アニメ化&ゲーム化がほぼ同時に決定、タイトな時間でどう切り抜けた?【天鏡のアルデラミンインタビュー#3】

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執筆者:編集部

弘前大学在学中の2010年に、電撃文庫(アスキー・メディアワークス)から『神と奴隷の誕生構文』で小説家、ライトノベル作家としてデビューした宇野朴人氏。

そんな彼が手掛けた小説が「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」。2012年6月に刊行され、アニメにもなり大人気作となった。その人気は原作累計発行75万部にも及ぶ!

そんな大人気作である「アルデラミン」が今度はゲームとなって登場した!それが「天鏡のアルデラミン ROAD OF ROYAL KNIGHTS」

これは、原作者の宇野氏はもちろんのこと石坂氏率いる部隊が一丸となって創り上げた作品だ。元々『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』を題材にしたリアルタイムバトルRPGで、原作でお馴染みのキャラクターが登場し、そのストーリーをゲームで体験することができる。

原作でお馴染みのキャラクターを自分で操作できることもあり、原作ファンにはたまらない作品だ。内容は、バトル部分がしっかり作りこまれているので原作を知らない人でも本格的にゲームを楽しむことが出来る。

石坂氏(左)と宇野朴人氏(右)

▲石坂氏(左)と宇野朴人氏(右)

そんな「天鏡のアルデラミン ROAD OF ROYAL KNIGHTS」の原作者である宇野朴人氏そして一緒に創り上げてきた石坂氏の素顔に迫り、その誕生秘話を聞いてきた。原作を知っている方も知らない方も、この機会に宇野氏、石坂氏そしてこの作品の魅力を知ってほしい。

なおこのインタビューの様子は、全6回に分けてお届けする。各回のインタビューへはこちらから。

ソシャゲの媒体でシナリオがどういうふうに表現されるのか最初は想像がつかなかった。

――アニメとスマホゲームの話が同時に来たということで。それぞれの違いというか、苦労したポイント、力点の違いはありますか?

石坂氏:
そこにコミックスと原作も入りますよね?

宇野氏:
ゲームに関して言うのだったら、丸投げでやっていただいたところはあります。私が気合い入れてやったのは、書き下ろしのシナリオを1本書くぐらいでした。

苦労したというより”考えた”のは、ソシャゲの媒体でシナリオがどういう風に表現されるのか、あんまり想像がついていませんでした。その意味ではとりあえずやってみようかというところはありました。

シナリオで書いた文字はなんと20万文字!

――シナリオは、何文字ぐらいだったんですか?

石坂氏:
20万文字ですね。

――20万!そんなにあったのですか?

宇野氏:
そんなにありましたっけ!?

石坂氏:
はい。原作をそのままお借りして、初めての人でもゲームから入れるようにとわかりやすく調整しつつ。おそらく原作の4分の1ぐらいにしたはずなんです。

――元々原作のボリュームを4分の1ぐらいまで落としたものが、メインのシナリオとしてあって、プラスアルファで宇野さんに新しく書いていただいたという形なのですね。それが多分20万字。

石坂氏:
そうです、全部合わせるとそのぐらいになります。

書きおろしシナリオは2日で一気に書き上げた!

――書きおろしシナリオはどのくらいかかって書くものなのでしょうか?

宇野氏:
話自体は割とまとまりがあって、大きな話ではなかったので、日数は1日~2日ぐらいで書けたと思います。ある程度考える時間はありましたが。

――もっと頼めるんじゃないか、追加シナリオいけるんじゃないかというのは?

宇野氏:
追加シナリオ書いた方がいいですか?
正直どの程度を書けばいいのか分からなくて、そのあたり少し引け腰でいたのですけど、書いた方がいいならもう2、3本くらいは書けると思います。。

石坂氏:
これ僕お願いしますって言っちゃうと…後で決めましょう(笑)。

宇野氏:
これからソシャゲでシナリオ書く機会は将来的にあるかもしれないし、ここで経験積んでおくのはいいことだと感じてます。

実際にAndroid版を触ってみて、凝ったゲームの仕様に感動した。

――宇野さんはいつ頃から触れていたのですか?

宇野氏:
Android版がリリースされる前に、スマホまるまる1台送っていただいて、プレイさせていただきました。だいたいその辺りからどのようなゲームなのかというのは触れていました。

――触ってみてどう思いましたでしょうか?

宇野氏:
思ったよりずっと作り込まれているゲームだと思いましたね。

やはり戦闘画面を中心に、結構古いソシャゲのイメージなのか、それこそボチボチ進めるだけのゲームに考えていたところがありまして。今のスマホだとこんなに凝ったゲームができるんだというのはびっくりしました。

目の前で率いた部隊が1つ1つそれぞれちゃんと動いて、兵の描写もきちんとあって…いうだけで感動しました。

初めて触ったときの感動を語る。

▲初めて触ったときの感動を語る宇野氏。

石坂氏:
スマホのゲームを作っていたメーカーさんに基盤エンジンがあったので、少ない期間でも形にできたのかなというのは大きかったですね。

短い期間で作れた大きな理由は、ブレずにゴールまで全速力で走れたこと。

――ではその短い時間の中で、なんとかリリースにこぎつけた理由とは?

石坂氏:
作ることとしては、スタートからゴールまでブレずにいけたと思います。当時の企画書とかもあるのですが、寄り道してたという感じもなく。コアのところは動かさずに、ここに向けて全速力で走れた事が理由かなと思います。

 

――スムーズにいけたと。

石坂氏:
そうですね、他に問題があったら、とてもこの期間では作れなかったです。

【インタビューその③】まとめ

今回は、シナリオ書きの話や、スタート直後の苦労について伺うことができた。

次回は、「アルデラミン」が完成し、初めて触ったときの感想やファンの方についての話を伺いたい。

各回のインタビューへはこちらから。

天鏡のアルデラミンROAD OF ROYAL KNIGHTS
帝国と共和国の終わりなき戦争の果てにキミは何を見る!?アニメを追体験しながら遊べる軍略RPG

TVアニメからの新規要素も豊富な戦略RPG!

「天鏡のアルデラミンROAD OF ROYAL KNIGHTS」は、アニメの物語を追体験しながら戦場を駆けるリアルタイム戦略RPGだ。

2016年7月からアニメ放送された宇野朴人 氏による人気ライトノベル「天鏡のアルデラミン」をゲームアプリ化。

プレイヤーは主人公であるカトヴァーナ帝国の少年「イクタ・ソローク」やその仲間たちと共に、士官学校での日々を体験しながら帝国とキオカ共和国をめぐる戦乱に巻き込まれていく。

バトルはリアルタイムストラテジー(RTS)形式になっており、指揮官と2人の副官をセットした5つの部隊を操作する。

部隊を引っぱって移動、射程内に敵が入ると自動で攻撃を行い、指揮官や副官の固有のスキル(属性変更)を発動させて戦況を有利に進めよう。

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