2005年1月〜3月に放送されたドラマ『87%』。
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ドラマ『87%』はどんな作品?
話数 | 全10話 |
放送年 | 2005年1月期 |
放送枠 | 日本テレビ系 水曜22時 |
脚本 | 秦建日子 |
演出 | 長沼誠 梅沢利之 佐久間紀佳 |
音楽 | ROGER WILCO |
主題歌 | CHEMISTRY「キミがいる」 |
キャスト | 夏川結衣 本木雅弘 渡辺いっけい 杏さゆり 杉田かおる 北川弘美 氏家恵 |
主人公
名前(演) | 小谷 晶子(夏川結衣) |
職業など | セールスレディー |
あらすじ
しかし、今までのドラマに登場するのは「末期がん」であることが多く、いかに残された日々を過ごすかがテーマで、遠い世界の話として捉えられがちでした。
このドラマでは、がんの中でも最も女性に身近な「初期の乳がん」にスポットを当てます。
初期の乳がんにかかったシングルマザー(夏川結衣)と、最愛の妻をがんで亡くした過去を持つ医者(本木雅弘)。
この2人の出会いを軸に、がんとの闘い、家族愛、がんを抱えながら過ぎていく日常…を丁寧に描きます。
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『87%』の各話あらすじ
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第1話 明日を生きる! 乳がんと闘う物語
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あらすじ
小学生の一人息子・蒼太(川口翔平)と二人暮らしの小谷晶子(夏川結衣)は、『きらきら生命』のセールスレディー。同僚で親友の寺田弓子(杉田かおる)と営業成績最下位を争いながらも、息子のために毎日がんばって働いていた。ある日晶子は、会社の健康診断とあわせて乳がん検診を受ける。実は、晶子は、胸に僅かなシコリを感じ、弓子らの話から、それが乳がんではないかと密かに心配していたのだ。晶子の検診を行ったのは、宇月医院という小さな町の診療所の医師で、元聖和医科大学のエリート外科医だったとの噂がある黒木陽平(本木雅弘)。初めて見るマンモグラフィーという乳房専用のX線検査機に晶子の不安は増していた。
数日後、会社に再検査の通知が届いたことで、晶子の心配は一気にふくらんだ。折りから、晶子の会社は、『がん保険販売強化月間』。だが、育ち盛りの蒼太を抱える晶子は、経済的な理由から、このがん保険に加入していなかったのだ。触診から始まった再検査で、黒木は乳房に腫瘍があることを晶子に告げ、直ちに腫瘍が良性か悪性かを調べる細胞診と生検の検査を行った。
生検検査の結果が出るのは5日後。宇月医院を出た晶子の脳裏に、両親をがんで亡くした9歳の時からの思い出が甦った…。
結果が分かる運命の日。晶子と相対した黒木は、あっさり乳がんであることを告知した。黒木の説明によると、晶子のがんの程度は、4段階あるステージの初期<ステージΙ>。がんは、乳腺の細胞から発生した1.8センチ程の乳管がんで、リンパ節への転移はない。うろたえる晶子に対し、黒木は、気休めは一切口にせず、事実をきちんと受け入れ一刻も早く治療するよう勧めた。
晶子は、すぐに別の医院で、セカンドオピニオン、サードオピニオンを求めた。そこでの回答は、いずれも乳がんを断定しながら「大丈夫ですよ、ほぼ治りますから」とか、「心配は全然いりません」といった楽観的なもの。だが、インターネットで乳がんについて調べた晶子は、初期の乳がん患者の5年生存率が87パーセントであるという文献を読み呆然とし、荒れる。
一方、晶子に乳がんの宣告を行った黒木は、4年前、新妻・百合(押田恵)を同じ乳がんから、その発見が遅れたために亡くした記憶が生々しく甦った。当時、入院患者の治療に専念していた黒木は、百合の異変に全く気付かず、区の検診で乳がんが見つかった時には、すでにがんが肝臓にまで転移した状態だったのだ―。
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第2話 負けない! 乳がん手術への決意
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あらすじ
晶子に電話を掛けてきた陽平を、恋人と勘違いした蒼太(川口翔平)が、新しいお父さんがいてもいい、と言い出した。毎日疲れ果てて帰ってくる晶子(夏川結衣)を見ている蒼太は、子供心に、父親が出来れば少しは楽になるのではないかと思ったのだ。これを単純に、蒼太は父親が欲しいのだと考えた晶子は、真剣に新しい相手を捜そうと心に決めた。翌日、晶子は、陽平に手術をしてもらうつもりで宇月医院に行った。だが、陽平はその日、あいにくの休み。仕事を終えた晶子は、蒼太の言葉を思い出し、珍しく弓子(杉田かおる)が幹事役の合コンに参加した。会は盛り上り、晶子は、一人の会社員と仲良くなる。だが、その男の狙いは、晶子の体だけ。胸に手を伸ばしてきた相手に乳がんのことを告げた晶子は、厳しい口調で追い返した。
陽平が宇月医院を休んで行った先は、死んだ妻・百合(押田恵)の墓だった。月命日に欠かさず続けている墓参は、百合への贖罪の意味もあった。陽平が同居している義母の友恵(大谷直子)は、百合のことが忘れられずに精神を病み、今でも百合の分の食事を用意し続けている。夜、大学時代の同期で出世コースを歩む杉山(古田新太)を迎えた陽平は、久しぶりに明るい酒を飲んだ。
次の日、宇月医院に行った晶子は、いきなり陽平に手術して欲しい、と切り出した。だが、命を預ける理由を熱く説明する晶子に対し、陽平の回答はつれない。陽平は、宇月医院には設備が整っていないことを理由に断わり、紹介状を示して、聖和医大の杉山を訪ねるよう告げたのだ。そんな陽平の態度を見た晶子は、受付で陽平の輝かしいキャリアを聞いていたこともあり、激しい口調で反発。紹介状などには見向きもせず医院を飛び出した。
だが、その夜、わざわざ家を訪ねて来てくれた陽平から、再び入院することを勧められた晶子は、自分のしたことの愚かさを大いに反省。帰っていった陽平の後を慌てて追いかけた―。
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第3話 大切な息子のために絶対生きる
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あらすじ
宇月医院の診療室で晶子が前日の暴言を陽平に謝っていた時、薫(酒井若菜)がビッグニュースを持って現れた。それは、宇月医院に、聖和医大にあるのと同じ全身麻酔に必要な最新装置一式と新型の麻酔薬の導入が決まった、というもの。薫は、これで宇月医院でも晶子の手術ができるようになる、と胸を張る。薫は、以前から、陽平が自ら手術をせず、他の病院への紹介状ばかり書いていることに気付き、密かに気をもんでいた。そして、その胸の内も知らず、宇月医院に設備が整っていないことが、陽平が手術をしない原因だと思っていたのだ。話を全て晶子に聞かれ、否応なく、手術をせざるを得ない状況に追い込まれた陽平。晶子に、「助けて下さい」と言われた陽平は、必ず助けます、と約束していた。
まもなく、手術に伴うお金の不足を心配した晶子は、相談した弓子(杉田かおる)や真奈美(杏さゆり)から、蒼太の父親・東史郎に頼んだらどうか、と言われた。晶子は、蒼太を産む時、この先どんなことがあっても絶対に東の世話にはならない、と心に決めていた。そして、その後、東から養育費を一切もらわず蒼太を育て上げてきた。弓子は、こういう時こそお金を出させるべきだ、と言うのだ。
晶子から相談の連絡を受けた東は、その内容も聞かず快く再会に応じた。だが、晶子がめかし込んで行った約束の場所に現れたのは、東の妻を名乗る冬美。今後、子供の認知や養育費を一切求めない、との内容の念書を取り出した冬美は、そこにサインするよう求め、手切れ金の200万円の札束を置いた。200万円は、喉から手が出るほど欲しい金額だったが、プライドを傷つけられた晶子は、念書を破り捨てた。そして、子供がハンディだという冬美に反発し、怒りを露にして席を立った。
翌日、宇月医院に検査にやってきた晶子に、会社の剣崎(渡辺いっけい)から思わぬ連絡が入った。それは、晶子が保険の契約を取り付けた蒼太のクラスメイトの家族からのクレームで―。
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第4話 守れ命と同じくらい大切なもの
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あらすじ
川上の妻・千絵に、がん保険の未保障期間(保険加入から3ヶ月以内に発見されたがんについては、保険金支払いの対象とはならない)についての説明をしていなかったことを思い出した晶子は、正直に謝ろうとした。だが、晶子の思いを知った所長の剣崎は、『川上側に説明した』との内容の覚書にサインするよう求める。確かに契約書には未保障期間のことは明記してあり、たとえ説明していたとしても、保険金は支払われないことに変わりはない。つまり、晶子が川上側に謝ったとしても、晶子自身もクビになり、誰も得することはないというわけだ。晶子は自分の手術代や治療費を思い、本当のことが言えず思い悩む。
その頃、陽平は、かつての同僚で麻酔科医の岡田江梨子に、仕事に復帰するよう説得を続けていた。実は、江梨子は、以前、杉山(古田新太)、陽平らと共に行った手術で死亡事故を起こしていた。この事故に関しては、杉山も陽平も“共犯”であったが、責任を感じた江梨子は麻酔科医を辞め、定食屋で働いていたのだ。晶子の乳がんの手術に江梨子の腕が不可欠だと考えた陽平は、その定食屋にまで押しかけ説得を続けた。
川上の一件で自己嫌悪に陥った晶子。時間に遅れながらも検査のため宇月医院に行った彼女は、院長(橋爪功)に「自分は本当に正しいことをしたのか?」という疑問をぶつける。そして院長から、晶子がいかに周囲の人間から支えられているかを諭される。
一方、会社を畳む決断をした川上は、その残務処理に奔走していた。かなりの借金を抱える川上は、金銭的な苦労をかけまいと、千絵に離婚届を手渡す。そして、必ず迎えに行くことを約束し、千絵に琴音(薄井千織)を連れて引っ越すよう指示した。まもなく、千絵と琴音の引っ越しを知った晶子は、蒼太(川口翔平)を連れ千絵らが出発する駅に駆けつけて―。
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第5話 たくさんの勇気をありがとう…
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あらすじ
手術の前日、入院のため宇月医院にやってきた晶子は、薫(酒井若菜)から多額の費用が掛かることを伝えられた。手術費、診療費、ベッド代などの他、退院後にも放射線治療などの費用が必要になる。もちろんそんなお金がない晶子は、冬美に突き返してしまった“手切れ金”200万円のことを思い浮かべた。一方、手術を間近に控えた川上の病室の前には、彼の会社の倒産により多くの債権者が押しかけていた。これに気付いた杉山(古田新太)は、「命より金の方が大事だと言うのか」と一喝し、債権者たちを退散させる。家族には自分の病状を知らせることをあえて止めた川上は、他の病院では拒否された末期がんの手術に挑もうとしていた。
寅蔵は、明日執刀する陽平のために、江梨子が働く定食屋を訪ねていた。江梨子と面識がある寅蔵は、医院に導入した最新の麻酔機器や使用する麻酔薬のことを明かし、陽平の手術に協力して欲しい、と頼み込む。寅蔵は、陽平と江梨子に何があったか、などという事はどうでもよかった。ただ、寅蔵の思いは、とにかく陽平の手術に万全を期したい、ということだけだったのだ。
その頃、午前の検査を終えた晶子は、安静にしているように、との指示を無視し、呼び出した冬美と会っていた。その目的は、もちろん例の200万円をもらうこと。プライドをかなぐり捨て、晶子は目の前に座った冬美にお金が欲しいことを告げた。“手切れ”の念書にサインをした晶子の前に置かれる札束。たまたま近くで、剣崎(渡辺いっけい)、真奈美(杏さゆり)とこの様子を見ていた弓子(杉田かおる)は、お金の受け渡しに難クセをつける冬美を怒鳴りつけてしまう。そして、晶子はようやく200万円を手にすることが出来た。
その後、晶子は手術が終わったばかりの川上に会いに行った。ゼロだった5年生存率が7パーセントになった、と微笑む川上。そんな川上に、晶子は冬美からもらった200万円の半分、100万円を手渡し、「元気になったら返してください」と言ったのだった。
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第6話 心とともに生きる…明日への涙
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あらすじ
手術当日の朝、晶子は、学校に行っているはずの蒼太(川口翔平)のことを思い浮かべながら手術の開始を待った。蒼太には、乳がんのことは告げていない。それが正しかったのかどうか、今になって考えてしまったのだ。やがて、同じ病室の患者・桜井ひとみ(岩佐真悠子)に励まされた晶子は、手術室へと向かった。手術は、陽平、江梨子、三沢、薫らの協力を得て行われた。麻酔で眠っている晶子の胸にメスを入れる陽平。ところが、陽平の手は、晶子の胸を見つめたまま動かなくなってしまった。そして、陽平の目から突然、百合の葬儀の時にも出なかった涙がとめどなく溢れ出した。そんな陽平の様子を見てうろたえる三沢と薫。だが、江梨子だけは、黙って陽平の涙を拭い続けた。手術は無事終了したが、陽平の涙が止まらなかったため、その時間は予定の倍近く掛かっていた。
手術後の感想は様々だった。陽平の手術中の様子を思い出して首をひねる三沢。江梨子の仕事ぶりを見て看護師としてさらに成長することを決意する薫。江梨子は、陽平に、「その涙を4年前に見たかった」と言い残して去る。そして、陽平は、寅蔵から、「今の君には医者の資格がない。ウチを辞めてもらう」と告げられた。
1週間後、仕事に復帰した晶子は、剣崎らに笑顔で迎えられ、その夜、蒼太、弓子、真奈美と自宅で退院パーティーを行った。その席で、晶子は、蒼太がしばしば陽平の家に上がり込んで、食事をご馳走になっていると知り、ア然となった。蒼太がすでに陽平の義母に孫扱いされていると聞いた弓子と真奈美は、陽平が晶子に気があるのではないかとはやし立てる。
翌日、お礼を兼ねて陽平の家を訪ねた晶子は、陽平の義母・友恵(大谷直子)から、陽平が新婚旅行に行っていると告げられた。淡い期待は消えたものの、晶子は、陽平がずっと一緒にがんと戦ってくれると信じ、元気に働き始める。
だが、最初の定期検診の日、宇月医院に行った晶子は、薫から、陽平が辞めたと聞かされる。さらに、4年前に陽平が妻を乳がんで亡くし、晶子の手術はその弔い合戦のようなものだったと言われ、再び陽平に対しての怒りがこみ上げる。
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第7話 2人の約束…前を向いて生きる
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あらすじ
「ひとみが飛び降りた」との三沢からの連絡で、慌てて宇月医院に駆けつける陽平。だが、その連絡は、陽平に会いたいというひとみに頼まれてついた三沢のウソであった。17歳の時に乳がんの手術を受け、それが再発したことから“末期”だと悟ったひとみ。若い担当医の三沢は、「ハタチになれないかもしれない」というひとみを哀れみ、ついそのウソに加担してしまったのだ。ひとみを優しく諭した陽平は、寅蔵(橋爪功)に医師を続ける決意を告げ、すぐに晶子の術後回診を始めた。晶子の術後の治療は、抗がん剤を中心とした化学療法が中心となる。陽平は、この抗がん剤の投与を4回行うことを晶子に説明。翌日、晶子への1回目の抗がん剤投与が行われた。
まもなく、蒼太の授業参観が行われた。吐き気などの副作用に耐えながら出席する晶子。陽平は友恵(大谷直子)と一緒に教室に入った。蒼太が何度か陽平の家に遊びに行くうち、友恵は蒼太を孫と思い込むようになったのだ。
そんな折、担任教師の教えた内容がきっかけで、陽平、晶子と学校側の論争が始まった。教師や医師の仕事は、まず相手に信じてもらうことから始まる、という教頭。これに対し、晶子は、医師や教師の人間性が分かった時に初めて相手を信じられるようになる、と反論する。この話を聞いた陽平は、目からウロコが落ちた思いで、ある決意をした。
その日の夕方、陽平は、ひとみの病室に行き、デートを申し込んだ。実は、陽平は、三沢から、ひとみとデートしてやって欲しい、と頼まれていたのだが、治療には無関係だと断わり続けてきた。それが学校での晶子の言葉で吹っ切れたのだ。陽平の話を聞き目を輝かせるひとみは、初体験になるデートでの様子を思い浮かべる。ひとみから連絡を受けた晶子は、乳がん手術を受けた人用のシリコンパットを買いに行くなどしてお手伝い。
やがて、陽平と車椅子に乗ったひとみの、最初で最後のデートが始まって―。
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第8話 哀しすぎる現実…私は負けない
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あらすじ
きらきら生保の営業所縮小が決まり、弓子たちは他の営業所へ移ることに。しかし晶子は、欠勤が多いことを理由に会社側から突然クビを宣告されてしまう。上司である剣崎(渡辺いっけい)に「好きで病院に行っているわけじゃない」と抗議するが、会社の決定は覆りそうもない。追いうちをかけるように、2回目の抗がん剤投与で髪の毛が抜けるなどの副作用に見舞われ、くじけそうになる晶子。しかし蒼太(川口翔平)との生活を考え、直ちに就職活動を始めた。だが、不景気の嵐の中、希望通りの仕事を見つけることは難しかった。そんな折、晶子は、陽平とサッカーをやるという蒼太に付き合って河川敷に行った。陽平の話によると、友恵(大谷直子)は、相変わらず蒼太を自分の孫だと、そして、晶子を家政婦だと思い込んでいるらしい。そこに現れた友恵は、正十郎(細川俊之)、陽平、蒼太の4人で出かけると言い出し、晶子は黒木家の留守番をすることになった。
黒木家の部屋の中には、百合や陽平の写真など思い出の品々がいっぱい飾られていた。晶子は、心配して一人家に戻ってきた陽平と、河川敷で食べる予定だった手作りの弁当を広げる。毎日、味気のない食事をしているという陽平は、質素な食材で作ってあるにもかかわらず、晶子の弁当を美味しそうに頬張る。晶子は、そんな陽平に、なぜまだ正十郎、友恵と暮らしているのか、と聞いてしまった。
一方、百合の死に興味を抱いた薫(酒井若菜)は、4年前の手術にも立ち会った江梨子(相川七瀬)から話を聞き出そうとしていた。だが、江梨子は、手術で何かがあったことを臭わせながらも、肝心のことは明かそうとはしない。2人の話をたまたま耳にした雑誌記者の内山(田中要次)は、医療事故の可能性があると見てこっそりと取材に乗り出した。
しばらくして、三沢から晶子に、宇月医院から転院していったひとみが死亡した、との連絡が入った。晶子は、乳がんを共に戦ってきた19歳の“戦友”の死に衝撃を受ける。そしてその寂しさに耐え切れず、生前のひとみを知っている陽平に思わず連絡する。そんな晶子の胸の内に気付いた陽平は、晶子の自宅にやってきて―。
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第9話 涙の告白と別れ…新たなる一歩
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あらすじ
陽平、寅蔵(橋爪功)、三沢(柏原収史)、薫らと共にひとみの葬儀に参列した晶子は、その両親から、ひとみが遺書を残していたことを告げられた。その中には、乳がんになったことをプラス思考で考えて生きてきた胸の内が綴られており、「私は不幸なんかじゃなかった」と結ばれていた。晶子らは、それぞれの胸に去来する想いを抱き、声も出ないままだった。まもなく、抗がん剤の投与が終わった晶子に対する5週間の放射線治療が始まった。晶子は、自分にプロポーズしてくれた剣崎(渡辺いっけい)に、好きな人がいる、と断わりの意思を伝え、自分が乳がんで病欠していたことを明かした。それは、ひとみに対して恥ずかしくないよう堂々と生きていくと決めた晶子の決意の表れだった。
そんなある日、陽平と食事の約束をし、遅れてレストランに着いた晶子は、薫が陽平と一緒にいるのを目撃。薫が陽平に、自分の思いを告白しているのを偶然耳にした晶子は、陽平にキャンセルの連絡を入れてレストランを後にした。晶子が失恋のウップン晴らしに呼び出したのは、もちろん弓子と真奈美(杏さゆり)。
晶子は、陽平が薫の申し出を断わっているのも知らず、ヤケ食いを始める。薫と比べると、晶子は年齢、子供、仕事、家柄、そして、身体など全ての面で負けを認めざるを得ない。ひとみのことを思い出した晶子は、弓子らの前で、涙ながらに前向きに生きていくことを宣言した。
その頃、江梨子と会った陽平は、4年前の百合の医療事故の一件がマスコミに漏れたと知った。陽平は、そのニュースソースが江梨子だと察するが、責めようとはしない。そして、黒木家では、正十郎(細川俊之)を訪ねた寅蔵が、新聞のゲラ刷りを手に、百合の一件が表沙汰になることを伝えていた。
翌朝、仕事を探していた晶子は、たまたま聖和医大の医療事故の記事を目にし、慌てて陽平を呼び出した。晶子の質問に、陽平は、百合の死が医療事故によるものだったことを暗に認める。
一方、聖和医大では、杉山(古田新太)が事情説明の記者会見に臨んでいて―。
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第10話 今日を生きる明日を生きたい
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あらすじ
「医療ミス」と騒ぐマスコミ対策として行われた記者会見は、杉山らが疑惑に明確に答えなかったため、大荒れになった。そんな中、突然、「妻の執刀をした」と姿を見せた陽平は、手術の一部始終を話し始めた。4年前に発見された百合の乳がんは、肝臓にも転移したステージIVの段階で、手術自体、行うべきか否か、非常に判断の難しい状態だった。しかし、百合は、陽平の手による手術を強く希望。手術に対して後ろ向きだった病院側は、当時、正十郎(細川俊之)の製薬会社と共同で研究開発中だった新しい麻酔薬を使用することを条件に手術を許可した。
そして百合は新薬使用を了承し、手術はミスもなく順調に進行。ところが、極めて低い確率で起きる悪性高熱による合併症が発生し、百合は急死。善後策を考えた陽平ら3人は、医局長、正十郎と相談の上、事故の隠蔽を謀ったのだった。
陽平の医師免許が剥奪されることを覚悟しての発言に、マスコミは大騒ぎ。記者会見場にやってきた晶子と会った陽平は、一緒にがんと戦うことが出来なくなる可能性が高い、と謝る。そんな陽平に、晶子は、医者じゃなくなったとしても、一緒に戦って欲しい、と頼み込んだ。
やがて、陽平、杉山、江梨子の3人の医師免許を剥奪するか否かを審査する会議が開かれた。大多数の意見は、免許剥奪することに賛成。だが、会議に出席していた寅蔵(橋爪功)は、私利私欲のためではなく、多くの患者を救うために虚偽の報告をしたこと、この事故がきっかけで、新薬に改良が施されて、現在、多くの病院で使用されていることなどを訴え、3人に対する寛大な処分を求めた―。
果たして、彼らの医師免許は剥奪されてしまうのか? 晶子は一人でがんと闘い続けることになるのか?どんな時にも前向きな明るさを失わない一人の女性が、明日への一歩を踏み出す感動の最終回!
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引用元:番組公式サイト
『87%』はどこで見れる?動画配信アプリ・サービスでの配信状況
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ドラマ『87%』の再放送に関する調査
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