ドラマ『剣客商売(第5シリーズ)』の動画を全話無料で見れる配信アプリまとめ

  • 2024年9月12日
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2004年1月〜3月に放送されたドラマ『剣客商売(第5シリーズ)』

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ドラマ『剣客商売(第5シリーズ)』はどんな作品?

話数 全10話
放送年 2004年1月期
放送枠 フジテレビ系 火曜19時(火曜時代劇)
脚本 田村惠
音楽 篠原敬介
キャスト 藤田まこと
山口馬木也
寺島しのぶ
小林綾子
三浦浩一
松村雄基
長内美那子
梶芽衣子
平幹二朗

田村惠 篠原敬介 三浦浩一 寺島しのぶ 小林綾子 山口馬木也 平幹二朗 松村雄基 梶芽衣子 藤田まこと 長内美那子

主人公

名前(演) 秋山古兵衛(藤田まこと)
職業など 剣客

あらすじ

池波正太郎原作『剣客商売』。
待望の新シリーズ(第5シリーズ)がスタート!!

フジテレビのあの人気時代劇シリーズ『剣客商売』が帰ってきます。
毎週火曜よる7時からお楽しみいただいている「火曜時代劇」。『夜桜お染』に続いて2月3日からスタートするのは、フジテレビが自信をもってお送りする池波正太郎原作の『剣客商売』第5シリーズ。

『剣客商売』は、「鬼平犯科帳」や「仕掛人・藤枝梅安」と並ぶ池波正太郎の代表作で、既に1800万部も出版されており、今なお池波ファンを増やし続け、魅了してやまない作品です。
フジテレビでは、これまでに『剣客商売』を4回シリーズ化して放送しましたが(1. 平成10年10月から10話、2. 平成11年12月から11話、3. 平成13年6月から5話、4. 平成15年1月から11話)、いずれも剣に生きる秋山小兵衛と大治郎父子を主人公に、その活躍ぶりを描いて好評を博してきました。今回は満を持して、ファン待望の第5シリーズの登場です。主演はもちろん、藤田まこと。

舞台は、幕府老中・田沼意次が権勢をふるった江戸時代中期、安永年間の江戸の町。剣客・秋山小兵衛(藤田まこと)は、江戸屈指の剣の達人で、清濁あわせ呑む度量の大きな人物。還暦に近い年齢ながら、四十歳も年下の若い娘・おはる(小林綾子)を妻にし、うまいものには目がないという、悠々自適で風雅な隠居生活を送っています。一方、その息子・大治郎(山口馬木也)は、小さな道場を持ち、剣一筋に生きる真面目な男。『剣客商売』は、この対照的な性格の剣客父子が、さまざまな事件に出会い、そして解決していく姿を中心に、剣を世渡りの手だて(商売)としながらも、小兵衛のその軽妙洒脱な生きざまを、江戸の町の情緒や父子を取り巻く人情を織り込みながら描く痛快娯楽時代劇です。

今回は、大治郎と三冬(寺島しのぶ)夫婦に待望の長男・小太郎が誕生します。小兵衛と大治郎のハードな剣客の世界とは対照的に、アットホームな要素も充実して、より幅広く、奥行きも増したドラマに仕上がりました。
前回シリーズから出演の大治郎・三冬夫婦の息もぴったり! そして見どころの殺陣も、より速く、鋭く、見ごたえ十分で、本格時代劇ファンにも満足していただけることは間違いありません。
もちろん、池波シリーズのお約束である"グルメ"もお楽しみのひとつ。江戸前の池波正太郎が愛した食材や料理が、毎回登場してドラマを彩ります。

藤田まことをはじめとするキャスト陣はもとより、脚本(金子成人、野上龍雄ほか)、そして監督(小野田嘉幹、井上昭ほか)など、いずれも時代劇界の大ベテランである最高のキャストとスタッフでお送りする『剣客商売』を、どうぞご期待下さい!!

引用元:番組公式サイト

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以下に各話のあらすじや主要動画配信アプリ・サービスでの配信状況をチェックできるリンクを載せておくので、こちらもチェックしてみてください。

『剣客商売(第5シリーズ)』の各話あらすじ

第1話 昨日の敵

あらすじ

秋山大治郎(山口馬木也)と三冬(寺島しのぶ)の間に男の子が生まれ、小太郎と名づけられた。孫を持ったことに小兵衛(藤田まこと)は感慨無量だ。まだ若いおはる(小林綾子)は祖母になって複雑な心境だが、小太郎は可愛い。三冬の父の老中・田沼意次(平幹二朗)も喜んでいる。
小太郎誕生から一年。一家に危機が訪れる。大治郎が道場近くで待ち伏せされ襲われた。刺客は三人。大治郎は井上権之助(武井三二)の顔を斬り、関山百太郎(松村雄基)の左肩を深く斬った。三人は逃げたが、関山は使い手で大治郎も腕を斬られた。
そのころ小兵衛は、おはるが漕ぐ舟で大治郎を訪ねる途中だった。小兵衛は川辺に倒れている関山を見つけ、息子を襲った相手とも知らずに助け、舟で船宿の不二楼に運び医者を呼んで傷の手当てをさせた。
一方の井上は、七助(掛田誠)という男の家に間借りをしているが、七助の女房と出来ている。怒った七助は、岡っ引きの弥七(三浦浩一)のところに駆け込むが、最初は夫婦喧嘩と相手にされない。だが七助が、井上は偽名を使うなど挙動不審のうえ、後をつけると大治郎の道場をうかがっていたと言うと、弥七の顔色が変わった。
弥七は大治郎に会い、襲撃事件を知る。足を棒にして肩を斬られた関山を治療した医者を探し出すと、何と小兵衛が依頼したという。
だが小兵衛には、関山が相手を待ち伏せするような卑怯な男には見えなかった。小兵衛は関山を訪ねる。母親のやす(長内美那子)と貧乏長屋での二人暮らし。関山が出かけた後で小兵衛はやすに話を聞く。父親は道場主だったが、百太郎がまだ子供の頃に死に、道場は閉鎖された。関山は道場再興を悲願に剣に打ち込んだが、夢は一向にかなわない。
その後小兵衛は、近くの寺で稽古する関山に、誰と闘ったのかを訪ねる。秋山大治郎と正直に答えるのを聞いて、小兵衛は言葉を失った。大治郎に恨みはないが、五十両で雇われた。汚れた金でも道場を開いて世に出て、母にも楽をさせたい。そう語る関山だが、依頼主の名は言わない。小兵衛が、自分は大治郎の父だと名乗ると、関山は愕然とした。
刺客がまた襲ってきた。今度は十人にも増えているが、関山はいない。予期していた大治郎と三冬が次々と相手を倒し、小兵衛も応援に駆けつけて井上を捕らえた。井上が、依頼主は岡部精十郎(四方堂亘)という、大身の旗本の息子だと白状した。
岡部は、父親が将軍の側に仕える実力者なのを笠に着て、ごう慢不遜な振る舞いが多い。ある日、自分を田沼家の剣術指南役にするように意次に申し出る。意次は、既に大治郎がいると断るが、岡部は引かずに、ついに大治郎と立ち会う。勝負は大治郎の一撃で決まったが、岡部はそれを根に持って大治郎を殺そうとしたのだった。
関山が、一対一の勝負を条件に大治郎と戦うと岡部に言う。道場を再興して母を喜ばせたいのと、剣をとる者として勝負したい思いが合わさっている。大治郎はそれを受けた。「小太郎のために勝って戻って」と祈るように言う三冬である。
白刃がぶつかり合う死力を尽くした二人の真剣勝負となった。なすすべもなく決闘を見守る小兵衛だが、ふと気がつくと、立ち木の陰に岡部と弓を持った浪人がいて、浪人が大治郎を狙う。どこまでも卑怯な岡部である。小兵衛が脇差から小柄を抜いて投げ、矢はそれる。異変に気づいた大治郎と関山。怒った関山は、岡部を一刀で斬り捨てた。
小兵衛はなおも闘おうとする大治郎と関山を止め、「勝ち負けは一時のこと。これよりは互いに技を磨くように」と言う。大治郎の紹介で、関山はある道場の師範代になった。楽しげに木太刀で打ち合い、語り会う大治郎と関山。昨日の敵は今日の友である。

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第2話 秘密

あらすじ

秋山大治郎(山口馬木也)は、滝口友之助(美木良介)という少し年上の浪人と知り合った。剣の腕は立ちそうで人柄も好ましい。お互いに好感は持ったものの、深いつきあいにはならずに半年が過ぎた。
食道楽の秋山小兵衛(藤田まこと)はこのところ、「古宿」という小さな飯屋に通っている。阿武隈川近くの矢吹の郷土料理で、岩魚の骨酒や大根蕎麦がうまい。
大治郎は野次馬が見守る中で、町娘をいじめる三人の浪人を、刀も抜かずに片付けた。身なりのいい中年の侍・宮部平八郎(寺泉憲)が大治郎の後を追い、訳を聞かずに五十両で人を殺してくれと頼む。そんな申し出を受ける大治郎ではないが、相手が滝口友之助と聞いて引き受けた。三冬(寺島しのぶ)には、「自分が断れば別の者を探す。あの人を斬る気はない」と言った。
翌日大治郎は、浅草の蕎麦屋で宮部と再び会い、二十五両を受け取る。残りは事が成就してからとした。宮部の後を、弥七(三浦浩一)と傘徳(山内としお)が尾行した。
この後大治郎は、事情を聞くつもりで友之助の家を訪ねたが、家の前で刺客に襲われ撃退した。友之助と間違えたようだ。
宮部は福島の三万五千石板倉家の上屋敷に入った。大治郎は弥七に、今度は友之助を見張るように頼む。この一件を小兵衛には話していない。だが友之助をつける弥七が「古宿」に行き、小兵衛に発見されたことで、知るところとなった。
「古宿」の板前の政吉(蟹江一平)に料理を教えたのは友之助だった。友之助は店で働くみよ(森香名子)といい仲になったが、急に友之助の方から別れ話が来て、政吉と一緒になれとみよに言った。友之助は、しばらく旅に出てもう帰らないとも言った。
小兵衛は友之助に話しかけ、酒を酌み交わす。「名も知らぬ者が同じ料理に舌鼓を打つ。人生は味わい深い」と小兵衛は言うが、友之助は、「人生は空しい。それでも故郷の味が江戸に残れば満足。私の一生はそれだけのことだった」と寂しそうに言う。
五日目の夜、傘徳が友之助をつけて寂しい木立を行くと、突然白刃がぶつかる音と絶叫が聞こえた。傘徳はすぐ「古宿」にいる秋山父子に急を伝えた。現場では二人の武士が斬られて死んでいた。そのまま友之助の家に着いた父子は、異変を感じた。
室内で友之助が切腹して果てていた。脇差を添えた大治郎宛の遺書があった。事情があってさる大名家を出奔したが、何度も追っ手に襲われた。その度に、同じ録を食んだ人々を討つことが苦しくなった。貴殿までもが襲われたのを見て、もう決着をつけねばと思った。そう書かれていた。身辺を整理しての潔い死に方だった。
大治郎は宮部に会い、金を返した。友之助が切腹したことを聞いて宮部は絶句した。友之助の遺書を見せられて、やっと宮部が事情を語った。友之助と宮部が仕える藩主は名君と言われたが、病的な女好きだった。ある時、友之助の弟の許婚に目をつけてこれをはずかしめた。女は自害。弟も後を追った。友之助は奉公人たちに金を与え、自らは出奔した。三ヵ月後、友之助は鷹狩に出た藩主の一行に単身斬りこみ、藩主を討ち取った。公儀には不慮の落馬と届けられたが、以来友之助は刺客に追われる身になった。この四年間に藩士六人、雇った浪人三人が返り討ちにあっていた。宮部は用意した五十両全額を、友之助の回向のために寺に寄進した。
「それにしても、名君と言われた人になぜそのような病気(やまい)が」と、大治郎は小兵衛に、藩主の女癖のことを聞く。「病気ではなく、秘密(かくしごと)だ。人にはそれぞれ秘密がある。それが表に出れば、病気になる」と答える小兵衛である。

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第3話 越後屋騒ぎ

あらすじ

秋山小兵衛(藤田まこと)は上野の山で、幼い子供が誘拐される現場に遭遇した。小兵衛は石松(ボブ鈴木)という誘拐犯の後を追い、杖で額を一撃した。さらに、子供を乗せて走り去ろうとする駕籠に杖を投げる。杖は駕籠かきの足にからまり、駕籠が放り出される。駆けつけた小兵衛が助けたのは、日本橋の越後屋の跡取り息子の伊太郎(中根健太)だった。
小兵衛は伊太郎を連れて元の場所に戻る。湯島の長兵衛(峰岸徹)という岡っ引きが現場を仕切っていた。長兵衛は態度が横柄な上に、老人が一人で子供を取り戻せるはずがないと、小兵衛を怪しんだ。
越後屋は江戸で五指に入る蝋燭問屋だが、跡取り息子が危機を救われたのに、翌日になって番頭の庄三郎(坂本あきら)が来るだけで、誠実さが感じられない。しかも小兵衛に、「事件のことは口外しないで」と言う。持参した菓子折りには小判が詰まっていた。
越後屋の当主は伊太郎の父親の半太郎(平田一樹)だが、店の実権はその父親の弥兵衛(草薙幸二郎)が握っていた。店は一月前から、何者かにゆすられていた。店の内幕を表に出されたくなかったら、金を出せとの脅迫状が届いている。誘拐騒ぎの翌日にも千両出せとの脅迫状が来ていた。越後屋の相談相手になっている長兵衛は、「金を出した方がいい」と言うのだが、弥兵衛は、「いわれのない金は払わない」と拒絶している。
小兵衛は事件の現場で、石松に刺された伊太郎の爺やの藤八(平井靖)のことも助けていた。小兵衛は藤八を見舞い、越後屋の内情を聞き出した。弥兵衛には外で生ませたお弓という若い娘がいた。そのお弓が宗吉という手代と恋に落ちた。身分違いの恋は許されず、二人は引き裂かれた。宗吉は真冬の蔵に閉じ込められ、高熱を出して死んだ。大番頭は責任を取って川に身投げをした。
小兵衛は、越後屋を恨む者が相当いると思い、弥七(三浦浩一)と傘徳(山内としお)に当たるように頼んだ。ところが、越後屋は宗吉の実家には高額の見舞金を払い、親元に帰されたお弓は、窮屈な老舗の暮らしから解放されて喜んでいた。大番頭には親兄弟もなく、越後屋を恨む者はいなかった。
三冬(寺島しのぶ)は、独身時代に住んでいた根岸の寮を訪ねた。寮の近くには石松がいて、美しい三冬にからむ。もとより武術で撃退する三冬だが、その巨体と額の傷が印象に残った。根岸には越後屋の寮もあり、そこには長兵衛の指示で伊太郎がかくまわれていた。越後屋を張っている弥七と傘徳も、人の動きでそのことを知る。
小兵衛と大治郎(山口馬木也)らがその話をしているのを聞いて、三冬はいつもはいないならず者がいたこと、額を割られた大男が、長兵衛の手の者が固めている寮に大手を振って入ったことを言う。小兵衛は一瞬狐につままれたような顔になり、やがて、この誘拐事件も恐喝も、長兵衛が仕組んだものであることに気づいた。
長兵衛は、宗吉が蔵で死んだことを知ると大番頭を責めて身投げさせ、これを種に越後屋をゆすって大金を奪おうと計画した。表では弥兵衛を助けるような言動をしながら、裏では実際にはいない恐喝犯人が存在するかのような工作をしていたのだ。
弥兵衛を追い込むために、長兵衛は次の策を考えた。根岸の寮を腕利きの浪人たちに襲わせ、伊太郎を誘拐する。犯人が本気であることを見せるために、長兵衛が雇った護衛も全員殺すように浪人には言ってある。
だが、石松を探し出した大治郎が石松の口を割らせ、小兵衛たちはこの計画をつかんだ。寮で待ち伏せをして、浪人一味を斬り、長兵衛を捕らえた。越後屋は店を閉めた。弥兵衛の商法について、「金と暖簾、実利と信用はあったが、人の心が欠けていた」と話す小兵衛であった。

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第4話 狐雨

あらすじ

秋山大治郎(山口馬木也)は、旧知の杉本又太郎(大鶴義丹)を訪ねた。家に着くと又太郎が気を失って倒れ、何人かの浪人が、「女はどこだ」と家探しをしている。大治郎は浪人を追い払ったが、気がついた又太郎は何も言わない。又太郎は二千石の旗本・松平修理之助の屋敷に奉公していたが、急に暇をとっていた。
又太郎の父親・又左衛門(田畑猛雄)は無外流の達人で道場主。秋山小兵衛(藤田まこと)とは旧知の仲だ。又太郎には剣客として生き抜くだけの力はないと考えた又左衛門は、「剣をあきらめ、松平家にご奉公を」と遺言し、又太郎が守らぬ時はご助力をと小兵衛に頼んで死んだ。小兵衛は、弥七(三浦浩一)に又太郎の身辺を探るように頼んだ。
傘徳(山内としお)が又太郎の後をつけると、一軒の百姓屋を訪ねる。老人と、武家風の小袖を着た若い女がいた。弥七が独自の情報網でその素性を調べた。神田明神下に住んでいた西国浪人の娘で小枝(吉本多香美)という。一年ほど前に父親が死に、知り合いのつてで松平屋敷の奥女中に奉公したが、殿の側妾にされそうだと分かり、屋敷を抜け出した。小枝に心をひかれていた又太郎がそれを助けた。
隠れ家で又太郎は小枝に、「江戸を離れて上方で暮らそう」と言う。小枝はきっぱりと断り、今は閉鎖されている道場を再開し、自分を妻として迎えるように迫る。もし松平家から追手が来たら、迎え撃って共に討ち死にする。又太郎にその覚悟がないのなら、松平屋敷に戻ると、あくまでも気丈だ。そして、自分はかつて、捕らえられて毛皮として売られそうになった白い狐を助けたことがある。その狐が守ってくれるから大丈夫だ、と言う。隠れ家を出た又太郎はあてもなくさ迷い、やがて森の中で横になり、いつのまにか眠った。ふと気がつくと、小枝がいる。呼びかけると、自分は小枝ではなく命を助けられた白狐だと言う。そして、「自分が力になれば、又太郎は天下無双の剣士になれる。その代わりに小枝を守って」と又太郎をすがるように見た。又太郎が目を覚ますと、晴れた空からぽつぽつと雨の粒。狐雨である。
それから又太郎は人が変わったようだ。おどおどとした態度がなくなり、万事に自信を持ったように見える。
又太郎の家を松平家の用人・磯野儀助(花上晃)が訪ねる。いつか又太郎を襲った浪人たちも従っている。磯野は又太郎に、殿には世継ぎがなく、奥方は高齢。お家には小枝が必要だ。五百両で手を打とうと持ちかける。又太郎は毅然と断り交渉は決裂。浪人が抜刀するが、今度は又太郎が圧倒的に強い。浪人は逃げ、磯野も立ち去った。物陰で見ていた弥七と傘徳は驚いて声も出ない。
小兵衛は、松平家がこれ以上動けないように一計を案じた。雇われた浪人たちは札付きの悪党で、あちこちで強請りたかりを繰り返している。小兵衛と大治郎は夜、飲みに外へ出た浪人たちを峰打ちで倒し、王子稲荷境内の大木に縛りつけ、罪状を書いた木札に「王子の狐より」と書いて立てた。翌朝は大騒ぎとなり、番所に連れて行かれた浪人が松平家のことも白状した。
又太郎が道場を再開した。浪人を捕らえた狐の一件も、又太郎がやったのではと噂され、人気は上々である。小兵衛は道場を訪ね、又太郎に父親の遺言を守るように詰め寄る。自信過剰になった又太郎は聞く耳を持たず、ついに小兵衛と立ち会うことになる。小兵衛は真剣での勝負を申し出る。
にらみ会って動かない二人。そして一瞬の動き。小兵衛の太刀が又太郎の額の皮一枚を残して止まった。血が一筋眉間から流れた。ずっと立ち会いを見ていた小枝が押し殺した悲鳴をあげた。又太郎は気を失い、眠り続けた。
又太郎の夢にまた狐が出てきて、「役目が終ったのでお別れです。修業をしてまことの剣客になって」と言った。目を覚ますと小枝が枕もとにいる。そして、「白狐の話は、あなたの気持ちを楽にしようとするための作り話」と言った。
小兵衛、大治郎、そして小枝の力で又太郎は生まれ変わった。門人との稽古を断り、連日大治郎の道場に通っている。

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第5話 消えた女

あらすじ

秋山小兵衛(藤田まこと)が親しくしていた南町奉行所同心の永山精之助(宮崎豊)が殺された。小兵衛と弥七(三浦浩一)は、下手人と思われる浪人の山口為五郎(野崎海太郎)を探して北千住に行く。そこで鶴屋という旅籠に入り、隣家の旅籠・桔梗屋を見張った。桔梗屋には、おみつ(前田愛)という十七、八歳の奉公人がいた。おみつは囮で、彼女を見張っていれば山口が姿を見せるはずだと弥七は言った。
小兵衛はおみつの顔を見てぼうぜんとなった。二十年前、四谷で道場を開いていた小兵衛は、住み込みで働いていたおたみ(前田愛)という女と男女の仲になった。
その後おたみは小兵衛のところを去ったが、おたみと瓜二つのおみつを見て小兵衛は一瞬、自分の子供ではと疑った。
おみつは山口の娘だと弥七は言う。ふっとため息をつく小兵衛である。山口は三、四人の手下を使い、大きな商家を狙って恐喝などをしている。女を使うこともある。弥七は、おみつがその道具にされるか、どこかへ売り飛ばされることもあると言った。心配した小兵衛はその夜は寝ずに桔梗屋を見張った。
見張りながら小兵衛は、おたみのことを思い出していた。妻をなくしていた小兵衛は、おたみと一緒に暮らしてもいいと思っていたが、おたみはある日急に姿を消した。小兵衛の手文庫の金二十四両のうち、十両がなくなっていた。小兵衛は今でも、その時のおたみの気持ちが分からない。
小兵衛のおみつを見る目が尋常でないことに気づいた弥七は、仲間割れした山口の手下からおみつの出生を聞き出した。母親はおたみという女。山口の下で恐喝の道具に使われたり、配下の男たちに身をまかせる不幸な境遇だった。嘉平という山口の手下が同情しておたみと親しくなり、おみつを身ごもった。生まれた子は表向きは山口の子とされた。やがておたみは嘉平の弟を頼っておみつを連れて越後に逃げたが、数年後に病死した。
話を聞いた小兵衛はいたたまれず、桔梗屋に泊まる。世話をするおみつは素朴な娘で、板前の修業をする庄太(草野康太)という若者とは将来を約束しているらしい。自分の子供ではないと分かったが、どこか娘を見ているような思いで、庄太の料理の腕を誉めて駄賃をはずむ小兵衛である。
弥七の予想どおりに山口がおみつを連れ去ろうとする。かばう庄太の肩先を斬る山口だが、小兵衛が相手となり峰打ちで一撃。弥七がお縄にした。
事件が解決し、小兵衛は桔梗屋を立つ。おみつは小兵衛に、「庄太と店を持ったら会いに来て欲しい」と言う。うなずく小兵衛。別れ際におみつは、「小さい時に死んだおっ母さんが、お前の本当のお父っさんは江戸の立派な剣術使いの先生だと言っていた」と話す。久しぶりに不二楼を訪れた小兵衛は、おもと(梶芽衣子)に、「なぜおたみは娘にそんな嘘をついたのか」と尋ねる。おもとは、「心の支えだったんでしょう。辛いことをしのぐために、先生の面影にすがって生きた。そんな女心、分かります」と言った。
小兵衛は夢の中でおたみに会う。おたみはまず、二十年前に十両を手文庫から出して姿を消したことを詫びた。その日、長い間別れていた父親が急に薄汚れた姿で現れ、十両ないと殺されるなどと言ったのでやむなく金を取った。ずっと返すつもりだった、と言った。小兵衛は、そんなおたみの言い訳を許した。おたみは小兵衛の好物のわらび餅を持って来ていた。やがておたみは幸せそうな顔で、「また来ます」と言って消えた。
夢から覚めると、おはる(小林綾子)がいた。わらび餅を買ってきたという。

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第6話 その日の三冬

あらすじ

三冬(寺島しのぶ)は亡き母の墓参りに行った日、その寺の境内で五年ぶりに岩田勘助(本田博太郎)を見かけ、言葉を交わした。勘助はかって三冬と同じ道場で腕を磨いていて、なかなかの腕だった。だが、気の毒なほどに醜い容姿の男である。この日は武家の娘と思われる美しい女お絹(匠ひびき)に付き添っていた。
勘助の身分は低く、五年前にはある旗本に仕える足軽だった。門人たちは勘助を見下し、一緒に稽古するのを嫌がったが、三冬だけは差別せずに相手をしてやった。
三冬には忘れられない思い出があった。ある日の稽古で、あまりにも覇気がない勘助を見た三冬は茶店に誘い、何かあったのかとやさしく尋ねた。すると勘助は突然泣き出した。三冬が思わず勘助の肩に手を置くと、勘助は三冬の手を取り唇を当てた。それから、「一期の思い出にござります」と言うと部屋から飛び出した。その日の夜、勘助はいつも自分を辱めていた主家の上役を殺害して逃亡した。
勘助が、秋山大治郎(山口馬木也)の道場に三冬を訪ねてきた。かっての無礼を詫びた勘助は、身の上話をした。意外なことに主家からの咎めはなかった。上役に非がある上に、足軽と立ち会って敗れるような侍がいては家中の名折れということで、不問になったのだ。今は角倉伊織(勝部演之)という旗本に仕えているという。
三冬の勧めで勘助は大治郎と手合わせをして帰った。大治郎が真剣になるほどの腕である。その剣を大治郎は父小兵衛(藤田まこと)に、「怨念がこもった邪剣」と話した。
角倉家の一人娘お絹には縁談が持ち上がっていた。後添えだが相手は大身の旗本で、伊織も妻のすえ(大橋芳枝)も兄の兵庫(竜川剛)も乗り気である。お絹も将来のことを考えてその気になったが、実はお絹には青木丹三郎(鷲生功)という若い侍の恋人がいた。未練のあるお絹は、勘助に手引きをさせて荒れ寺の本堂で青木と会う。
別れ話に青木は、一緒に逃げようと言う。その気はないお絹が帰ろうとすると、青木が襲いかかる。止めに入った勘助に青木が斬りつけた。逆上した勘助は刀を奪い取って青木の肩口を斬る。ようやく正気に戻り青ざめる勘助である。
青木の家は旗本で角倉家よりも格上である。縁談にも支障が出そうだ。角倉家は窮地に立った。勘助は自らの行為を伊織に詫びた。一瞬、伊織、すえ、兵庫は顔を見合わせ、異様な沈黙となった。
その後伊織は勘助に、「お前は娘を守ってくれた」と優しくねぎらいの言葉をかける。勘助は、「醜くていつも人に馬鹿にされてきた私に、やさしい言葉を」と、感激して泣き出した。伊織は、青木殿に詫び状を書くので明日届けて欲しい、と勘助に言った。
翌日、青木の屋敷の中庭で勘助は書状を渡した。読み終えた青木の口元が歪み、「この書状に何が書いてあるか知っているか」と聞いた。「詫び状だと」と答える勘助に青木は、「詫びた後に、『下手人を差し出すから好きなようにしてよい』と書いてある」と言って書状を投げた。そのとうりの内容だった。青木の家来たちが斬りかかってきた。
追い詰められた勘助が逆襲に出た。血まみれになりながら相手の刀を奪い、次々と斬り倒す。血刀を持った勘助は青木の屋敷から逃げた。追手が迫ると、通行人の女を抱き抱えて空家に逃げ込んだ。青木家の追手と奉行所の捕り方が家を囲むが、女に刀を突きつけているために手を出せない。
弥七(三浦浩一)の知らせで勘助の名前を聞いた小兵衛、大治郎、三冬が現場に行った。小兵衛が青木家の家臣に話をつけ、三冬が家に入った。三冬の説得で勘助は女を放す。血と泥に汚れた勘助は泣きながら三冬に、「もう一度お目にかかれて、思い残すことはござりませぬ」と言い、自害して果てた。

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第7話 新妻

あらすじ

秋山小兵衛(藤田まこと)と大治郎(山口馬木也)父子は、恩ある人の葬儀に参列するために大坂への旅に出た。留守中、おはる(小林綾子)は不二楼に滞在するが、大事にされ過ぎてかえって気詰まりを感じている。それで、おもと(梶芽衣子)に頼んで不二楼の掃除や料理運びをするようになった。三冬(寺島しのぶ)は父親の田沼意次(平幹二朗)の屋敷に小太郎と一緒にいる。
小兵衛と大治郎は大坂を離れ、東海道の三河を旅していた。豊川稲荷には小兵衛の知人がいて、小兵衛は寄り道をすることにし、大治郎は先を急いだ。ところが大治郎を見送った後、小兵衛は熱を出してしまう。同宿した長瀬達之助(林与一)という年配の侍が薬をくれた。小兵衛は達之助に好感を持ったが、達之助は急いで宿をたった。
ある宿場町の宿の平助(沼田爆)という主人が、大治郎に手紙が届いていると言う。差出人はなく、「長瀬達之助が、宿はずれの寺で待つ。潔く出向くが良い」と書かれている。まるで覚えのないことだが、剣客として気づかないままに恨まれているかも知れないと、大治郎は寺へ行った。雪の夜である。寺の境内には数人の侍が待ち伏せをし、大治郎に斬りかかってきたが、人違いと分かり動揺した。一団の中に達之助がいた。
宿に帰った大治郎が平助に聞くと、この夜の泊り客で侍は鳥居小四郎(増沢望)という浪人一人だけだった。大治郎と年恰好が似ているという。大治郎は小四郎の部屋を訪ねて名乗り、「あなたに間違われて、ひどい目に遭うところだった。あなたの本名は、あきやまだいじろうではないか」と尋ねる。
ためらっていた小四郎が答えた。やはり秋山大次郎が本名。そして、大治郎の人柄を信じて、命を狙われるようになった理由を、夜明け近くまでかかってすべて話した。
小四郎はある藩の勘定方をしていたが、藩の公金を千二百両も横領したとの、身に覚えのない疑いをかけられた。本当に横領したのは国家老で、その罪を着せられて捕らえられる寸前に国許を逃げ出した。江戸に行って、公儀の評定所で無実を訴えるつもりである。国家老が差し向けた追手が、達之助を長として後を追った。
大治郎は小四郎を、無事に江戸まで送り届けようと思った。だが予想したとうりに、長瀬らが待ち伏せをしていた。大治郎は小四郎には刀を抜かせずに、達之助を残して四人に、動けなくなる程度の傷を負わせた。その夜はある寺で一夜を明かした。
翌日、達之助一人が松林で待ち伏せしていた。達之助は他の追っ手とは段違いに剣を使う。大治郎と対決しながら達之助は小四郎に、「大次郎、短慮に走るでない。藩をつぶす気か。その方の家族はどうなる」と訴える。だが小四郎は泣きそうな顔で、「もはや、この世には私一人」と答える。
そこに街道をやってきた小兵衛が来て、大治郎と達之助の斬りあいに驚く。小兵衛が止めようとする矢先、大治郎の剣が達之助の胴を裂いた。倒れた達之助に小兵衛が駆け寄る。ひん死の達之助に小四郎が、「義父上!」と叫んだ。
小四郎は達之助の娘おふく(大越史歩)の婿だった。そしておふくは、父親が国家老の命令でわが夫を捕らえる役目になったことを知ると、「生きていては二人の心の重荷」と自害したのだった。そのことを聞いた達之助は、「おふくにはわしが、あの世で謝る」と言って息絶えた。小四郎はただ泣き、小兵衛と大治郎は暗然とした思いだった。
江戸に着いた小四郎は、約束どうりに評定所に行く。小兵衛は大治郎に、なぜ小四郎を守ろうとしたかを聞いた。「小四郎が三月前に娶った新妻が、夫の決意を鈍らせまいと自害した話を聞いて、その妻のために守る気になった。自分も三冬と祝言を挙げたばかりの時に、ある剣客と立会いをした。その時に健気に振舞った三冬を思い出したので」と大治郎は言った。

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第8話 鰻坊主

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第9話 女と男

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第10話 暗殺者

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引用元:番組公式サイト

『剣客商売(第5シリーズ)』はどこで見れる?動画配信アプリ・サービスでの配信状況

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