が思いがけない波紋を呼んだ。
「まったくなんてことをしてくれたんだ!」。本社に呼び出された大久保は、いきなり木崎部長(塩見三省)から怒鳴りつけられた。記事の写真で香織はテレビと写っていたが、それは本社の大手クライアントのライバル会社の製品だった。「営業からは来年の契約に響くと言ってきた」。大久保は3カ月の減給。そして香織には無期限の謹慎の処分が下された。
憤然とした思いで大久保が店に戻ってみると、店の前はお客さんが長蛇の列。「すいませーん、雑誌の女の子はいますか」。店内はカメラ片手のオタク少年でいっぱい。さすがに香織はうれしそうだ。
「支配人、あたしもちょっとは役立っていますよね」。大久保としては元気を取り戻した香織がうれしかった。だから本社の処分を伝えるのは辛かった。「私の力不足だ。すまない」「いいえ、ご迷惑をおかけしました」。
「香織ちゃん、1度くらいの失敗でめげないで」。冴子の励ましにも香織は黙りこくったまま。見かねた菜穂が気色ばんで口をはさんだ。「香織ちゃんは店のためを思ってしたことなのよ。パパに言ってどうにかしてもらうわ」。電話に走りかけた菜穂を冴子は押し止めた。「ややっこしくしないで。これ以上もめると大久保さんの処分だけじゃ済まなくなるのよ」「支配人も処分?」。大久保は香織に心配をかけないよう、自らの減給処分については打ち明けていなかった。香織はざわめくスタッフを押しのけて店を飛び出していった。
翌朝、香織は東西物産の本社にやって来た。「支配人の処分を取り消して下さい」。香織は大久保の減給処分の取り消しを栗原社長に直談判した…。

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第9話 別れのワイン対決

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第10話 涙で作れ! 愛と感動カクテルを

あらすじ

「俺たちどうなるんですか!」。
ラ・メールのスタッフにとって、店の身売り話は寝耳に水だった。
本社サイドの窓口は木崎部長(塩見三省)。「パパに絶対身売りを撤回させてきます」「菜穂ちゃんが行っても無駄よ」。冴子(鈴木杏樹)は諌めたが、菜穂は聞く耳を持たなかった。「佐竹君、何かいい知恵はないもんかな?」。大久保(武田鉄矢)は城(稲垣吾郎)なら何とかしてくれるかもしれないと期待した。しかし返事は「会社が1度決めたことを覆すのは無理でしょう」。それでもいざとなればワインの魅力で城が解決策を見つけてくれるはずと、大久保は独り期待していた。
翌日、東西物産の本社で全国の支配人を集めて、レストランの身売りの説明会が開かれた。「横暴だ!」「我々はどうなるんだ!」
「売却を白紙撤回しろ!」。深々と頭を下げる木崎に支配人たちは罵声を浴びせかけると、殴らんばかりに詰め寄った。その時、会議室のドアが開いてワインを持った城が入ってきた。「今のあなたにはワインが必要です。落ち着いて飲める場所へ行きましょう」。
まんまと木崎を助け出すことはできたが、売却話はそのまま。「自爆してしまった」。城に一縷の望みをかけていた大久保と冴子は、頭を抱え込んだ。
「あんた、どっちの味方なのよ」。菜穂に問い詰められた城は冷静な口調で答えた。
「僕はただのソムリエです。どちらの味方でもありません」。他のスタッフは不満と不安を口にするばかりで、どうすればいいのか見当もつかない。
「もう一度、会社側とかけあってきます」。菜穂は本社で父親に直談判することにした。
「パパはラ・メールがなくなっても平気なの?」「会社の決定に従うのがパパの仕事なんだ」。反対に木崎は娘の菜穂に問い返した。
「お前は本当にソムリエをしたいのか」。その一言で菜穂はキレた。「サイテー!もう家に帰らないから」。菜穂は会議室を飛び出した。
「教会って困っている人を助けてくれるんでしょ」。菜穂が転がり込んだのは城の屋根裏部屋だった。「ベッド、あたしが使うからね。変なことしないでよ」「どうぞ」。菜穂は城のベッドを横取りすると、ワインを飲んで寝てしまった。
「スタッフみんなのことを一番に考えなければいけないのは私です」。これまで事なかれ主義だった大久保も意を決して、本社の事業部に乗り込んだ。ところが大久保の決意は木崎の一言でもろくも崩れた。
「売却先がほぼ決まりそうだ」。大規模なリストラで成功したファミリーレストランのOKシェフだ。ファミレスではとてもフランス料理のスタッフは、受け入れてくれないだろう。「君と片桐君のことはちゃんと考えているから」。大久保は本社への復帰、冴子はパリ支社への異動。それが木崎にできる精一杯だった。「そんな取り引きには応じませんよ」。大久保はもう自分の保身だけを考えている会社人間ではなかった。
大久保が店に戻ってみると、すでにOKシェフの買収話は伝わっていた。「ファミレスじゃあ我々は必要ないですね」。どのスタッフの表情も暗く沈んでいる。「最後まで諦めないで戦いましょう。そうすればきっと何とかなりますって」「残念だけど、そうはいかないかもしれないわ」。菜穂の意気込みを冴子が打ち消した。今夜、木崎部長がOKシェフの小津社長を連れて、店の視察にやって来るという。
「よりによって何でウチなんですか!」「どういう神経をしているんだ!」。口々に文句を言うスタッフ。その席で小津社長がGOサインをだせば売却決定だ。
菜穂の表情が変わった。「じゃあ、その社長に気に入られなければ売却話はつぶれますね」「買い手が見つからなければ、会社も考え直してくれるかも」。スタッフは顔を見合わせて、こっくりとうなずいた。城だけは1人、静かに考えるポーズをしていた。
木崎に案内されて小津社長が店に姿を現わした。「おい、ちょっと!誰か」。木崎が呼びかけてもスタッフは2人を完全に無視した。
「申し訳ありません」「慣れっこですよ、買う方と買われる方、どこでも似たようなもんです、ハハハ」。平身低頭で謝る木崎に対して、小津社長はおうように笑ってみせた。
「これは嫌がらせか!」。木崎は大久保を怒鳴りつけた。「スタッフの気持ちを考えれば、致し方ないと思いますが」。厨房の前では菜穂たちが「ザマあみろ」と笑っている。食事をするのは無理とみた小津社長と木崎が席を立ちかけた矢先だった。「大変遅くなりました。食前酒でございます」。城がワイングラスをテーブルに置いた。
「本日はシェフの都合により、料理をお出しできなくなったことをお詫びします。その代わり、ワインのフルコースを堪能していただければと思います」。思いがけない歓待ぶりに小津社長は表情をゆるめた。「こりゃうれしいね」。
「どこまで邪魔したら気がすむの?」。菜穂は城に食ってかかった。
「敵も味方もありません。僕はソムリエの仕事をしているだけです」。
それだけ言うと、城は2人のテーブルにワインを運んでいった。城のサービスは小津社長の気持ちをなごませた。「木崎部長、この店気に入りました。契約の日程は早いほうがいいですね」。ガックリとうなだれる大久保。スタッフもぼう然。小津社長に何度も頭を下げる父親の姿を菜穂はじっと見つめていた…。

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第11話 ワインの誇り…Xマスに奇跡が起きる!?

あらすじ

「妥協するくらいなら、潔くこの店を売り渡してしまったほうがマシです」。城(稲垣吾郎)の頑な態度は変わらなかった。買収先のOKシェフのファミレス・スタイルを受け入れるなら、城にとって働き続ける意味はない。「しかしみんなはどうなるんだ!」。大久保(武田鉄矢)が声を荒げても無駄だった。「ただし24日まではちゃんと働きます」。ラ・メールとして営業できるのはクリスマス・イブの夜までだった。
スタッフが気まずい面持ちでホールに立ち尽くしていると、軍服のようなユニホームを着た女が部下とおぼしき男2人を引き連れてきた。「本日より諸君全員にOKシェフのやり方を学んでもらいます」。女はOKシェフの人事教育主任、島村亜紀(高橋ひとみ)。外見だけを取り繕ったマニュアル通りのサービスを、島村は押しつけてきた。当然ながら菜穂(菅野美穂)をはじめスタッフ全員が猛反発した。「あなた達は意見を言う立場にありません」。そして島村はワインセラーを壊してスタッフの控室にすると一方的に決めた。
ワインは赤白3本ずつで十分。新しい店にソムリエは不要だった。
「どうして何もしてくれないの?」。冴子(鈴木杏樹)は城に詰め寄った。「僕にはもう何もできません」。菜穂には城が自らのことしか考えていないように思えた。
「あなたが好きなのはワインだけなのね。みんなのことなんかどうなってもいいのよ」。城は一言も反論しなかった。城の頭の中を占めていたのは、さっき冴子から聞かされたOKシェフの小津社長(黒部進)のことだった。小津社長は明日、木崎部長(塩見三省)を連れてワインのオークションに行くらしい。
翌日のオークション会場には2人の姿があった。「いよいよお目当ての登場ですよ」「これがまた高く売れるわけだな」。小津社長はいきなり法外な買値をつけた。
「6百万円」。どよめく会場に別の声が響いた。「7百万円」。声の主を見て2人は驚いた。城だった。互いに譲らず価格はドンドンつりあがっていく。「2千万円」。結局小津社長がセリ落とした。「私に勝てると思っていたのか」「あなたにワインを買ってほしくなかっただけですよ」。怒りに体を震わせる小津社長の横で、木崎は頭を抱え込んだ。
「24日までお客様のために頑張るしかないな」。閉店のウワサが広まったおかげで、皮肉なことにクリスマス・イブは予約客で早々と埋まってしまった。その中には半年ぶりで帰国する春男(斉藤暁)の弟夫婦も含まれていた。「ラ・メールの最後を見取ってくれ」。
大久保は二つ返事で引き受けた。
しかし有終の美でラ・メールの最後を締めくくろうとしていたスタッフの意気込みに、予期しない横やりが入った。
「24日の夜、小津社長がこの店で貸し切りパーティーを開かれます」。
島村の言葉にスタッフはぼう然となった。もしパーティーを断るなら、先日のOKシェフとの妥協案は白紙撤回。つまりスタッフ全員がクビということ。「社長はこちらのソムリエを大変気にいっておられ、どうしても彼の接待を受けたいと申しておられます」。オークション会場での報復であることは明らかだった。
「お客様の予約を断ることはできません」。城はきっぱり言い切った。「では、社長にそう伝えます」。
店を出て行きかけた島村を大久保が止めた。「イブの夜、お待ちしていると社長にお伝えください」。
苦渋の選択だった。「みんなの生活には代えられないだろ」
「支配人!」。スタッフ全員、やり場のない悔しさにじっと耐えた。
城も無言だったが、その胸の内は誰にも分からなかった。
翌日、大久保は東西物産の本社に乗り込んだ。このまま社命に素直に従っていれば、本社へ復帰できる。しかしもう黙っているわけにいかなかった。「私1人の抗議などで会社の決定が簡単にくつがえるとは思いません。けれどやっと築き上げた店とスタッフだけは何とか残してやりたいんです」。
が、遅かった。OKシェフとの本契約はすでに完了していた。
クリスマス・イブ、ラ・メール最後の夜がやってきた。予約客はすべて断った。
「間もなくOKシェフの社長がやってくるぞ」。
どのスタッフの表情も気乗りしていなかった。「最後の営業になりますが、よろしくお願いします」。大久保が挨拶をしていると、菜穂が血相を変えて飛び込んできた。 「来ました!」。しかしOKシェフの社長ではなかった。「しまった!」。大久保はある1組にキャンセルを知らせるのを忘れていたのだ…。

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引用元:公式サイト

『ソムリエ』はどこで見れる?動画配信アプリ・サービスでの配信状況

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Leminoプレミアム Leminoプレミアム ×配信なし
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月額990円(税込)
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※この配信状況は2024年2月時点のものです。配信が終了している、または見放題が終了している可能性もあるので現在の配信状況については各VODアプリ・サービス内もご確認ください。

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