dEXTRIS

シンプルな操作性ながら難易度は非常に高い。

高速の電脳空間で、テクノ調のBGMの中、延々と障害物をよけていくゲームだ。

シンプルな操作性ながらも、的確な操作を要求しつづけるためゲームとしての退屈さは感じさせない。

世間一般でいう「死にゲー」とはちょっと違うが、Flappy Birdのようなシンプルながら難易度が高いゲームの流れを感じる。

うん。一言で言うと、かなり面白いよ。

今作のアプリ説明の一文である。

高い難易度や理不尽な展開、バッドなエンディング…。

そういうダークなゲームに心惹かれてしまうのはきっと僕だけではあるまい。

ドラクエ2、魔界村、トランスフォーマーコンボイの謎、ロマサガ1、怒首領蜂大往生、SIREN(1)…。

どうあがいても絶望、鬼畜難易度の障害を越えたときのあのカタルシスを何にとらえられようか。

受験の合格もサウナで10分忍耐した後のビールもたとえとしては不適切な気がする。

試練のような壁を超越したとき、難易度が高ければ高いほど、心は高揚する。

誤解のないように言うと、理不尽じゃない。操作性は悪くない。そして退屈もない。左右に避ける、真ん中でやりすごす、分離する。その3つを組み合わせるだけなのだが、どうにもこうにも楽しいのだ。

壁に当たると火花が出るが死ぬことはない。

避けるべきはトゲなのだ。

ロックマンだってトゲに当たれば即死だ。

左と右を同時にタッチすることで分離する。中央のトゲは小さい方はどちらかに寄れば回避できるが、大きいトゲは分離して回避する必要がある。

10個避けるごとにチェックポイントを超えるとどんどんスクロールのスピードが上昇する。

50くらいから圧倒的速度でまたたくほどの油断も許されなくなる。

このスピード感に乗り切るには高い集中力が必要となるが、その時の気持ちは、最高に『ハイ！』ってやつに近いんじゃないだろうか…。

あ、攻略のコツでしたっけ？

何回も死のう。

今はそれしか言えねえ。