USのユーザーが日本の5~6倍!? 想像以上に海外で大成功していた!! 逆襲のファンタジカ開発者インタビュー!

公開日:

執筆者:編集部

USのユーザーが日本の5~6倍!? 想像以上に海外で大成功していた!! 逆襲のファンタジカ開発者インタビュー!

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ブラウザ型のポチポチ型ソーシャルゲーム全盛だった2012年初春。

「逆襲のファンタジカ」はそんな中でリリースされたタイトルだ。

バトルはタワーディフェンス形式。  キャラはすべてドット絵で描かれており、しっかり動いてくれる。

バトルはタワーディフェンス形式。

キャラはすべてドット絵で描かれており、しっかり動いてくれる。

キャラはすべてドット絵で描かれており、しっかり動いてくれる。

タワーディフェンスとソーシャルゲームの組み合わせ。そしてブラウザではなくアプリでのリリースと、当時としては非常に新しい取り組みだったため大きな話題となった。

リリースから1年半が立ち、全世界で400万DLを突破するまでになった本作の今を、シリコンスタジオの福原氏と木村氏にうかがった!

福原氏(左)と木村氏(右)

福原氏(左)と木村氏(右)

ほぼ未経験のプランナー、ほぼ未経験のエンジニア、元FFアートディレクターの3人でキックオフ

 ―アプリゲット編集部の阪森です。本日は宜しくお願いいたします!

 ―ファンタジカ、息の長いタイトルになりましたよね。リリースされたのは2012年の…

福原氏:2012年の2月ですね。まさかこんなに長く続くとは・・・。

あの時は(ブラウザゲームばかりで)ほとんどアプリがない状態で、そこを切り開いていこうというコンセプトで始まりました。

―開発自体が始まったのはいつ頃だったんですか??

福原氏/木村氏:相当前ですね。

木村氏:僕、入社前ですね。

福原氏:大体、2011年の4月くらいからだったかと思います。厳密にいうと違うんですけど。

というのも、一度企画がまっさらになってしまって、企画を練り直して再スタートしたのが2011年6月ですかね。

なんで、その時キックオフをして・・・チームメンバー3人くらいで(笑)

―そんな人数で始まっていたんですか?!

福原氏:イラストレーターさん1人とエンジニア1人と私、プランナー1人で始まって。そんなんだから、もう、何から始めようみたいな。

―皆さんそれぞれ、それなりに経験があって?

福原氏:私は別業界からの転職だったので、ほぼ未経験で(笑) エンジニアも新卒の未経験(笑) イラストレーターは皆葉さんですね。

※皆葉英夫氏:ファイナルファンタジーシリーズのアートディレクターを努めた人物。

※皆葉英夫氏:ファイナルファンタジーシリーズのアートディレクターを努めた人物。

福原氏:その上でソーシャルゲーム開発部長の星野という者がディレクターやっていました。

星野の中である程度企画がまとまっていたので、それに沿って作っていく感じで。

運営に入ってからは、私がディレクターをさせていただいてます。

―今は何人くらいで?

福原氏:今は30人くらいですね。国内チームが。で、海外チームも含めると40人くらい。

―結構大所帯なんですね。

福原氏:そうですね。割といますね。

―モバゲーのアプリタイトルとしては初期タイトルでしたよね。

福原氏:そうですね。DeNAさんの「忍者ロワイヤル」とKOEIさんの「100万人のモンスターファーム」と後その他3本、4本くらいの中の1本みたいな感じだったんですよ。

―ファンタジカ以外はほとんど結局残りませんでしたね。

福原氏:DeNAさんの看板タイトルだった「忍者ロワイヤル」も・・・。

―ありましたね。そんなタイトルも・・・。

1年半前が遠い昔のように感じる。 それだけ今のスマホゲーム市場の流れは速い。  ※忍者ロワイヤルは2013年4月にサービスを終了している。

1年半前が遠い昔のように感じる。 それだけ今のスマホゲーム市場の流れは速い。 ※忍者ロワイヤルは2013年4月にサービスを終了している。

―リリース時のユーザーさんの反応はいかがでした?

福原氏:大人なユーザーさんが多かったですね。

 

木村氏:リテラシーはすごく高かったんでやりやすかったですね。

その頃はスマートフォン自体を持っているお客さんってまだあんまりいなかったですからね。

スマートフォンを持っている時点で、かなりガジェットなり、ゲームへの興味が高いというか。

イベントの失敗で売上が4割減った事も

―今、DLはどれくらいいっているんですか?

福原氏:ありがたいことに、全世界で400万DLですね。

―事業としては今でも順調ですか?

木村氏:下がったこともありましたね。あれはきつかったな。ガクーンと下がりましたね。

福原氏:あれは当時の施策が悪かったですね。

木村氏:そうです。見込みが甘かったんです、短的に言うと。

―中途半端な施策を打ってしまって、みたいな感じですか?

木村氏:ちょっと次やるべきことが見えていなくて、迷走した感じですね。そしたら売上落ちちゃったみたいな。

福原氏:こんなもんかな・・・って。出してみたら・・・見事にダメでした。

―結構落ちたんですか?

木村氏:結構どころじゃないですね。4割くらい?

―え!?4割も下がっちゃんたんですか!?

福原氏:あ、やばいやばいって。「本気だそう!」っていって、1回戻って。

木村氏:もう首の皮一枚でつなぎとめて、翌月何とか戻したって感じでしたね。

― 一応、前の水準には戻ったんですか?

木村氏:そうですね。ちょっと悪くはなっていますけど、前の水準くらい。

―いやあ、良かったですね。

木村氏:危なかったです。あれは。

―その後の挽回っていうのは、やっぱりイベントで挽回していった?

福原氏:そうですね。運営を続けている上で、ユーザーさんに常に新しい刺激を提供できるように、新規のイベントをとにかくやるっていう方向に。

ほぼ週1ペースでイベントが開催されている。 イベントの度に新キャラが登場するのでスタッフは相当大変だ。

ほぼ週1ペースでイベントが開催されている。 イベントの度に新キャラが登場するのでスタッフは相当大変だ。

ユーザーは多い順に北米、中国、日本、韓国

― 一番今、ユーザーが多いのは日本?

福原氏:いや、海外。USですね。

木村氏:USが一番です。人数的にも。

―へぇ~。USが一番でその次は?

福原氏:US、チャイナ・・・

木村氏:US、チャイナ、ジャパン、コリア。コリア、ジャパン?

福原氏:コリア、ジャパン、台湾、マカオだったと思います。

USは厳密に言うと北米だけではなくて、英語圏が混じっています

 

逆襲のファンタジカ ユーザーの多い国

1 北米
2 中国(簡体字圏)
3 韓国、日本
4 台湾、マカオ(繁体字圏)

―日本はそうでもないんですね。意外でした。US版が出たタイミングっていうのはいつ頃だったんですか?

福原氏:USは、2012年の6月ですね。

北米版のマイページ

北米版のマイページ

―結構早いタイミングですね

福原氏:そうですね。日本版のリリース直後くらいだったかな・・・「すぐ着手しよう!」みたいな。

―それは、チャイナ、コリアも?

福原氏:チャイナ、コリアはちょっとだけ後ですね。

実は我々がローカライズしているのではなく、DeNAさんにローカライズしていただいているんです。

―それは、日本以外全部?

木村氏:北米は弊社でローカライズしています。

福原氏:アジア版も北米と同時期にローカライズの話をいただいて。

最初は、US版もDeNAさんでやりたいっていうお話だったんですけど、シリコンスタジオとしてのブランディング的に、北米の市場は押さえておきたいという思いがあって、弊社でローカライズをすることになりました。

―そうだったんですね。そして結果上手くいったということですか?

福原氏:そうですね。良かったです。

USのユーザーは日本の5~6倍!

―USのユーザーは日本よりどれくらい多いんですか?

木村氏:5、6倍ですね。

 

―すごいですね!US。稼ぎ頭もUSなんですか?

福原氏:今はそうですね。

―なるほど。意外でした。じゃあ、海外成功タイトルじゃないですか!

木村氏:ですね。あまり意識ないんですけどね。

福原氏:日本だと、萌えイラストが主流で、USだとアメコミみたいな、ちょっとたくましい系のイラストが主流だと思うんですけど、日本のものをそのまま出したらそれがウケたんです。

で、いわゆる日本風萌え系な絵柄のガチャとか出しても、すごいそれが売れたりして。

北米にも萌えの需要があったんだなっていうことが分かりましたね。

木村氏:でも、とっかかりは、やはり皆葉さんのイラストを見て、「FFぽい!」っていうのがデカかったと思いますけどね。

―中国では賞も獲られていますよね

福原氏:先方のお話ですと、中国ゲーム界のアカデミー賞的なものらしいです。

※中国最大のゲームショーであるChinaJoyの事務局が主催する中国ゲーム界のアカデミー賞に相当するアワード「金翎奖」の最佳移动平台网络游戏(優秀携帯ゲーム)賞。

※中国最大のゲームショーであるChinaJoyの事務局が主催する中国ゲーム界のアカデミー賞に相当するアワード「金翎奖」の最佳移动平台网络游戏(優秀携帯ゲーム)賞。

―社内的にはどんな反応だったんですか?

福原氏:「へぇ~。」・・・で終わり(笑)

何かあの、うちのチームメンバーって、賞とかもらっても全然喜ばないんですよ。

「400万人突破したよ!?」って言っても、「シーン・・・」って。「そんなことより僕、新しいゲームしたい」みたいな(笑)

―皆さん何にモチベーションを置いて?

福原氏:純粋にゲームが好きなメンバーが多いので、僕が考えたイベントがやりたい。作りたいんだと思います。

木村氏:むしろ売上とかにそこまで興味無くて・・・。本当のゲーム好きが多いせいですかね。

―コンシューマ出身の方が多いんですか?

福原氏:そうですね。ソーシャル経験者はほとんどいないというか。

木村氏:片手で数えるくらいしかいないですね。あとは普通に元アパレルとかもいます

―へぇ~!

木村氏:アパレルいますし、DELLのコールセンターもいますし。あとは元医療事務もいますね。

―元医療事務さんは今何をやっているんですか?

福原氏:プランナーやっています(笑)

木村氏:あと、プロ雀士とか(笑)

―プロ雀士は今何を?

木村氏:プロ雀士も今プランナーやっていますね(笑)

福原氏:ドンキホーテの社員だった人とかも。

―ドンキ社員は今?

福原氏/木村氏:プランナーやっています(笑)

―面白いですね(笑)

木村氏:下手に経験者よりゲームが好きですっていう人の方が向いているように思いますね。単純に。プランナーとかは特に。

福原氏:エンジニアに関しては、アプリを作るにあたって、やっぱりコンシューマ経験者が一番親和性が高かったので、自然と集まった感じです。

―今も採用はされているんですか?

福原氏:エンジニアもプランナーも大募集!!

―プランナーは元医療事務とか元ドンキでもまだ大丈夫ですか?

福原氏:もちろん大丈夫です!

 

シリコンスタジオ採用情報はこちら!
http://www.siliconstudio.co.jp/corporate/employment.html

 「パズドラの大ヒット前に出せて、タイミングが良かった」

― 一番ゲーム作った時にこだわった、コアになったコンセプトは何だったんですか?

福原氏:タワーディフェンス部分ですね。

やっぱりアプリということで、当時全盛期だったポチポチゲーにはしたくないけれど、なるべくユーザー操作が難しくない、分かりやすい何かを作りたいっていう話をしていまして。

そこで、タワーディフェンスって操作自体はそんなに無いし、その割に、キャラクターが結構動くじゃないですか?だから、見た目は楽しいし、いいんじゃないかと

―当時は新しかったですよね。ゲーム要素の強いソーシャルゲームというのは。そして結果的にそれが大成功だった。

木村氏:そうですね。

福原氏:あの時出せていて、タイミングが良かったのかなぁと思います。

木村氏:パズドラの大ヒット後に出していたらアウトでしたね。パズドラブーム前で良かったです。(笑)

―最後に、今後の話と、あとユーザーへの一言をちょっともらえますか?

木村氏:目標として掲げているのは、月に一回新規イベントを開催っていうことですね。

まだまだアップデートは続くので、運営の戦いは続く!

福原氏:乞うご期待!!そして何より、ユーザーさんがいてこそのファンタジカなので。

皆様がいなければ、ここまで長く運営できなかったと思います。これからもよろしくお願い致します。いつも本当に感謝しております。

後はエンジニアとプランナーは絶賛大募集中です、ということで!

―新規イベント、期待してます!

これからもがんばってください!本日はありがとうございました!

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