Super Meat Boy Forever(スーパーミートボーイ・フォーエバー)

Super Meat Boy Forever(スーパーミートボーイ・フォーエバー)

パブリッシャー Headup

ジャンル 横スクロールアクションゲーム

価格 Android:140円 iOS:160円

10年以上ぶりのミートボーイ続編!強制スクロールでスピード感が増した中毒性抜群の高難度アクション

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Super Meat Boy Foreverのレビュー画像

あの2人に赤ちゃんが!だがまたしてもさらわれる羽目になってしまう…。

よりカジュアルになった高難度&スピーディーアクションゲーム

「Super Meat Boy Forever(スーパーミートボーイ・フォーエバー)」は、高難度とスピーディーな展開で人気を博したインディーゲーム「Super Meat Boy(スーパーミートボーイ)」の続編となる横スクロールアクション。

主人公はその名の通り、肉の塊であるミートボーイ。前作では恋人である包帯少女・バンテージガールを救うため奮闘した彼だが、今作ではバンテージガールとの間にナゲットという子供が存在。ただこのナゲットがさらわれてしまうので、前作同様助けに向かう…という内容になっている。

道中には前作同様、電ノコをはじめとした凶悪トラップが存在。ぶつかると哀れ真っ赤な肉片が周囲に飛び散り、やり直しとなってしまう。

ジャンプをはじめとしたアクションを駆使しトラップを回避しつつ、ゴールを目指す…という構成も前作を踏襲しているが、強制スクロールという点が前作と異なっている。基本的なゲーム性はそのままに、よりカジュアルに楽しめるようになっているぞ!

画面両サイドをタップ!トラップを回避しよう

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アクションを駆使してトラップを回避!ナゲットの待つゴールへ急げ。

基本操作は画面左右のタップで行う。画面右側をタップすることでジャンプ

ジャンプ中にふたたび画面右側をタップすると、空中ダッシュしながらパンチが繰り出せるぞ。パンチなので敵を攻撃することができるほか、地上の障害物を空中回避するのにもうってつけ。

また、地上で画面左側をタップするとスライディングが発動。低い姿勢でトラップを回避できるほか、地上の敵に対しての攻撃が可能。

なお、空中で画面左側をタップすると急降下しながらのキック攻撃が繰り出せるぞ。

スマホ版は破格!10分の1以下のお値段でプレイ可能

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追加課金や動画広告の挿入なしでプレイできるぞ。しかも価格は破格値!

本作は先に配信されているPC版同様、有料の買い切り型となっている。なのでアイテム課金や広告表示はなし。

そして、PC版と比較して価格が超リーズナブル!2023年4月24日現在、2050円という価格設定のPC版に対し、iOS版は160円。Android版はな、な、なんと140円!破格すぎ…。

「いやでも、PCに向けて作られたゲームをプレイするなら、値段に差があっても操作性の差で断然PCでしょ?」…と思う人もいるかもしれない。何を隠そう、筆者もそんな一人だし。

しかし本作の場合、そもそもスマートフォンを前提としたようなゲーム性に仕上がっているため、筆者のようなPCゲーマーに対してでもスマートフォン版の購入をオススメするその理由は、次の段落で詳しく説明するぜ!

「Super Meat Boy Forever」の魅力は最初からスマホ向けに作られたかと思うほどスマホナイズされたゲーム性

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強制スクロールによってカジュアル化したように見える。だが実際はどうか…?

PCゲーマーに対してでもスマートフォン版の購入をオススメする…と書いたが、正しく表現するなら、PCゲーマーだからなおさら…その上前作ファンであればもう確実に、強く強~くスマホ版の購入を推奨する

なぜなら、本作は前作のゲーム性をパワーアップさせた続編ではなく、よりカジュアル化させたタイプの続編だから

端末による差はあれど、基本的にPCはあらゆるゲーム機の中で高性能を誇っている。だから、PCゲーマーであればあるほど、人気作の続編に対してよりパワーアップしたゲーム性を望む。すくなくとも筆者はそんな一人だと自覚している。

同時に、続編には前作を超えるものを期待してしまうのがファン心理というもの。

しかしながら、本作は強制スクロールの導入によって、パッと見ゲーム性をよりシンプルで・カジュアルな方向へ進化させている…ように思える。また、前作であった自由でスピーディーな移動という楽しさも変化。

こうした変更によってPC版はSteamで賛否両論という評価になっている。

では本作が前作と比べておもしろくないのかというと、筆者は断じて違うと言いたい。確かに楽しさの質は変化しており、そのために前作を期待すると裏切られたように感じるかもしれないが、本作には前作と異なる楽しさが存在している

その楽しさは、前作という色眼鏡をかけずに本作を味わった時、最大限味わえるだろう。そのためには、本作を「スマホ向けに作られたスピンアウト作」として楽しむことを推奨したい。こうした理由から、スマホ版の購入がオススメなのだ。

偉大だった前作!「Super Meat Boy」とは

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死んだら肉片が飛び散り即座に再開!本作でもこのスピード感が中毒性を生んでいる。

前作「Super Meat Boy」がリリースされたのはもう10年以上も前のこと。しかも当時はまだ今ほど認知が広がっていなかったインディーゲームなので、前作を知らないという人も少なくないだろう。

そこでまずは「Super Meat Boy」という作品のどこが偉大だったかを説明したい。前作のことはもう十分すぎるほど知っているという人は、この段落を無視して次の段落に進んでほしい。

前作「Super Meat Boy」は、ブラウザゲームだった「Meat Boy」の続編として作られた横スクロールアクション。その特徴は、高難度とハイスピード。そしてインディーゲームらしい、ブラックユーモアの効いた世界観だった。

高難度×ハイスピード×ブラックユーモアという組み合わせは、「Super Meat Boy」に絶妙な中毒性をもたらしている。当時とりわけ目を見張ったのが、ハイスピードだろう。

軽快なアニメーションによってハイスピードに動くキャラクター。それだけではない。ゲームオーバーからの復帰も超高速。このスピード感と高難度が組み合わさって死亡→やりなおし→死亡→やりなおし→死亡→やりなおし…という高速ループが生まれ、さらにこの高速ループをブラックユーモアあふれる世界観が包み込むことで絶妙な中毒性が生まれていた。

この「高難度×ハイスピード×ブラックユーモア=中毒性」という黄金レシピは、その後の様々なインディーゲームで用いられ、インディーゲーム市場でひとつのムーブメントを作った…と筆者は考えている。たとえば「HotLine Miami(ホットライン・マイアミ)」や「RUINER」、「Katana Zero」や「APE OUT」といった作品はこの黄金レシピを継承した作品たちと考えていいように思う。

つまり、前作は単純におもしろいだけでなく、ジャンルへの影響力も持つ偉大な作品だったといっていいだろう。

前作を尖らせた続編!本作の真価とは

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強制スクロールによって高速なゲーム展開を強制される。ある意味前作よりエグイ。

ではそんな偉大な前作の続編となる本作は、ただ前作のゲーム性を削ぎ落してカジュアル化しただけの作品なんだろうか?

実際に本作は、強制移動を導入することで前作にあったスピーディーな自由移動の楽しさを削ぎ落している。見方によっては、退化ととれるだろう。

でも、新要素を足すだけが進化ではない。確かに大手デベロッパーの作る大作ゲームは、新作の度に新要素を足していく。より広範なファンを獲得するために…。

だが本作はインディーゲーム。よりトガる方向へ進化するのが筋というもの。ならば、よりコアなファンに訴えるために、前作から要素を削ぎ落したと考えられないだろうか。まさに、電ノコがミートボーイの肉片を四散させるがごとく!

実際、強制スクロールになったことで本作はスピードアップしている。なぜなら、前作にあった余白の時間がないから。

前作は自由に移動ができるため、移動しないで様子を見守るということもできた。しかし本作は強制スクロールによってトラップが迫ってくるため、見守るということが許されない。結果的にプレイヤーの意図を越えるスピードで回避アクションを味わうことになる。

冷静に考えると、この仕様は前作の持っていた「高難度×ハイスピード×ブラックユーモア=中毒性」という黄金レシピをさらに進めた形といえないだろうか?

もちろん、人によって好みは異なる。それでも前作の方が好きという人がいて当然だろう。でもだからこそ、「PC版とは異なるスピンアウト」として割り切ってプレイ可能なスマートフォン版をオススメする。期待と違った時、価格的なダメージも小さいもんね。

ゲームの流れ

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オープニングではあの2人にベイビーが加わり、幸せな毎日を謳歌しているようすがアニメーションで描かれる。相変わらずアニメーションがなめらかだぜ。

だがこの幸せは長く続かなかった。さらわれたナゲットを助けなければ…!

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さあ、PLAYを選んでゲームスタートしよう。ちなみに本作はバッチリ日本語対応しているのだが、筆者は全く気付かず英語表記のままプレイしていた。アクションゲームでテキスト少ないしね…。

SETTINGS→LANGUAGEから日本語を選ぶと日本語表記へと切り替わるぞ。

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セーブスロットを選んで「PLAY」をタップしよう。

ちなみ今作はミートボーイ以外にバンテージガールもプレイアブルキャラクターとなっている。子どもをさらわれたらそりゃ母親としても黙っちゃいられねえよな!

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最初のいくつかのステージでは、トラップ出現前に回避アクションとその操作方法をレクチャーしてくれる。

といっても画面の左右どちらかをたっぷするだけなので、感覚的にプレイしても問題ない。ちなみに、敵を倒した後はもう一度パンチで空中ダッシュ可能だぞ。

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ゴール地点に到達すると、愛しのナゲットの姿!…しかし、またしてもさらわれてしまう…。

魔界村やスーパーマリオのころから続く横スクロールアクションゲームの定番ですな。さあ、次のステージに行って再び死の連鎖を繰り返そう。ナゲットを救うその日まで。スーパーミートボーイ、フォーエバー!

「Super Meat Boy Forever」の序盤攻略のコツはタップの長さをマスターすること

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フツーのカジュアルアクションと同じ感覚でやるとクリアできない。高難度は健在。

強制スクロールで進んで、障害物が出てきたらタップで回避…。いわゆるランアクションゲームと呼ばれる作品は、スマートフォンではたくさんリリースされている。

だがそうした作品と同じ感覚で本作をプレイすると、死ぬ。まあ、死ぬ。「ああ~、ハイハイこういうトラップね、もうわかった、もう覚えた!次は大丈夫」とか思っても、それでも死ぬ

死→即リプレイ→死→即リプレイ→死→即リプレイ…という高速ループが生み出す中毒性こそ本作の持ち味なので、ぶっちゃけ何度死んでもまったく問題ない。けど、人によっては心が折れてしまう人もいるだろう。

そこで意識してほしいのが、タップする時の長さ

長押しで軌道は変わる!まずは試してみよう

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タップ時間による各アクションの軌道の変化をまずは覚えよう。

本作のアクションはいずれも長押しによって軌道が変化する。ジャンプは長押しするとその分高くジャンプできるし、パンチは長押しによってダッシュ距離がアップ。

まずはこの、長押しによる軌道の変化を試してみてほしい

どのみち何度も死ぬゲームなので、死ぬ前提で長押ししたり短く押したりといった操作による軌道の差をチェックしてみる。

一度軌道を確認しておくことで、次からトラップの配置に対してどれくらいの長さタップするべきかという感覚が掴めるハズ!

イメージは音ゲー!タップのリズム感を掴もう

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マップより、ボタンタップ時のリズム感を覚えた方がクリアしやすいぞ。

強制スクロールによってトラップの回避タイミングを強制されてしまう本作では、前作以上にアクションのタイミングがシビアと言える。このシビアさは音ゲーに近い。

そして、攻略のコツも音ゲーに近い

音ゲーでは操作タイミングを知らせる「ノーツ」が流れてくるのを見て操作するのではなく、楽曲のリズムにノッて操作した方が上手くプレイできる。

本作は音ゲーではないのでBGMのリズムのタイミングとトラップの出現タイミングが同期しているわけではない。ただ、トラップを回避する際にはリズムを意識すると上手くいく

最初のジャンプはターン、次のパンチはタン、パンチが終わったらすぐスライディングをターン…といった具合に、長押しタップを音の長さのようにとらえてみよう。見るだけで操作するより、トラップ回避がグッと安定するぞ。