ゲームシステムをガラッと変更したのはなめこ1匹1匹をしっかり愛してほしいから!?【なめこの巣:アプリ開発陣インタビュー#1】

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執筆者:編集部

6年前リリースされスマートフォンにカジュアルな育成ゲームブームを巻き起こした「なめこ栽培キット」

▲なめこの収穫が気持ちイイ「なめこ栽培キット」。

「なめこ栽培キット」以降、何かを育てて気持ちよく収穫するというゲームが次々リリース。

今ではスマホゲームの1ジャンルを形成するに至っている。

そんな「なめこ」シリーズに最新作が登場!

それが「なめこの巣」!

スマホゲーム 育成ゲーム なめこの巣

▲ゲームシステムが一変した「なめこの巣」。

「なめこの巣」はこれまでの「なめこ」を収穫するゲームとはシステムをガラッと変え、「なめこ」の生活を見守りながら巣を作っていく…という内容。

今回の見どころや魅力は何なのか!? そして何故ゲームシステムが変わったのか!?

「なめこ」ファンなら気になるポイントの数々を、「なめこの巣」開発スタッフに直撃!

開発秘話から今後の展望まで、全5回に分けてお届けしたい!!
なめこの巣インタビューリンク:
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なめこの巣 株式会社ビーワークス 開発スタッフ

▲株式会社ビーワークス「なめこの巣」企画・ディレクティング・原作イラスト担当の河合氏(左)、プロモーション・マーケティング担当の伴氏(中央)と内海氏(右)

なめこ1匹1匹の生活に焦点を当てるため巣作りシミュレーションに!

伴氏:
私、伴と内海が株式会社ビーワークスのゲームアプリのプロモーションやマーケティングを担当しています。

こちらの河合が、「なめこ」の原作のイラストを描いております。

今回の「なめこの巣」の全体的な企画・ディレクティングも河合が担当しております。

──それでは、まずは「なめこの巣」についてなのですが、この企画はどのくらいの時期からはじまったのでしょうか?

河合氏:
企画自体は2014年より前にありました。

なめこがチョロチョロ動いていると思うのですが、これがどうやったら可愛くなるかな~?というのをテストしていました。

あとは「こういうコンテンツって面白いかな?」っていうのを勝手に想像していたという状況です(笑)

手の空いているスタッフがいたので、動きについてもお願いしていました。

伴氏:
正式なプロジェクトとしては動く前…?

河合氏:
そうですね。そのタイミングよりかなり前です。

──水面下で動いているという形だったんですね。

河合氏:
なめこは全部自分が描いているんですが、数が700種類ぐらいいます。

数が多すぎるので、遊んでいる人の中での1匹1匹の価値がすごく下がっているんじゃないかと考えてまして。

そうすると、せっかく作っているのに「このキャラ好き!」とか「このキャラおもしろい!」とかいった話題が共有できなくなってしまう…。

それはユーザーさんにとっても我々にとってもよくないな…と考えていました。

▲様々ななめこが登場した「なめこ栽培キット」!

──さすがに700種類だと膨大ですからね…!

河合氏:
同じなめこが違う姿…ポーズとコスプレで出てくる「NEOなめこ栽培キット」も、同じ考えがきっかけです。

「なめこの巣」は、「1匹1匹の生活みたいなところに焦点を当てて、もっとなめこを好きになってもらいたい」という自分の中の課題に対して、それが達成できるもの…と考えた時に「これはおもしろいんじゃないかな」と考えた企画です。

──「なめこの巣」の巣はどんどん大きくなっていく…というイメージなのでしょうか?

河合氏:
アプリという特性上限界はあると思うのですが、大きくなっていきながら、色んな施設が増えていく…というイメージです。

あまり複雑になりすぎてもいけないので、「生活を楽しめるような形」にシフトしていきながら追加していきたいと思っています。

──なるほど…。それでは、従来の「なめこ栽培キット」から、巣作りシミュレーションに移行した狙いは「なめこを愛でてもらいたい」というところに尽きるんですね。

なめこ栽培にもちょうどいいゲーム性を持たせたくなってきた。

河合氏:
ええ、そうですね。

あと、ぼくは元々結構ゲームを遊ぶ方でして、従来の「なめこ栽培キット」って、ゲームとして見ると、自分としてはあまり満足できていないんですよね…(笑)

大勢の人に遊んでもらったり、スキマ時間に遊んでもらうものとしては、すごくいいと思っています。

でも、「ゲーム」という感じはしなくって…。

なので、「なめこ栽培キット」を好きなお客さんに喜んでもらえるものを…と考えてつつゲーム性という部分も追加しています。(笑)

伴氏:
マーケティングとかブランディング的な観点で言えば、極めて広いユーザーさんに訴求できたのは「なめこ栽培キット」シリーズだったと思います。

その中で、初代のゲームが6年経っていて、いまメインで動いているものは3年という時間が経っています。
すると、わりとコアなユーザーさんが集まっている。

コアと言っても「なめこ栽培キット」を入り口に入ってきたユーザーさんは、そこまで「コアゲーマー」というわけではありません。

なので、農園ゲームやシミュレーションゲームのエッセンスを入れつつ、どうバランスを取っていくか…というのは苦心した部分です。

──そうですね。従来の「なめこ栽培キット」はスキマ時間にプレイする…というスタイルでしたが、今回の「なめこの巣」は気になってしまって、結構ガッツリプレイしてしまいました!(笑) とりあえず石を作らせたりだとか、結構やることあるぞ…と。

河合氏:
後々は石の要求数が安定してくるので、他のもののついででも大丈夫になっていきます。

ただ、ゲームをはじめて最初の内は長く遊べた方が楽しいと思うのでテンポをよくしていますが、

最終的にはずーっと見てても楽しめるし、時折立ち上げる形でも楽しめるような形に調整しています。

伴氏:
社内のテストプレイで自分と他数名でプレイしているのですが、「なめこにしては忙しいな…」と思っていたのですが、慣れてきたタイミングであまり起動しなくてもよくなりました。

で、ちょうどよいプレイ感になってきました

最初ダウンロードしてすぐは集中して遊びたいので、いろいろやることがあった方が楽しいけど、それが一巡したら今度は「新しいなめこ来てないかな」と時々起動して確認するようにプレイしたい…そんなユーザーさんのプレイに合ったものに仕上がっていると思います。

河合氏:
頻繁に起動するメリットも存在しています。

なので、「なめこ栽培キット」で15分の間隔で楽しんでいる…という人も満足できるものになっていると思います。
また、1時間とか8時間の間隔で遊んでいる人も、その人なりの遊び方ができるようになっています。

スタートから開発末期まで2名体制!意外と少人数な開発体制

──ちなみに、開発人数というのはどれくらいでしょうか?

河合氏:
スタートから開発の末期までは、ぼくとプログラマーの2人でずっとやっていました。

──2名ですか!

河合氏:
ラストになってゲームの要素が固まり、リソースを作るようになってからぼくら以外に4~5人入ってもらいました

それから、テストプレイヤー兼デバッガー的な人にも加わってもらっています。

「なめこ栽培キット」のディレクターをしている人が、細かい不具合に気づく人なので、バランスについて意見をもらったり…。

あとはエンジニアも追加していまして、サーバー側の整備が必要な段階で入ってもらって、汎用的なシステムの研究部分をお願いして進めました。

──じゃあ最初は本当に少人数だったんですね。

河合氏:
1年くらいは2人でした。

伴氏:
正式にプロジェクトが進み始めたのが去年で、2016年中はずっと2人で作っていて、秋くらいから増員

今は開発部署全体でやっている…という形です。

「もっとほめてよ!」と上司から言われていた!?こだわったのは人をほめる部分!

──「なめこ栽培キット」といえば収穫の気持ちよさですよね。今回も「かっこいい石」や「根っこ」など気持ちよいポイントが用意されていますが、他にもこだわりのポイントってありますか?

河合氏:
うちの作る作品って、演出がシンプルなものが多いという印象なのですが、今回は他社のアプリなども参考にして演出周りを派手に楽しく…というのはこだわった部分です。

施設を建てたり、レベルアップしたりといった時に、おめでとう感が出てくるように。

スマホゲーム 育成ゲーム なめこの巣

▲おめでとう感が表現されたランクアップ画面。

伴氏:
あまりユーザーさんをゲーム内でほめるってことをしないっていうタイトルが多いんですよね(笑)

河合氏:
「遊んでいる過程が楽しければそれでいいじゃん!」っていうものが多いです(笑)

伴氏:
ゲーマーの人たちは「自分の成長」という部分で楽しんでいただけるのですが、ライトなユーザーさんだとそれよりも「人にほめられる」っていう部分を重視した方がいいんじゃない?というのを、上の立場の人間からよく言われてました。
「もっとほめてよ!」って。

河合氏:
やってるつもりなんけど、足りてなかったようです(笑)

自分自身で感じる楽しさの部分と、人にほめられるという部分の相乗効果は人によって差があるんだな、と。

だから今回はそこを徹底的にやろうと思って、色んなバリエーションを用意しました

内海氏:
あと、既存の「なめこ」アプリに通ずる魅力という部分でなめこをコレクションする要素にもこだわっています

最初は巣の中にノーマルのなめこが2匹しかいないのですが、レベルアップすると巣の外に珍しいレアなめこが出てきて、それをスカウトして図鑑に登録してコレクションしていく…という部分です。

まとめ:なめこの愛らしさが伝わってくる「なめこの巣」!1匹1匹を愛してほしいというコンセプトに納得

なめこ1匹1匹を愛でてほしいというコンセプトから作られたというエピソードは納得!

プレイしてみると本作は、なめこのしぐさが愛らしくて、ずっと見ていたくなる内容だ。

ところで、本作をプレイするとなめこ達の超~欲しがっているあのアイテムが気にならないだろうか?

次回、第2回では「かっこいい石」のエピソードに迫る予定。お楽しみに!

なめこの巣インタビューリンク:
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キミも自分の出てなめこの巣を作ってなめこを愛でてみない?

なめこの巣ゲームプレイレビュー

今度のなめこはマンション経営!?広大な巣の中にお店を建ててなめこたちと暮らす本格シミュレーション

なめこシリーズの新作は可愛いタウンシミュレーション!

「なめこの巣」は、色んななめこたちが棲む地下世界を作り上げるシミュレーションゲームだ。

なめこの生態を追い求める研究家のアナタに一通の手紙が届けられる。

差出人はなめこの男の子「タケル」。彼は立派ななめこになるために自分の巣を持つことになり、パートナーとして巣作りを手伝ってほしいと書かれていた。

なめこの巣は地下に作られており、そこに様々な施設を置いて彼らの生活を豊かにしよう。

工房では時間経過によって様々なアイテムを生成でき、地上にある掲示板では作ったアイテムをなめこたちに渡してNP(なめこポイント)を得られる。

巣には色んななめこたちを住まわすことができ、彼らをモグラの穴などの冒険先に派遣すると素材アイテムが手に入る。

これらのアイテムとNPを消費し、施設を設置したりアップグレードしたりしながらゲームを進めよう。

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