マップに書かれたルーン文字の解析に光が!ドキドキルーン文字の秘密【セブンス・リバースインタビュー#5】

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執筆者:編集部

『ファイナルファンタジーⅪ』や『聖剣伝説2』の田中弘道氏をプロデューサーに、コンシューマーRPGやオンラインRPGで多くのゲームユーザーを魅了してきたクリエイター達を迎えて開発され、『パズル&ドラゴンズ』のガンホー・オンライン・エンターテイメントより配信されているスマホRPG『セブンス・リバース』。

本作のシナリオを担当されている井上 信行氏と、イベント演出のプランニングとディレクションを行っている細野 淳一氏の2名に、『セブンス・リバース』の世界に登場する魅力的なキャラクター達と、まだ謎が多い世界設定や用語について、開発秘話やココでしか読めないウラ話も交えて、たっぷりお聞きした。全6回連載の第5回です。


▲井上 信行氏(写真左)と細野 淳一氏(写真右)

マップに書かれたルーン文字の解析ヒントがここに!

■ソラス

主人公たちがいる世界。「大地」と同義語。

――ソラスの名前はどのような由来でつけたのでしょうか?

井上氏:
何となく思いついた言葉なんですけど、「大地」という意味を持たせたかったんですね。

それで土壌のことを英語でソイル(soil)っていうじゃないですか。そこら辺からつながっているかなと思ってもらえればいいかなという。

――ゲームマップに書かれている、謎めいたルーン文字のアイディアなどどのように生まれたのでしょうか。

井上氏:
僕地図見るの好きで、ほかのゲームでも、地図に名前が書いてあるゲームあるじゃないですか。あれがいっぱい書いてあると、すごいドキドキするじゃないですか――するんですよ。

――え、ドキドキしますか(笑)

細野氏:
何でドキドキするんですか(笑)。

井上氏:
いやいや、何かこう、名前ってすごいその地域のことがわかるじゃないですか。

細い道には何とかパスとかついているわけです。その細い道に入るところは、何とかゲートみたいな名前がついているわけじゃないですか。

そういうのを見るとドキドキするんで、『セブンス・リバース』のマップにもそういう名前をつけておきたかったんですね。ルーン文字を解析して読んでくれた人が同じようにドキドキしてくれたらいいなと思ったんですね。

――ちょっとドキドキの種類がどういう種類なのか、お聞きしていいですか?

井上氏:
一応ちゃんとこう岬っぽいところには何とかペニンシュラ(peninsula 半島)みたいなことがちゃんとついているので、そこら辺ちょっと――これ楽しめる人、滅多にいないと思うんですけど。

――ドキドキというよりワクワクですかね。

井上氏:
ワクワクですかね。僕が好きな映画で、『ムーンライズ・キングダム』というのがあるんですけど、それの地図に、「地域労働者の道」という街道がでてくるんです。

やっぱり地域労働者の道と言われると、ここは地域労働者が昔行き来した道なんだなという、それだけですごい歴史感じるから、そういう感じの名前付けというのはいいなと思って。

――つくる人がワクワクできることを届けたいみたいなことですよね。

井上氏:
地図に書いてあるルーン文字を読み解くコツなんですけど、EとMがほぼ同じ字形なので、EとMを間違えて書いてあるところも多いので、そこに気を付けて読んでいただければ、そこそこ読めるかなと。

――これはいいネタをいただきました。それはわざとなんですか?

井上氏:
いや、多分わざとじゃないと思いますね。僕もグラフィックのデザイナーから上がったものを見せてはもらったんですけれども、まあどうせこれ解読する人もいないからいいよ、ぐらいな感じで流しました。

そしたらTwitterで見ると、解読している人もぽつぽついて、あ、これはちゃんと校正しておくべきだと後になって思って。本当にごめんなさいみたいな。

そこのあなたが読んでいるこのMはEに置き換えて読んでくださいと言いたくてしようがないんです(笑)。

――いいじゃないですか、Twitterでズバンと訂正されても。

井上氏:
「そこはMじゃなくEです」みたいな。

――解読をがんばっていたユーザーびっくりしますね。

「ルナリア」は月を連想させる言葉を選んだのは後悔

■異界・ルナリア

主人公たちがいる世界とは別の世界。

――ルナリアも何か「ルナ(luna)」とつくと、月っぽいなという感じですけど、やっぱりそこはちょっと意識されたりはしましたか?

井上氏:
いや、これは後悔したんですよ、実は。月っぽい言葉を何で俺は選んでしまったんだろうと。

何となくラ行を使いたかったんです。異世界っぽい音。それで何とかリア、ルナリア? みたいな感じで出てきたんだけど、後になって、「あ、これ月じゃん」みたいな。だから月は関係ないんです。

でも、ソラスとルナリアの関係は、きょうだい世界みたいな関係なので、月と地球の関係には似ているんですけれども、そういう関係では月は関係ないんです。

――ソーラー(solar)とルナなのかなと思いました。ソーラーという言葉がそのままの意味じゃ多分ないんでしょうけど。

井上氏:
太陽と月。ソラスの方の地名に、月の地形からとった名前が多いですね、実は。バポラムとかマルギニとか、あとはフリオリとかも月の地形の名前に似たのがあります。

トランキリティーも「静かの海」とかあるじゃないですか。静かの海がトランキリティー(Sea of Tranquility )だったするので。結構月の地名由来は多いです。

――様々な地名が飛び交いますがお好きなんですか。

井上氏:
嫌いじゃないです(笑)。

――地図は国内・海外問わず見られたりしますか?

井上氏:
問わずです。

割とGoogleマップのストリートビューで見ると、あそこでしか出ていない地名ってあるんですね。

何とか通りみたいな。それをGoogleで調べてみると、ヒットしないんですね。あ、この名前は使えるという(笑)。

――ほとんどないですよね?ストリートビューで見つけてこの地名って。

井上氏:数回ぐらいしかないですね。

――結構でも、ぶち当たらなくないですか?レアですね。

井上氏:
レアですよね。割と地図でゲームの舞台的なところを一応想定するんですよ。

想定して、見ていて、どんな地形があるか見ながらイメージ固めていると、何か不思議な地名とか――不思議じゃないんですけれども、地名があって、それを「よし、使っちゃおう」みたいな。

――やっぱりもじるんですか?世界観に合わせるように。

井上氏:
そうですね。もじることはありますね。

――そのままのこともあるんですか(笑)。

井上氏:
あります。でも、『セブンス・リバース』の場合はそういう地名からとったのはほぼないです。

――今まで伺っていた感じだと、フィーリングで決めていたりとか。

井上氏:
フィーリングで決めるのもあるし、あとは2部の地名は元ネタあるのが多いですね。

日本語の読みをアルファベットでドイツ語っぽく読んだみたいな感じの付け方しているのも割とありますが、多分元ネタ絶対わからないと思うので(笑)。

自分でわからないぐらいわからないので――ドイツ語っぽいわけでもないんですが、ちょっとなまったような読み方でという。第2部はそういう地名が多いですかね。

――それはちょっと楽しいですね。

細野氏「やることに迷ったら、瘴気を消すことを考えて行動してみてください」

■瘴気

異界の裂け目が原因で世界各地に発生している黒い霧。
異界の裂け目を閉じることで消すことが出来る。

――黒い霧が発生する瘴気は、言ってしまうとステージ進行の幕みたいな感じですが、それ以外に役割はありますか?

井上氏:
今のところそれしかなくて、今、雲がかかっているから、それすらも必要なかったんじゃないかと思い始めるぐらいなんですけど、必要でした?

細野氏:
やっぱり自分が何のために冒険しているかというのがわかりやすいんじゃないですかね、このもやもやを消したら雲に覆われていたと。

井上氏:
あのもやもやのせいで、人が行き来できなくて困っているみたいな~設定にはなっていますね。

あのもやがなくなったことによって、村に人が来るようになっているので、一応そういう役割はあると思います。

細野氏:
結構ゲームって、自分が何をやっているか途中でわからなくなったりするじゃないですか。

お姫様助けなきゃいけないのに、カジノやダンジョンがあったりとか。

でもセブンスの場合は、常にもやもやがあるわけだから、あれ消さなきゃいけないんだ!と常に意識しながら、それがプレイするモチベーションになるといいんじゃないかなと僕は思います。

今後の展開が予想される?!結晶、フレア・シェルの秘密

■フレア・シェル

オベリスクと共鳴する巻き貝の形をした結晶。どのように生成されたかは不明で、一般的な巻貝と違い、右巻きのものと左巻きのものが混在する。濃いオレンジ色にオパール化し、炎のゆらめきのように見える。裂け目のエネルギーを取り出すことが出来るし、触れている人が念じたオベリスクの近くまでワープさせる機能がある。また、異界の裂け目を修復する力もある。フレア・シェルによって、この能力を効率よく引き出せる者が異なり、相性があると言われている。異界の裂け目を修復することもできるが、使い方を間違えると裂け目を大きくし、力の暴発を引き起こすこともある。

――フレアシェルについてなんですけど、どうしてこの世界観に存在しているのでしょうか?

井上氏:
これはお話でこれから鍵になっていくところなので、この後の展開を楽しみにしてくださいと。

――本来の裂け目を修復する力というものがあると思うんですけれども、力の暴発を引き起こす力というのも、2つ持たせたという意味はありますか?

井上氏:
フレア・シェルそのものが、もっと別のというか、人の力を拡張する的な役割を持ったものなので、決して裂け目に対してどうこうするという目的のためのものではないですね。

たまたまその裂け目をコントロールすることはできる力もあるという扱いなので、両方持たせたというよりは、たまたま両方使えるという感じです。

■ハイブリス評議会

アンガス配下の武装集団。12の国と3つの結社の代表が、世界秩序をいかに守るかを協議する場であり、様々な思想を持つ者がおり、またアンガス配下の治安部隊のほかにも、侵攻部隊や聖地守護隊などが存在し、お互いの指揮系統は独立し、常に緊張がある。さまざまな街や集落に兵を派遣し、治安維持にあたっているが、アバラボーンズとの抗争などから人材が不足しがちで、主人公たちの村まで手が回っていない。兵を務めるのは、もとは支配下の村から徴用された平民で、評議会の目的も知らずに参加してる者も多いが、表面上は1000年期の滅亡の回避をエロールに祈る神子達を警護することと、エロールの定めた秩序に従って世界を統治することを目的としている。ほとんどの兵は、入隊するときに財産の供与を求められているため、帰る場所もなく、内部での競争や懲罰もひどく、評議会に尽力するよう追い詰められていて、統率性が高い。多くのものは魔法の能力に長けるが、モンスターを使役して戦わせることも多い。

――世界の秩序を管理するハイブリスといった団体があるんですけども、この名前にはどういった意味や由来があるんでしょうか?

井上氏:
「ハイ」が「高い(high)」で「ブリス」が「至福(bliss)」という意味です。

最初は星を観察して、世界がいつ滅びるかみたいなものを観察して調べている団体として、オザバトリー(observatory)という名前をつけていたんですね。「天文台」という意味なんですけれども。

ただ、初稿でそれを出したら、「覚えにくい。何なんだこれは?」という感じで言われまして。聞き慣れなさ過ぎるだろうという。

――濁点が多いですね。誰に言われてしまったのでしょうか?

井上氏:
結構上の方から言われた気がします。

細野氏:
その単語を聞くと、やっていることは何となくイメージ湧きますけどね。

観察ずっとしているというイメージが。でも、どんな組織かというと、ずっとこう…。

井上氏:
そうですね。世界がどうなっていくかというのを偉い人たちが集まって協議する場合みたいな感じの組織ですね。

これだから単一の何かやっているという組織というよりは、いろんなところの組織とつながって連絡会議じゃないですけど、そういう国連みたいな役割を果たしている組織という位置づけです。

細野氏:大分変わりましたね。占星術の部分から、役割というか。

豪華クリエイター陣が生み出す、壮大な物語と魅力的なキャラクター達の大冒険。スマホ用オンラインRPG「セブンス・リバース」

『セブンス・リバース』は、広大な世界のとある村の村長となって、村を発展させながら世界の行く末を左右する壮大な物語を体験するオンラインRPG。プレイヤーの操作する主人公に他のプレイヤーが育てたキャラクターの3人を加えてパーティを組み、様々なボスモンスターが待つダンジョンに挑む。

基本は自動進行で、防御コマンドと、溜まったAPを消費するスキルで介入するセミオート式。スキル発動も自動化される全オートもある。

スキルチェインというコンボシステムがあり、繋ぐためにスキルを発動するタイミングの他、クールタイム・AP消費などのバランスも考える必要がある。

スキルや装備をカスタマイズ、複数のジョブを鍛えてアビリティを取得したり、自分の村を発展させたりと、スマホRPGらしいやり込み要素が充実。

『聖剣伝説2』や『FFⅪ』などを手掛けた田中弘道プロデューサーをはじめ、ディレクターに廣瀬髙志氏(『ラグナロクオンライン』)、ミュージックに光田康典氏(『クロノ・トリガー』)、コンセプトアートに津田幸治氏(『聖剣伝説3』)など豪華クリエイターが参加した大作RPGとなっているぞ。

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