【パズドラ】キャラデザは物語になっている!~オオクニヌシ編

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執筆者:編集部

自分が初めて引いたレアガチャで出てきたモンスターを、あなたは覚えているでしょうか?

私の場合、オオクニヌシでした。なんだかんだ、いまだに前線で頑張ってくれています。
さて、そんな古株のオオクニヌシですが、気づいてしまったのです。

私…オオクニヌシのこと何も知らない…?

因幡の白ウサギがなんか関わっているらしい日本神話の神様の一人、ということくらいしか知りません。長い付き合いなのに。
というわけで、せっかくなので調べてみることにしました!

オオクニヌシ

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オオクニヌシ「大国主」って?

大国主(おおくにぬし)は、『古事記』『日本書紀』に登場する日本神話の神様です。
絵本になっているのをよく見かける『因幡の白ウサギ』には「オオナムヂ」などの名前で登場し、たくさんいる兄弟にいじめられて荷物持ちをさせられていました。

その後なんやかんや兄弟たちに一泡吹かせ、大国主の六代ほど上のおじいちゃんで「根の国」にいる「スサノオ」の娘「スセリビメ」と恋仲になり駆け落ち。
駆け落ち現場をスサノオ父さんに見つかるも「娘を妻にするなら立派な家を建ててやって、俺からとった大刀や弓を使って国を作りやがれこのやろー!」と激励(?)されます。

言われた通りに無事国を作って治めていたのですが、高天原からやってきた別の神様に国を譲ることになってしまい、国を譲る代わりに立ててもらった宮殿が今の出雲大社の起源だそうです。

ものすごーくざっくりとまとめてみました。

オオクニヌシのキャラデザは物語になっている

ただの「オオクニヌシ」から「覚醒オオクニヌシ」まで含めて、パズドラのオオクニヌシは全部で5種類あります。
物語を追いながらキャラクターデザインを見ていくと、どうも実装順に大国主の物語をたどっているようです。
私が気付いた点を解説しつつ、順に見ていきましょう。

オオクニヌシと国造の神・オオクニヌシ

まず一気に2体、オオクニヌシ国造の神・オオクニヌシ
『因幡の白ウサギ』のオオナムヂ時代から、現在イメージされる典型的な「大国主」への変化を最初に実装されたこの進化過程で追っているようです。

こき使われているオオナムヂ(後のオオクニヌシ)

こき使われているオオナムヂ(後のオオクニヌシ)

『因幡の白ウサギ』の物語では、たくさんの兄たち「八十神(やそがみ)」にいじめられてこき使われているオオナムヂ(後の大国主)が登場します。
「超美女がいるらしいからみんなで口説きに行こう!あ、お前荷物持ちな」と仲間に入れてもらえず、でっかい荷物を押し付けられて兄弟全員の一番後ろを歩いていたのがオオナムヂです。
まだうさぎとも出会っておらず、不機嫌そうな顔をしているのでこのオオクニヌシは荷物持ちをさせられているのでしょう。

してやったりと言わんばかりの笑顔のオオクニヌシ

してやったりと言わんばかりの笑顔のオオクニヌシ

みんなでぞろぞろと美女を口説きに行った兄たちですが、見事に全員フラれてしまいなぜかオオナムヂが美女から口説かれることになります。
このオオクニヌシ、「してやったり」と言わんばかりの笑顔(?)ではないでしょうか。

うさぎのモチーフが使われていないため少々解釈に悩んだのですが、

  • 黒い衣装に変化している
  • 背後に太陽のモチーフがある
  • 打ち出の小づちが立派になっている

など、典型的な大国主(大黒天)のイメージを採用していることと、究極進化実装まで時間が空いていることから、いったん「国造の神・オオクニヌシ」で元ネタのモチーフをまとめたと考えられます。

漫遊の国造神・オオクニヌシ

さて、究極進化第1弾漫遊の国造神・オオクニヌシです。

漫遊の国造神・オオクニヌシ

漫遊の国造神・オオクニヌシ

  • 「漫遊(気の向くままに各地を旅してまわること)」と冠されていること
  • うさぎが登場していること
  • 袋を背負っていないこと

この3点から、八十神から殺されるところ~根の国を訪問するまであたりだと推測します。

兄たちを差し置いて美女に口説かれたため超理不尽な怒りを買い、オオナムヂは兄たちに2度も殺され逃げ回ることになります。(ただし毎回母に生き返らせてもらう)
元のお話でウサギを連れていくことはしないのですが、モチーフとしてわかりやすいので採用されたのでしょう。

同時に、うさぎが登場していることから、少なくとも『因幡の白ウサギ』以降だと推測できます。
そして、今まで背負わされていた荷物を置いている。
「兄貴たちの荷物持ちなんてもうしねーよ!」という、八十神との決別を示しているのではないでしょうか。
武器が立派になったのも、兄たちに対抗するためだったりして…。

鎮撫の国造神・オオクニヌシ

究極進化第2弾鎮撫の国造神・オオクニヌシです。
印象的なのが、この矢。大国主で矢が関わるエピソードと言えば、スサノオに殺されかけるお話がありますね。

鎮撫の国造神・オオクニヌシ

鎮撫の国造神・オオクニヌシ

スセリビメと駆け落ちするまでの間、兄たちから逃げるためにスサノオの所でお世話になっていたオオナムヂはスサノオからもなかなかにひどい目に合わされます。
オオナムヂを野原に呼び出し、遠くに向かって鳴鏑(音の出る矢)を射るスサノオ。
オオナムヂが命令されるがままにその鳴鏑を拾いに行った後ろから野原に火を放ち、スサノオはなんとオオナムヂを焼き殺そうとするのです!

なんだんかんだで、鳴鏑を見つけてしっかり生還したオオナムヂをスサノオは見直したとか見直してないとか。
「火から生還した=火に勝った」から副属性が水になったのでは?と推測もできますね。

覚醒オオクニヌシ

ラスト、覚醒オオクニヌシです。なんか、かわいい子が後ろにいますね。
大国主には何人もの妻がいるため「奥さんぽい」だけで誰なのかを推測するのは難しいのですが、実装順に物語を追ったキャラクターデザインになっているという仮定に基づけば、スサノオの娘で大国主の正妻になるスセリビメではないか、と推測できます。

覚醒オオクニヌシ

覚醒オオクニヌシ

スサノオのもとから二人で駆け落ちして結婚することになるので、オオクニヌシが後ろの女性を守る構図になっていることも、共に駆け落ち中のスセリビメだとすると説明が付きます。
そして今までのオオクニヌシになかったアイテム、「包帯」。
スセリビメと駆け落ちする前に焼き殺されかけていることからも、駆け落ち中だと推測する材料になりますね。

ちなみに、駆け落ちが見つかった時にスサノオから激励(?)されると記事の最初に書きましたが、その時にスサノオに名づけてもらい名前がオオナムヂから「大国主」になるのです。
オオナムヂから大国主に「覚醒」するシーンが、「覚醒オオクニヌシ」…なのかもしれません。

「転生オオクニヌシ」が実装されるとしたら?

調べてみると、いろいろと想像が膨らみます。どれだけ考えられてキャラクターデザインされているのか、頭が下がる思いです。
今後「転生オオクニヌシ」が実装されるとしたら、国譲りのあと、今の出雲大社に祭られるあたりがモチーフになるのでしょうか?
だとしたら、リーダースキル「結縁の~」も強化されたりして…なんたって、出雲大社の神様ですからね!

オオクニヌシの詳細が気になる方は、とても分かりやすい現代語訳をしてくださっているサイト「古事記を現代語訳っていうかラノベ風にしてみた」を見つけたので、覗いてみてはいかがでしょう。

この記事を書くにあたっても大変お世話になりました、この場を借りてお礼申し上げます

執筆者: 編集部